B&T~記憶喪失の転生者、伝説級の暗殺術で異世界ディストピアをぶっ壊す~ 作:五島七夫
やることは前進あるのみ、前に向かって走り出す。知覚的な感覚はいつも通りだが、しかし空気の壁が異様に厚く感じる――そうだ、これは自分の思考と体を何倍もの速さで動かす装置、世界側の構造は変わっていないのだから、空気抵抗が何倍にも増しているのだ。同時に恐ろしいほどの摩擦が生じており、体の周りに炎が巻き上がりつつある。
併せて、視覚にも多少の変化がある。正面にある物が歪んで見え、色彩がやや青みが掛かってみる――相手の放った衝撃波は普通に動いているものの、それでも速さはこちらの知覚と身体能力で避けられる速度まで低下している。
『アラン、お前の今の武装では、ホワイトタイガーの装甲を貫くのは不可能だ……だが、その品性のない原始的なパイルバンカーを使えば、相手のメインの加速装置を破壊することは出来るかもしれない』
外の音と違って男の声が変わらず聞こえるのは、これが脳内で行われているものだからだろう。
『好き勝手に言ってくれるな、俺は結構気に入ってるんだ……それで、相手の加速装置はどこだ?』
『右頬と眼球の間にある』
『了解だが、いいのか? アレ、元々お前の物だろう?』
『そうとも言えるが、問題ない……それに、止めたところで聞くお前か?』
『違いない!』
ゆっくりと動く漆黒の波動の横をすり抜けながら、左腕の筒に火薬を入れ込み、ベルトに刺さっている次の杭を装填する。
お返しだぜ、と口にしたものの、それは音にはならなかった。動きのほとんど止まっている魔王の仮面に左の拳を押し付け、ボタンを押す――炸裂は普段と比べてゆっくりと起こるが、それでも体感一秒程度で杭が発射され、そのまま回避運動のため、横に大きく飛ぶことにする。
その後、世界が一気に音を取り戻す。ソニックブームの爆発音、標的を失った衝撃波が地面を抉る音、そして――。
「……何ぃ!?」
魔王の狼狽と、金属が幾分か欠ける音、それらが一気に巻き起こった。ブラッドベリは辺りをきょろきょろと見回し、本来なら吹き飛んでいたはずの標的を探しているようだった。
「き、貴様……貴様も、ADAMsを!?」
こちらを向いた魔王の仮面は健在だった。
『……浅かったな。だが、小さな亀裂が入った。次の一撃で止められるだろう』
『あぁ、それならもう一発……!?』
ぶち込んでやる、そう返そうと思った瞬間、全身に激痛が走る。息も出来ないどころか、肺も苦しい――直後、口から赤黒い血を大きく吐き出してしまった。これが生身で高速移動をした反動か。
「ふ、ふは、ふははは! そうだ、加速装置は生身で使える物でない……骨と皮膚、筋肉細胞の強化と特殊装甲に身を包むか、全身が元々機械であるか、どちらかで……なければ……」
魔王の言葉が段々と弱くなっていくのは、こちらの変化を見て取ったからだろう。自分でも分かる、自身の体のあちこちから白い煙が上がり、高速で回復していること――内臓も再構築されてきているようだ。
『……素体の頑丈さに上乗せして、リジェネレーター。それに、代謝を増幅する薬を服用したおかげか』
難しいことは良く分からないが、多分、レムがくれたしぶとさと、クラウの劇薬のおかげで、体が回復しているという事だろう。
『これなら、まだいけそうだな、アラン……だが、次は向こうもADAMsを使ってくる、今よりも負荷は大きいはずだぞ?』
『どうせ、何て答えるかなんて分かってんだろうが』
『あぁ、そうだな……お前は忠告を聞かないからな。だが生身の体だ、痛くないか?』
『我慢すんだよ、男の子だからな!』
下がっていた視線を上げると、声の忠告通りに魔王も加速の準備に入っている。まだ体に痛みはあるが、四の五の言っていられない。相手に遅れずと、こちらも再び奥歯を噛む。再び世界から音は消えるが、同時に黒い獣がこちらに向かって突貫してきているのが見える。
この加速した世界では、魔王の出す衝撃波は意味を為さない。そうなれば、自然と自分の体でぶつかるしかない。しかし、同じ時間を動くなら、フィジカルが強い向こうに分があるか――。
(……それなら、ギアを上げる!!)
