ふたりはプリキュア!! LEPUS☆GALAXY's 作:きゅー。
惑星イーフを後にしたキュアシュプリームとキュアプーカは、宇宙を飛び回り、なおも"星喰い"の手がかりを求め、星から星へと渡り歩いていった。
しかし、求めていた情報はなかなか得られず、状況は振りだしへと戻らざるを得なくなっていく。
そんな中、プリムはある手段を思いついていた。
***
宇宙のあらゆる星々から、あらゆる知識を詰め込んだ記録媒体が運び込まれる、"記憶"の惑星ヴィス・メイディ。
その中で特に、古来より伝わる伝承を記録してある古文書が閲覧できる建造物…マグャ=ティナ聖堂を、プリムとプーカは訪れた。
古文書はいずれも劣化を防ぐ目的で、アーカイブとして電子的に変換された上で保存されている。
記録を閲覧するために、司書から貸し出された専用のデバイスを操作していく。
触れるのはこれが初めてだったが、2〜3度軽く触っただけで、仕組みをあらかた理解したらしい。
プリムは滑らかな手つきで、"星喰い"の情報やキーワードを入力し、手がかりを探していく。
プーカは傍らで、その真剣な目つきや横顔を眺めていた。
「プリム、すごいプカ」
「何が?」
「ちょっと触っただけなのに、使い方わかっちゃうなんて」
「僕だってよく分かってないよ、それに調べ物するには、僕のやり方だと効率はあまり良くない」
「……そうには見えないプカ」
「…!……これは…!」
探していた目的のものに辿り着き、明らかにプリムの表情が変わったのが分かったので、プーカもすかさずその側に寄り、デバイスを2人で覗き込む。
ディスプレイに表示されたのは、とある人物の手記。
そこには"星喰い"の恐るべき実体と、その起源が詳細に記されていた。
『我々の住みゆく星々に新たな恵みを齎す、希代の発明が陽の目を見ることとなった。誉れあるその名は【ガリュンタイドス】。
我々の星の古き言葉で、"泰平の環"を意味する。これ以外に似合う言葉が見つからない…』
***
それから3日後。
ようやく2人のプリキュアは、"星喰い"…ガリュンタイドスに追いついた。
輝く光の球に身を包み、どんな外観をしているのかは、プリキュアたちからは窺い知れない。
星から星へ亜高速で渡り歩き、"星喰い"に耽る、その行為。
それをやめさせようとした途端、防衛本能からか、爆烈する光球を何度も見舞って、2人を遠ざけようとしてきた。
プリキュアとガリュンタイドスの宇宙飛行戦。
そんな逃走の最中、ガリュンタイドスは宇宙に大きな穴を開き、そこに逃げ込んだ。
必死に追う、2人のプリキュア。
時空間の盛大な捩れを越えてたどり着いたのは、元いた世界とはパラレルワールドにあたる、平行宇宙…それも太陽系であった。
すると、ガリュンタイドスがある星を目指し、一直線に向かっていく。
青く輝く惑星…緑あふれる、その星、地球。
プリキュアたちは、ガリュンタイドスをなおも追う。
幾度も攻撃されても、やめる訳にはいかなかった。
シュプリームとプーカが目指す目的地は、同じ地球。
例え次元が違ったとしても、2人にとってこの星は、特別な意味を持っている。
シュプリームが1度終わり、そしてまた"はじまった"場所。
プーカの心を救った、多くのプリキュアたちが故郷とする場所。
もう、誰にも壊させない────
宇宙を裂いて加速する青と桃の2つの光は、溢れる強い想いを抱きながら、地球へと、今、降り立とうとしていた。