呪術廻戦ー呪いを斬るー   作:先導

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降霊

悟と赤女(あかめ)の救出のために動いた悠仁、マイン、恵、シェーレ、猪野の5人は術師を入れない帳の手前までやってきた。悠仁はこの帳を何とか破ろうとして強烈な拳を叩き込んだ。しかし帳は衝撃を受けただけでヒビ1つ入らなかった。

 

「・・・ダメだ・・・ビクともしねぇ」

 

「ま・・・まぁまぁの威力だな・・・」

 

悠仁の打撃の威力を実際に目の当たりにした猪野は内心ではかなり驚愕している。

 

(マジかこいつ・・・打撃だけなら七海さんとタメ張るんじゃないか・・・?つうかだからこそ・・・)

 

「相当強固な帳ですね。どこか脆いところを探して一瞬でもいいから穴を開けないと、中に入らないことには始まらない」

 

「え?なんで?」

 

「なんでって・・・」

 

恵の言葉の意味を理解していない悠仁に猪野は呆れる。そんな彼にシェーレが説明する。

 

「いいですか悠仁、これは術師を入れない帳・・・つまりバリアなんです。バリアは自分を守る・・・囲うものなのはわかりますね?こういう場合は原則として、帳を降ろしてる術師は帳の中にいるんです」

 

「・・・でも原宿ではさ・・・」

 

悠仁は明治神宮前駅に降ろされた帳の詳細を3人に説明した。

 

「なるほど・・・帳で自身を囲まずに外に出ることで発見、撃退されるリスクを上げて帳の強度を上げる・・コロンブスの卵というか・・・」

 

「卵?」

 

「あんたは気にしなくていい。とにかく、原宿の帳とこれは多分それと同じよ」

 

「でもそれだと帳の結界術の基本を全部無視してるってことになりますね」

 

「っすね。とんでもねぇなぁ・・・。これならさっきの虎杖の一撃で破れなかったのも納得がいきます」

 

悠仁の説明を聞いて帳が破れなかったことに納得がいくシェーレと猪野。そこで恵が自身の見解を主張する。

 

「その理屈なら帳の元はかなり目立つところにあるんじゃないですか?」

 

「より見つかるリスクを抱えてさらに強度を上げてるってことですか・・・」

 

「より目立つ場所って言えば・・・」

 

5人は帳の元が見つかりやすい目立つ場所に視線を向けている。その場所とは、渋谷の街を見下ろせる大きなタワーであった。

 

 

渋谷セルリアンタワー

 

「術師は気付くかな?」

 

屋上にて帳の元を守っている老人呪詛師3人とその連れ。その老人呪詛師の1人、達磨眉の初老人、粟坂二良は渋谷の街を見下ろして笑みを浮かべている。

 

「この帳の中ではここが1番目立つよな?」

 

「多分ね」

 

法被を着込んだ老婆、オガミ婆は粟坂の言葉に多少なりとも同意している。

 

「でも、気づいたところでだよ」

 

「ですな。下層には例の改造人間がうじゃうじゃいます。すぐには上がってこれますまい」

 

金髪モヒカンの男、オガミ婆の孫の言葉に執事服の老人、ダニエルが同意している。すると・・・

 

ビシィ!!

 

恵が召喚した鵺と鵺に乗ってきた悠仁が現れ、真希のお墨付きのワイヤーで4人を引っ掛けた。

 

(ワイヤー?)

 

ワイヤーの反動で4人が弾かれたタイミングで鵺の背中に乗っていたシェーレが飛び降り、エクスタス(鞘あり状態)を振り下ろす。1番近くにいたダニエルは懐から短刀を素早く取り出し、シェーレの攻撃を防御する。

 

(こやつら・・・嘱託式の帳を知っているのか?)

 

悠仁とシェーレが老人呪詛師を引き付けている間に先に鵺から降りてきた猪野が突き刺さっていた帳の元である釘に近づく。

 

 

時間は少し遡り、渋谷セルリアンタワーに上る前にマインは3人に明治神宮前駅で持ってきた帳の元である釘を1本見せる。

 

『これが帳の元・・・』

 

『ええ。冥さんが言うにはもうそれには結界術が組み込まれてて後は誰かが呪力を込めればいいだけなんじゃないかって言っていたわ』

 

『ってことは、それさえ破壊すれば、呪詛師は後回しでいいってことですよね』

 

 

(よし!プラン通りだ!)

 

作戦通り、帳の元まで辿り着いたのはよかったのだが、猪野はすぐに気づいた。足元には今突き刺さっている帳の元とは別に、2つの差し穴があることに。これによって、帳の元があと2本あることにも気づく。

 

(!3本あったのか・・・!)

