魔法"少女"から戻れないんですけど? 作:饅頭
あれから二、三日が経った。不思議なクッションとの仲は深まってはいるが、一緒に戦ってくれる仲間の方は全然だ。それどころか、何処に隠れていたのか兎がたまに出てくるのが少しウザい。まるで、節分の豆まきした数日後発見される豆みたいだ。
不意に出てくるからびっくりする。渋谷には行ったけどダメだった、人が多すぎて即退散した。スクランブル交差点で、スクランブルエッグも割とファンシーでキュートかもしれないと思ったぐらいだ。
まあそう言う奴は魔法で自分の星まで吹っ飛ばすだけだ。魔法少女の魔法にも
だから、例えば……そうだな。
でも正直、中身成人男性の魔法少女がにゃんにゃんファンタジーパレード!とか、パチパチポップコーンマジックッ!とか技名叫んで戦うのはいくら見えないからってちょっとキツイ。取り敢えず男バレだけは絶対に防ごうと思う。僕の心の平穏のためにも。……お嬢様言葉でも学ぼうかな。
そう言えば、最近変な事があった。ファーストフードを置き配して貰った時の話なんだけど、仲間を探すためにも店の中で食べることにした。まあそれがおかしいと思うけど、そこはあんまり重要じゃない。問題はそこからだった。僕がハンバーガーを食べ始めたら、急に横のおじさんが震え出した。と思ったら僕に土下座を始めた。
ドン引きして、後退りをしハンバーガーを食べて。食べ終わって片そうと思ったら、店内の客が全員僕に土下座していることに気付いた。
その後急いで、僕は店から逃げ出す様に飛び出した。そして、またしても兎に襲われていた上位クッションを助けて聞いてみた。
『急に皆が頭を下げて来た理由?うーん恐らくだが……』
と言いながら教えてくれた。魔法少女と言うのは人間より上の種族になるらしく、一人いるだけで霊長類最強レベルらしいのだが。僕は五人分の魔力を身体に秘めている為、姿が見えなくても漏れ出るオーラが凄いらしい。それにビビって皆は頭を下げたんじゃないかと言うのが、クッションの予想だった。
思えば、確かに予兆はあった。電車に乗ればそこのドア近くの席の人全員が避けて行ったし。道を渡れば、モーゼの様に道が開いたし。
そんな感じで僕は仲間を探すところじゃなかった。クッションも中々見つからないらしい。そして、そう言う時に限って、気づいて欲しくて無い所が目に付く。
『なぁ、リロ。中学校と高校を転々と出来ないか?』
捕まるだろ。それ、まあ一番簡単だけどさ。現実逃避にスマホを弄る、暗い画面に僕の顔が映る。側から見たらファンタジー世界から抜け出したお姫様みたいな格好だ。そして美少女だからこそ、それが似合っていて浮いていない。ん?服?
中学と高校に行くのが一番楽なのは、実際に会えば楽だから。そうすれば分かりやすいから。でも時間が掛かるし、手間も掛かる。ならもっと合法的にモデルをやれば良いんだ。女性ファッション誌の表紙を飾れば、嫌でも目に付く。
よし、そうと決まったら女性モデルの事務所に行こう。この