 

猪野は帳の元を蹴り上げて下に落としたが、帳が上がる様子はない。

 

(術師を入れない帳は上がってない・・・後2本はどこに・・・)

 

猪野は辺りを見回して帳の元を探す。すると、ワイヤーで弾かれて宙に浮いている粟坂が2本の帳の元を持っているのを発見する。

 

(あいつか!)

 

「悠仁!その人が帳の元を持っています!追撃を!」

 

「応!」

 

シェーレもそれに気がついて、即座に悠仁に指示を出す。悠仁はワイヤーをうまく操り、自身も飛び降りることでワイヤーを粟坂の身体に巻き付ける。悠仁と粟坂は重力に従い、落下していく。

 

「伏黒!鵺解け!」

 

悠仁は恵に指示を出した直後にワイヤーを外し、タワーの窓を蹴破って落下の衝撃を和らげた。鵺の召喚が解除されたことで、粟坂は地面に向かって落下していく。下で待機していたマインはスコープで落ちていく粟坂に狙いを定める。そして・・・

 

ドンッ!!

 

粟坂の頭目掛けて弾丸を撃ち放った。放たれた弾丸は頭に見事に直撃し、粟坂は重力に逆らえず地面に激突した。車に隠れていたマインはすぐに出てきて粟坂の様子を確認する。そしてすぐに粟坂の異常に気付いて、渋い顔つきになる。

 

「三好先輩!」

 

そこへ恵が駆けつけてくる。マインは片手で制すように恵を止める。その後、悠仁も2人の元へ駆けつけた。

 

「伏黒!マイン先輩!あいつは?」

 

「そこだ。俺は接地の瞬間を見てない」

 

「あたしは見たわよ。頭が撃ち抜かれる瞬間も、あいつが落ちてきた瞬間も。でも・・・」

 

「はい。死体がきれいすぎます。術師と言えど、地上41階からの落下でです」

 

どんな術師であろうとも、41階もの高さから落ちてしまえばただで済まない。それこそ、落下の衝撃で血を噴き出していないとおかしい。それに加えて、マインは粟坂の脳天を撃ち抜いた。だがこの粟坂の頭には弾丸に撃ち抜かれた傷が全くなく、身体も怪我1つ負っておらず、血も一滴もない。明らかに不自然だ。

 

「さっさと起きなさいよ!タヌキジジィ!!」

 

マインが声を上げて、しばらく待っていると・・・

 

「・・・まったく・・・若者は年寄りを労わらんかい」

 

何事もなかったかのように粟坂が起き上がった。そして、体に巻き付いたワイヤーを身体に力を込めて引きちぎった。

 

「時間はかけらんねぇぞ」

 

「かかんねぇだろ」

 

「秒で片すわよ」

 

3人は短時間で片を付けると宣言し、粟坂との戦闘を開始する。

 

 

渋谷セルリアンタワー屋上。この場に残ったシェーレと猪野は、この場においての障害であるダニエル、オガミ婆、その孫と対峙する。

 

「孫よ」

 

「うん、わかってるよ、婆ちゃん」

 

「・・・あなた方に恨みはありませんが・・・死んでもらいます」

 

オガミ婆は何かの準備に取り掛かり、彼女を守るように孫とダニエルが前に出てきた。

 

「猪野君、わかっていますね」

 

「もちろんっす、シェーレさん」

 

対するシェーレはエクスタスを構え直し、猪野は被っていたニット帽子を顔を隠すように覆って戦闘態勢に入る。

 

「俺にもかわいい後輩ができたことですし、ここいらで活躍して俺たちも・・・一緒になりましょう!1級術師に!」

 

下に降りた悠仁たちと合流するために、こちらも戦闘を開始するのであった。

 

 

猪野は七海だけでなく、シェーレも憧れの対象としてリスペクトしている。術師としての実力はもちろん、経験も知識も豊富。頭が抜けているところは多々あるものの、自分が新米だった頃にはいつも寄り添って丁寧に教えてくれた。そんな彼女を大きく意識するようになったのは、七海と一緒に初めて焼肉屋で食事をする時であった。

 

「シェーレさん、あなたまた1級術師の推薦を蹴ったんですか?」

 

「ええ・・・まぁ・・・お恥ずかしい話ですが・・・」

 

「えええ!!?なんすかそれ!もったいないっすよ~!シェーレさんは1級術師になりたくないんすか⁉」

 

「・・・もちろんなりたいです。でもその第一歩は、七海さんの推薦と決めていますので」

 

「え?七海さんの推薦・・・すか?」

 

シェーレの答えに猪野はきょとんとし、七海は訝し気ながら疑問を口にする。

 

「なぜそこまで私の推薦に拘るのですか?あなたの実力なら、1級術師なんてすぐになれるでしょう」

 

七海の疑問にシェーレはクスリと笑い、答える。

 

「・・・私がまだ会社のOLだった時、七海さんにはいろいろと教えてもらいました。筋を通すことの大切さも。術師のような血生臭い職業ならばなおさらです。でも、私は頭のネジが外れていますので、筋の通し方が未だにわかっていないんですよ。それで迷った時、私はいつもこう考えるようにしてます。『七海さんならどうする』か」

 

「・・・・・・」

 

「七海さん、あなたは私の憧れの人です。尊敬するあなたに認められずして1級術師になるのは、筋として間違ってると思うんです」

 

術師としての彼女のしっかりとした考え方。猪野はそれに強く感動し、共感した。

 

(か・・・かっけぇ~・・・!)

 

「・・・あ、猪野君、飲み物空ですね。まだ飲みます?」

 

「は、はい!コーラで!」

 

「七海さんは飲み物どうします?」

 

「・・・マッコリを」

 

この日から猪野はシェーレに感銘を受けて、彼女の考えに則って自分も七海の推薦で必ず1級術師になると誓ったのだ。

 

 

渋谷セルリアンタワーの戦闘。シェーレはエクスタスを構え、ダニエルに向かって突きの連撃を放つ。ダニエルはその一撃一撃を見極めて躱し、大きく後退して短刀を投擲する。シェーレはその短刀をエクスタスの刀身でガードする。その隙を突くようにダニエルは素早く動いてシェーレの側面に回り込み、力を込めた拳を叩き込む。振り返ったシェーレはエクスタスで防御し、打撃の反動で後退る。その反動を利用し、術式で床に切れ込みを入れ、エクスタスを振り上げることで破片を放つ。ダニエルは迫ってくる破片を1つ1つ、拳を叩き込んで破壊する。

 

(この老人・・・相当な手練れ!戦慣れしすぎている!)

 

想像以上に戦慣れをしているダニエルにシェーレは少し緊迫感が増していく。

 

「来訪瑞獣1番―――『獬豸』」

 

一方、オガミ婆とその孫の相手をしている猪野は両手を翳し、角のようなドリルを作り上げる。ドリルは素早く回転し、オガミ婆を抱える孫に迫る。孫は迫ってきたドリルを軽く躱すが、ドリルは軌道を変えて曲がり、再び孫に迫る。孫は片腕で防御するが、それを意味が成さないように貫通し、孫の片腕に穴が開く。

 

(追尾・・・)

 

降霊術、来訪瑞獣。顔を隠すことで自らが霊媒となり、四種の瑞獣の能力を降ろす。

 

「婆ちゃん、今の・・・」

 

「ああ。奇遇よの」

 

孫とオガミ婆は猪野の使う術式が降霊術の一種であると見抜いた。

 

「七海さんに任された以上、3人のことは放っておくわけにはいきません」

 

「かと言って、こいつらを連れてくるのは違うっすよね?」

 

「ならばこの状況で1番のベストは?」

 

「もちろん、瞬殺して後輩ちゃんズと合流っす!」

 

「上出来です!」

 

シェーレはバッと駆けだしてダニエルに近づき、エクスタスによる攻撃を仕掛けようとする。

 

「我こそ死神オールベルグの尾。無常の槌。汝を冥府へと誘わん」

 

ダニエルは袖から素早く短刀を取り出し、シェーレが繰り出す1つ1つの連撃を打ち返していき、一瞬の間合いを狙ってシェーレに拳を放つ。シェーレは放たれた拳を躱し、エクスタスを大きく振るいあげる。ダニエルはその場で転がって攻撃を躱し、シェーレから距離を取ることで彼女が振り下ろした攻撃を躱した。

 

「2番―――『霊亀』」

 

猪野は2番の瑞獣、霊亀の能力を降ろし、自らの足に水を纏って滑り、孫に向かって拳を放つ。孫はその拳をいなし、滑って回り込みながら攻撃する猪野の拳をさらに躱して彼に拳を放つ。猪野はその拳を柔軟に屈んで躱し、そこから水の滑りを利用して孫の体制を足払いで崩す。

 

「くっ・・・」

 

体制を崩した孫に猪野は蹴りを叩き込む。しかし、孫はその蹴りを片手で受け止め、そこから足を上げて猪野の肩に足を引っ掛ける。猪野は水の滑りで孫を振り払い、後退する。その際に同じく後退したシェーレと背中を合わせる。

 

「シェーレさん、あのジジィ、オールベルグって・・・」

 

「12年前に現れた暗殺結社ですね。七海さんはいずれ必ずまた牙をむくと言っていましたが・・・その通りになりましたね」

 

12年前京都に現れた暗殺結社オールベルグ。ダニエルがその一員であると知った猪野とシェーレは緊張から固唾を飲んでいる。

 

「・・・けど、それでビビってるわけじゃねぇっすよね」

 

「ええ。七海さんならこの状況でも冷静に対応します。ならば私たちにだって」

 

だがそれで臆することはない。むしろそのおかげでより冷静になれたともいえる。

 

「「事実に即し、己を律する。慢心は、ない」」

 

猪野とシェーレは慢心することなく、七海に倣って平常心を保って戦闘を再開する。

 

 

渋谷セルリアンタワー前。悠仁は粟坂に接近し、彼の腹部に強烈な拳を叩き込んだ。悠仁はさらにそこから拳を3連撃放つ。まともに攻撃をくらった粟坂は後退して悠仁から距離を取る。その直後、タワーの通路の裏に潜んでいた玉犬『渾』が大きな口を開き、粟坂を噛もうとする。粟坂は玉犬『渾』の牙を屈んで躱したが、その直後に放たれた爪に直撃し、後退る。

 

バンッバンッバンッ!

 

さらにそこから追撃としてマインが弾丸を3発撃ち放ち、弾丸は粟坂の身体に直撃する。

 

「伏黒!虎杖!」

 

マインの呼びかけに応じるように恵と悠仁が粟坂を左右に囲む。そこから恵は剣による斬撃を与える。

 

(三好先輩がいて助かった。正直、相手より虎杖(こいつ)に合わせる方が、骨が折れる!)

 

恵の斬撃に続き、悠仁が粟坂の腹部に拳を叩き込む。その直後、マインによる射撃が1発、恵による斬撃、悠仁による打撃が全部直撃する。

 

「・・・ふむ」

 

だが粟坂はこれだけの攻撃を受けても傷1つついていない。そして、狙いを悠仁に定めた瞬間、腹巻に仕込んでおいた懐刀を抜いてそれを振るった。それに気づいた悠仁は躱したが、躱しきることができず、ほんの少しかすり傷を受けてしまう。そこから粟坂は悠仁に向けて突きを放つ。悠仁はその突きをいなして粟坂の腹部に拳を叩き込み、さらに彼の顔を一発殴った。

 

ギュルル!ガシッ!

 

そこへ恵が召喚した蝦蟇が舌を伸ばし、粟坂の体を巻き付けて持ち上げてタワーの通路に叩きつける。そこへマインが追撃として弾丸を5発撃ち放つ。

 

「「虎杖!」」

 

無問題(モウマンタイ)!薄皮一枚!」

 

恵とマインは悠仁と並び、通路に叩きつけられた粟坂の様子を確認する。

 

「・・・元気元気。将来有望。()りがいがある」

 

粟坂はいくつもの攻撃を受けたにも関わらず未だ傷を負っておらず、ダメージも全く受けていない様子でピンピンとしている。その様子に恵と悠仁は渋い顔つきになり、マインは舌打ちをする。

 

「チッ・・・あたしはあのジジィを殺すつもりで弾丸を撃ってるつもりよ」

 

「俺の玉犬の爪だって特級に効きますよ」

 

「俺だって本気で殴ってますよ」

 

「・・・じゃあなんであのジジィ、ノーダメージなのよ⁉」

 

自分たちの攻撃が全く効いていないという異例な事態に3人は困惑している。その様子に粟坂は憎たらしいにやけ顔を晒す。

 

「秒で片すんじゃなかったんですか?」

 

「うるっさいわねぇ。それを言ったら虎杖だって時間かからないって言ったでしょ」

 

「・・・ノーコメントっす」

 

意外に強敵であった粟坂を相手に3人はどうやって倒すべきか頭を悩ませるのであった。

 

 

渋谷セルリアンタワーにて、シェーレはエクスタスによる斬撃を繰り出していくが、ダニエルは持ち前の身のこなしで躱し、短刀で弾いたりして凌いでいる。一方の猪野はオガミ婆に向かって打撃を繰り出そうとするが、その前に孫が立ちふさがる。猪野は霊亀と獬豸を使って孫をすり抜けてオガミ婆を狙おうとするが、それでも孫が立ちふさがって攻撃を受けている。その間にもオガミ婆は何かのお経を唱えている。

 

『気付きましたか?猪野君』

 

『はい。俺の見立て通り、男は大して強くねぇ。けど、何が何でも身を挺してババアを守りやがる。何かあります』

 

『けど逆を言えば、あの男から片付ければ、老婆の守りがなくなり、早急に片が付く』

 

アイコンタクトでお互いの考えを汲み取った猪野とシェーレは首を縦に頷く。ダニエルが拳を放ったタイミングでシェーレは跳躍して後退し、それに合わせるように猪野も水の滑りで後退していく。お互いが背中を合わせようとした瞬間、猪野とシェーレは回転し、猪野はダニエルに、シェーレはオガミ婆の元へと走り出す。

 

(!!シフトチェンジ⁉まさか!!)

 

シフトチェンジを行ったことでダニエルは目を見開き、2人の思惑にいち早く気がついた。その間にも猪野は水で滑りながら獬豸のホーミング弾を放つ。ダニエルはホーミング弾を短刀で弾き返し、その直後から来る猪野の拳の連撃を受け流していく。対するシェーレはそのまま一直線でオガミ婆の元へ走っていく。当然、そこで孫が立ちふさがってくる。そこを狙い、シェーレはエクスタスの鞘を抜いた。全て、計算通りだ。

 

「下がれ孫!!!狙いはお前だ!!!」

 

「ぬっ!!?」

 

ダニエルの大声によって、オガミ婆はシェーレの狙いに気付いて目を見開く。そう、シェーレの狙いは最初からオガミ婆ではなく、その孫ただ1人だ。

 

「え・・・」

 

ズシャアア!!!

 

孫が気づいた時にはもうすでに遅く、シェーレはエクスタスを振り上げて、孫に大きな斬撃を与えた。大きな傷を受けた孫は白目を向いて、倒れ伏す。

 

「ま・・・孫・・・」

 

「・・・すいません」

 

オガミ婆が驚愕している間にも、シェーレが静かに謝罪の言葉を述べながら近づいてくる。オガミ婆は後退してシェーレから距離を取ろうとする。

 

「ふんっ!」

 

「ぐあ!!」

 

猪野の攻撃をいなし続けたダニエルは一瞬の隙を狙って猪野の腹部に掌底を当てて彼を突き飛ばす。その直後ダニエルは短刀をシェーレ目がけて投擲する。それに感づいたシェーレは振り返り、エクスタスで防御する。その瞬間ダニエルはシェーレを掻い潜り、オガミ婆を抱えて距離を取る。

 

「つぅ・・・すんませんシェーレさん、しくじりました」

 

「・・・少しマズいことになりましたね」

 

「っすね。守りが今度はジジイになりましたから・・・」

 

話している間にも、オガミ婆の身に纏う呪力が大きく膨れ上がった。

 

(!!雰囲気が変わった?)

 

「・・・オガミさん」

 

「・・・こうなってはやむを得ん。ダニエル、お前が孫の代わりをやれ」

 

「気は進みませんがね」

 

ダニエルは懐からあるものを取り出した。それは米粒程度の小さい人骨が入ったカプセルであった。

 

「させるか!!」

 

猪野はオガミ婆の術式を発動を防ぐため、獬豸のホーミング弾をオガミ婆に放った。ダニエルはその人骨をカプセルごと飲み込んだ。

 

「『禪院甚爾』」

 

獬豸のホーミング弾はオガミ婆に迫り、直撃しようとする。

 

ガシィ!!

 

だが直撃寸前でダニエルはホーミング弾を片手で受け止めた。

 

「あっ・・・」

 

「こ、これは・・・」

 

猪野とシェーレは獬豸を受け止めたことよりも、今のダニエルの姿に対して驚愕して目を見開く。

 

「どうじゃ、ダニエル」

 

「・・・いいですね。最高の気分です。まるで60歳も若返ったみたいだ」

 

今のダニエルの姿は老人の姿ではなく、かつて術師殺しとして名を馳せていた男・・・禪院甚爾改め伏黒甚爾の姿になっていたからだ。

 

オガミ婆の術式は降霊術。死んだ人間の霊魂の情報を自身や他者に憑依させるものだ。つまり今のダニエルの姿はその降霊術によって、甚爾の情報が降ろされているのだ。

 

 

粟坂とオガミ婆はその昔から呪詛師として活動をして、たくさんの人間を殺してきた。年々活発になっていくことで術師は呪詛師に対応に手が回らなくなる。うまく立ち回っていけば誰にも縛られることなく、楽に金稼ぎができる。2人はダニエルのように特定の組織に所属していない。自由我がままに呪詛師として生きていた。彼らは、いつだって自由だ。

 

・・・否。自由だった。

 

2人は知ったのだ。自分たちの自由をぶち壊す、自分たちにとって最悪な存在を。

 

「五条悟?」

 

「ええ。五条家に生まれた六眼の子供です」

 

「ガキ?」

 

「すでにトータルの賞金が億を超えています。・・・あっ、この件にオールベルグは受けておりません。依頼ではありませんから。早い者勝ちですよ」

 

子供を殺すだけで億単位の金が手に入る。こんな楽な仕事はない。この時の2人は最初、そんな風に考えていた。

 

だが実際に遠くから子供の悟を見た瞬間、2人は恐怖した。子供ながらに放たれる圧倒的な存在感、そして、自分たちを殺してしまいそうなほどの強烈な威圧感によって。

 

年々力を増す呪霊。彼らは一瞬で理解した。その原因を。

 

ーこいつだ!五条悟だ!

 

陸上競技の不動の世界記録が急に更新され出すように、フィギュアスケーターがある選手を境に次々とジャンプの回転数を上げるように、五条悟が生まれて、世界のバランスが大きく変わったのだ。

 

 

渋谷セルリアンタワー前。

 

(俺たちは自由だった。晩年にしてその自由を奪われた)

 

ダメージを与えられないにしても、悠仁は打撃を、恵は斬撃を、マインは射撃を繰り出して攻撃を続け、粟坂を柵にまで追い詰める。

 

(ふざけんな!!!)

 

粟坂は逆に柵を掴みとり、足を上げて悠仁の顔に蹴りを叩き込んだ。悠仁が仰け反った後、恵が粟坂に向けて斬撃を放つ。しかし粟坂は体を反らすことで斬撃を躱し、柵を手放した反動を利用して恵に蹴りを放つ。

 

(俺は生涯現役!!)

 

恵はその蹴りを片腕で防御し、そのまま掴み上げて剣の柄で粟坂の頭に打撃を与える。

 

(死ぬまで弱者を蹂躙する!!)

 

だが少し痣はできたが大したダメージはなく、地面に両手を付け、両足を広げて恵の手を弾く。

 

(楽しいぜ!!)

 

距離を取る恵に粟坂は接近し懐刀を振るって攻撃を仕掛ける。恵はその攻撃を躱し、跳躍して後ろに後退する。恵が後退したタイミングでマインがライフルを構え、3発の弾丸を撃ち放つ。弾丸は3発とも直撃するが、やっぱり粟坂にはダメージが入っていない。

 

「マジで何なんだよこいつ!タフとかいうレベルじゃねぇぞ!」

 

(十中八九奴の術式が絡んでる。攻撃の無効化?いや・・・)

 

毒づく悠仁とは別に恵は粟坂の持つ術式の詳細について考えている。恵と同じ考えを持ったマインはここで1つのハッタリをかけてみることにした。

 

「ジジイ!あたしたちと遊んでいていいのかしら⁉禪院赤女(あかめ)があんたらに気付いて渋谷に来てるわよ!さっさと帳の元を置いて逃げたらどうなの⁉」

 

マインのこのハッタリに対して、粟坂は小ばかにで笑う。

 

「ぐっふふふふ。ハッタリが下手だなお嬢ちゃん。禪院赤女(あかめ)は大ピンチになっている。お前たちが言ったんだぜ、でかい声でな。つうかだから俺たちがはしゃいでんだろ。五条と禪院赤女(あかめ)が元気なら家で寝てるわ」

 

(やっぱりそうか。こいつらは五条先生と赤女(あかめ)先生に勝てない。だからこいつの術式は無効化なんて大層なもんじゃない)

 

バカにされたのは癪に障るが、少なくとも攻撃を無効化する術式ではないということをこの会話で得ることができた。今はそれで十分だ。

 

「先輩、嘘下手っすね。ドンマイっす」

 

「うっさい!」

 

バキッ!

 

「なんで⁉」

 

悠仁はマインを励まそうと声をかけたがそれが癪に触った彼女に顔面パンチされる。

 

「ふぅ~・・・やる気がないなら、そろそろ殺すが?」

 

「っ!」

 

「来るぞ!」

 

「脱兎!」

 

そろそろ本格的に殺しにかかろうとする粟坂の殺気に悠仁とマインは身構え、恵は脱兎を大量に召喚する。数匹のの脱兎は粟坂に迫ってくる。

 

ドカッ!

 

「つぅ!」

 

「!!」

 

その際に1匹の脱兎が粟坂とぶつかる。その一撃でほんの少し仰け反る粟坂を見て恵は一瞬だけ目を見開き、脱兎に指示を出す。脱兎は一か所に集め、粟坂の姿が見えなくなるまで覆い尽くした。

 

「いったん下がれ!三好先輩も!」

 

「おっ」

 

「!」

 

「奴の術式がわかった!」

 

恵は粟坂に勘づかれないようにしながら2人に自分が気づいたことを打ち明けた。

 

 

渋谷セルリアンタワー屋上。オガミ婆の降霊術によってダニエルの肉体に甚爾の肉体が降ろされた。その立ち振る舞いは、生前の甚爾そのもの。それだけでプレッシャーを感じている猪野とシェーレは汗をかき、ゆっくりと息を整えている。

 

(降霊術による変身?あのババアイタコだったのか?いや・・・問題はそこじゃねぇ・・・なんなんだこいつ?有名な術師か?立ち姿だけでわかる!クソ強ぇ!)

 

(さっきの老人の強さがかわいく思えるほどのレベル・・・!しかしこの男・・・呪力が全く感じられない・・・。・・・呪力0・・・?)

 

シェーレは甚爾には呪力が全くないことに気付いた瞬間、真っ先に思い浮かんだのは(たつみ)の姿だった。彼もまた呪力0のフィジカルギフテッド持ち。となると必然的に・・・

 

「くっ・・・!4番、竜・・・」

 

バッ!

 

猪野が速くケリを付けようと4番の瑞獣の能力を降ろそうとした時、ダニエル(甚爾)は一瞬で彼の背後に立ち、顔を覆っていたニット帽子を外した。来訪瑞獣は顔を隠すことでその力を発揮する術式。顔を隠すものが取られた今、猪野は術式を使えなくなる。

 

「なっ⁉」

 

「あっ・・・」

 

バキィ!!!

 

「ぐっ!!」

 

猪野がそれに気づいた時、ダニエル(甚爾)は彼の顔に強烈な拳を叩き込む。そして、逃げられなくするように彼の胸倉を掴み・・・

 

ドガガガガガガガガガガ!!!!

 

血飛沫を上げるほどの強烈な連撃を猪野に叩き込んだ。気を失っているにも関わらず、何度も何度も。

 

「猪野君!!」

 

シェーレは猪野を助け出そうとエクスタスをダニエル(甚爾)に振り下ろす。

 

ガシィ!!

 

「なっ・・・」

 

だがダニエル(甚爾)はその一撃を片手で掴みとり、片手でエクスタスをシェーレごと持ち上げ、勢いよく彼女を地面に叩きつけた。

 

「カハッ・・・!」

 

さらに追撃と言わんばかりにダニエル(甚爾)は彼女目がけて猪野を叩きつけた。まさに圧倒的。この場で彼に勝てる者は、いない。

 

 

渋谷セルリアンタワー前。大量の脱兎に覆われて辺りの視界を遮られている粟坂は3人が次にどう出てくるか思案する。

 

(数で陽動するタイプの式神・・・このままウサギの向こうからでかい一撃をかますつもりか)

 

粟坂が考えている間にも脱兎は1匹残らず影に戻って一瞬にして姿を消した。遮るものがなくなり、前方を見ると3人の姿は消えていた。

 

(いねぇ!逃げたのか?)

 

粟坂が辺りを見回す直後、彼の真上から巨大な何かが落ちてくる。

 

「満象!」

 

その正体とは、恵が召喚した満象であった。満象の存在に気付いた粟坂は両手を上げ、衝撃を受けつつも満象をしっかりと受け止めた。

 

「ハハハッ!なんじゃこりゃ!」

 

粟坂は力を込めて満象を持ち上げようとするが、恵はすぐに満象を影に戻して召喚を解除する。

 

「出したり消したりせわしない!男ならハッキリしろい!」

 

「そういうのは俺の担当じゃない」

 

「?」

 

街灯の上に立つ恵は道路沿いに指を指す。粟坂がそちらを見ると、悠仁が1台の車を持ち上げて投げようとしてくる。

 

「うらあ!!!」

 

悠仁は持ち上げた車を粟坂に向かって全力で放り投げる。粟坂は迫りくる車を両手で難なく受け止めた。

 

(このガキ、さっきからなんてパワー!ひやひやさせる!)

 

とはいえ、悠仁の人間離れした力には驚愕しており、度肝を抜かれている様子ではある。粟坂が車を受け止めたタイミングを狙っていたマインは隠れていた建物の影から出てきて、車のエンジン目がけて弾丸を発砲する。

 

キィンッ!ドカアアアアアン!!!

 

弾丸が車のエンジンに直撃し、中のガソリンが引火して爆発を引き起こした。爆風の中より爆発に巻き込まれた粟坂が後退して出てくる。爆発を受けてもやはり火傷も怪我も負っていない。

 

(クソ!あのじゃじゃ馬女!エンジンに火ぃつけるとか正気かよ⁉イカレてやがる!)

 

心の中で毒づいている間にも街灯から飛び出した恵が接近し、剣を振り下ろす。

 

(今はとにかく攻めまくる!)

 

粟坂はダメージを受けない状況を利用して片腕で剣を受け止め、懐刀で恵を突き刺す。恵は体を反らして後退し、突きを躱す。

 

(こっちもエンジン掛かってきたな、よしよし)

 

恵が後退したタイミングでマインはライフルガンのギアをチェンジし、1発の弾丸を撃ち放つ。同時に、後退した恵も接近して斬撃を、悠仁も拳に呪力を乗せて、強烈な一撃を放とうとする。しかし、相手をやる気にさせることが、粟坂の狙いだ。

 

(必死の一撃!俺の術式は『あべこべ』だ!術式発動中、俺に当たる攻撃は強いほど弱く、弱いほど強くなる。今まで必死の一撃を当てた後のカウンターを躱せた奴はいねぇ!やる気を出すほどお前らは俺に勝てねぇんだよ!)

 

そう、粟坂の狙いは必死の攻撃を当てた後のカウンターだ。術式、あべこべによって強烈な一撃が弱くなるため、それを利用したカウンターを使って、悠仁と恵を一網打尽にする。そうすれば残るマインも簡単に始末できる。粟坂はそう考えている。

 

ドォン!!!

 

そして、攻撃は直撃し、血飛沫が上がる。

 

 

時は少し遡って、脱兎が粟坂を閉じ込めている間のこと。粟坂の術式に気付いた恵は悠仁とマインにその正体を話す。

 

「奴の術式がわかった!」

 

「お~!」

 

「多分あべこべだ。虎杖よりタイミングを外された俺の打撃が効いていた。攻撃用じゃない脱兎も脱兎に囲まれた今もすぐに出ようとしない」

 

「なるほどそういうことね。それなら41階から地面に叩きつけられて無傷なのも、頭をぶち抜かれてピンピンしてんのにも納得がいったわ。あのダルマジジイ舐めやがって」

 

これまで粟坂がノーダメージであったその原因を理解したマインは毒づいている。

 

「じゃあデコピンでぶっ倒せる?」

 

「いや、弱すぎはダメだ。ただのあべこべなら発動後に空気抵抗とかの微弱な力で自滅するはず」

 

「おお~、確かに」

 

「そうじゃないってことは、あべこべにできる上限と下限があるってわけよね。攻撃に合わせて調整して、術式効果や斬撃なんかはあべこべにしたうえで呪力で守ってるんでしょう?」

 

「そういうことです」

 

「なるほど!」

 

「てことは、悟みたいな規格外には勝てないし、強弱とか関係ない赤女(あかめ)の一殺呪毒にあべこべは使えないし、複雑な術式とも相性が悪いってことね」

 

「となると同時だな。強い力とほどほどの弱い力で同時に叩く」

 

「ああ。だが術式に気付いたことを悟られたくない。俺と虎杖はこのまま全力で馬力をアピールする」

 

 

攻撃は確かに直撃した。だが先に攻撃したのは恵でも、悠仁の打撃でもない。

 

「かはっ・・・!」

 

攻撃を当てられた粟坂は大きなダメージを負い、血反吐を吐いた。先に攻撃を仕掛けたのは・・・

 

「ゲコッ」

 

事前に恵が召喚した蝦蟇だ。粟坂の腹部には、蝦蟇が伸ばした舌が貫かれていた。

 

ズンッ!

 

その直後、マインが撃ち放った弾丸が直撃する。弾丸はこれまでノーダメージを貫いていたが、今の弾丸は粟坂の肩を貫いていた。

 

「うぐっ・・・あ・・・!」

 

この弾丸が効いたのは弾丸自体が弱いものだからだ。その弱い弾丸とは、マインが訓練でよく使うゴムの弾丸だ。

 

『初めは打撃力の低い蝦蟇。次に三好先輩が使う訓練用の弾丸。そこから、一気に畳む!』

 

恵の狙い通り、蝦蟇の攻撃とマインの訓練用の弾丸は粟坂に大きなダメージを与えた。これによってあべこべの調整が効かなくなったところを狙い、悠仁と恵が拳を叩き込んだ。拳を受けてダメージが入った粟坂は仰け反る。そこからマインは少しでもあべこべの調整を崩すためにゴムの弾丸を2発撃ち放つ。粟坂は両肩にゴムの弾丸が撃ち込まれて血を流し、後退る。

 

(こいつら・・・いつ気付いた・・・⁉)

 

そこから悠仁と恵は拳を叩き込み続け、粟坂に着実にダメージを蓄積させていく。

 

(だが・・・!)

 

しかしあべこべの有無なしに粟坂はそれなりのタフさを持ち合わせているのか攻撃を耐えきり、懐刀で2人を振り払う。悠仁と恵はその攻撃を後退して躱す。

 

「この程度で!!調子に乗るなよ、ガキ共おぉぉ!!!!」

 

雄たけびを上げる粟坂の背後に立った悠仁は拳に呪力を乗せて叩き込もうとする。

 

「うおおおおお!!」

 

悠仁が拳を打ち放つと同時に粟坂も懐刀を振り上げて悠仁に攻撃を仕掛けた。悠仁は粟坂が放った攻撃をするりとすり抜け、彼の顔面直撃の寸前で拳が止まり、纏っていた呪力も霧散する。そして・・・

 

バキッ、ビュンッ!

 

「ぐは・・・!!」

 

勢いをかなり殺した弱い打撃を与えることによって、あべこべが発動して粟坂は吹き飛ばされる。

 

(寸止め・・・!1人時間差で勢いを殺して・・・)

 

ドォン!

 

吹き飛ばされた粟坂はガードレールに叩きつけられて、そのまま意識を手放した。

 

「・・・あんたって意外に器用ね」

 

「え?そっすか?」

 

何はともあれ、3人は意外な強敵、粟坂を倒すことに成功した。その時間、およそ3分。




今話が今年最後の投稿です。

来年には死滅回遊編前編が始まるし、自分もそこまで行けるように頑張りたいと思います。

よいお年を!
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