より速く動けるように、神経を集中させる――次元の壁、時間と空間との隔たりを、無理やりこじ開けるように――眼と脳が焼けきれるかと思うほど熱を帯びるが、耐えられないほどではない。
結果、視界の歪みはより強くなり、魔王の速度が遅く見えるようになる。これならいける――自分から見て右に飛びながら、パイルバンカーの再装填をして、半円を描くようにブラッドベリに近づく。
相手からしてみれば、ほとんど消えたように見えたはず。しかし、恐らく向こうからしても影は捉えられる程度の速度差。こちらが拳を突き出す間合いで、ゆっくりと魔王はこちらに振り向いてくる――僅かにヒビの入っている個所に杭を合わせ、ボタンを押すタイミングと、目が合うタイミングが丁度合致した。
先ほどよりは、離脱のタイミングを遅らせないと杭の位置がズレる――少し待って離脱しようとした瞬間、相手の体から炎が発生する。パイロキネシス、向こうもこちらの攻撃には備えていたという事か。熱なら瞬間的に発生させられる、有効な反撃になるだろう。
だが、どうせ高速で動いている時点で燃えているのだ、それに先ほど我慢すんだよと息まいた手前、根競べに負けるわけにもいかない。こちらの体に炎が燃え移り、同時に杭が発射され、すぐにその場を離脱して地面を転がりまわって炎を少しでも消火出来るように努める。
十メートルほど転がりまわったか、その後に音が戻ってくる。すぐに離脱したため、炎はそこまでのダメージにならず、火傷した皮膚もすぐにかさぶたとなって生え変わるが、如何せん自爆のダメージが大きい。再度口から血を吐き出してしまい、全身が千切れるような痛みに襲われる上、今度は眼や脳の痛みも酷い。もうどこもかしこも酷くて、若干感覚が麻痺しそうなほどだ。
『……相手の加速装置は破壊できた。だが、休んでいる暇はないぞ、アラン』
その声になんとか顔を上げると、自分が先ほど走った道に、炎が巻き上がっており――合わせて、魔王の仮面の一部分がはがれて皮膚が見えている。だが、そんなことはお構いなしという感じに、こちらに向けて黒いオーラを纏った腕を振りかぶってくる。
ヤバい、避けるか、加速装置を使ったら、体はもたない、それなら加速せずに――いや、ダメだ、射線上に、シンイチがいるはず。
口の中に鉄の味が残っている状態で、再び奥歯のスイッチを入れる。この状態で動いては、本気で体がもたないとも思えるが、やるしかない。射線上に、気絶したままのシンイチがいる。背後に跳ぶと、景色がやや赤みを帯びて見える。衝撃波よりも早くシンイチのもとにたどり着き、その体を抱えて、衝撃波に巻き込まれない場所まで背中を進行方向に向けるように飛び――超音速では、先端ほど熱を帯びるため――着地した。
「……がはっ!!」
再び口から血を吐き出しながら、膝を地面についてしまう……都合、シンイチはほとんど腕から落としてしまう形になってしまう。
「……アラン・スミス。貴様は勘違いしている。確かに、ADAMsは強力だ……しかし、私がこの鎧を欲したのは、それが目的ではない。加速装置を破壊されたところで、私にはたいした痛手ではないのだ」
「……どういう……こと……だ?」
こちらの質問に対し、魔王は迎撃の手を止めた。
「良かろう。もはや、貴様に反撃の力はあるまい……貴様がどれだけADAMsを使おうとも、それは自爆にしかならぬ。貴様の攻撃では、私を傷つけることは出来ないのだからな……少し話をしよう、ここまで抗った、貴様へ敬意を評してな」
そう言いながら視線を上げる魔王の傍で、脳内から声が聞こえだす。
『……確かに、薬の効果が切れてきているのだろう、再生速度が落ちてきているな。パイルバンカーも打ち止め……どうする、アラン?』
『……お相手さんがべらべら喋ってくれてるうちに、少しでも回復させて反撃の機会を待つ。他の四人が復帰すれば、高速移動っていうでたらめは封じたんだ、どうにかなるかもしれない』
『……ふふ、そうか。原初の虎が他人に期待するか……それもいいだろう』
自然と話していたが、語りかけてくるコイツは一体何者なのか。そんな思考を巡らす前に、ブラッドベリが再び視線をこちらに向けて話し出した。
「……私が本物の邪神ティグリス、ホワイトタイガーの力を欲したのはただ一つ……七柱の創造神を滅ぼすためだ」
「……それ、ネストリウスも言っていたぜ……魔族に敵対しているからか?」
「いいや、違う……我々魔族も、七柱の創造神に造られたのだ。そう、私の復活自体が、神の仕組んだこと……増えすぎた魔族と、人類の剪定のために復活させられているに過ぎない」
何を言っているのか飲み込めず、こちらが返答に窮していると、魔王は肩を上げた。
「七柱の創造神は、この世界の知的生物を管理しているの……増えすぎないように、進化しないように。魔族と人類の全面衝突が起これば、戦により命は失われ、土地は荒れる……文明を学院と教会によってコントロールされている世界では、余剰が出来ねば人類は進化できん。その余剰を定期的に刈り取るのが、この魔族と勇者の戦いだ」
「なんで、そんなことをする必要がある……?」
「主神である高次元存在の力を我が物とするため……進化の限界に直面した種族の魂を、主神は失敗作として刈り取りに来る。奴らの狙いはそれだ。この世界は、主神を降臨させるための箱庭なのだと……ゲンブから聞いている」
どうやら伝聞らしい。あの人形は何か凄みがあるのは納得するものの、同時に信用できないやつなのも確かだろう。
「はっ、あの人形の与太話を信じるっていうのか?」
「少なくとも、七柱の創造神よりは遥かに信頼に足る……何より、この稚拙な争いが、奴の言う事の証明になっていると思うがな。奴の介入が無ければ、いつもと同じように、我々魔族が敗北していただけだ。聖剣の一撃で、再び私は三百年の眠りについていたことだろう」
魔王はそこで言葉を切って、再び顔を少し上げ――あの仮面の奥で、どこか遠くを見つめているようだった。
「そう……何故気付かなかったのか。私は、レヴァルを地下から占拠するなど、少し考えれば思いつきそうな単純なことさえ思い浮かばなかったのだ。死の渓谷で人類の軍を挟み撃ちをするなど、簡単な閃きさえなかった……。
ただ、人類憎しで魔族を纏め上げ、戦を繰り返すことしか出来なかったのだ」
再び魔王は視線をこちらに戻し続ける。
「私もまた、神々に思考を見られ、行動を制限されていたのだ。七柱の創造神の被造物である私は、海の女神レムに思考を読み取られる……そして、逸脱した思考は強制され、この二千と七百年の間、神の手のひらの上で踊らされていたのだ」
憎々し気に言い放って後、ブラッドベリは胸に手を置いた。
「この鎧は、七柱の創造神の介入を防ぐ力がある……本物の邪神ティグリス、七柱の創造神と争った古の神の加護がある。私は此度の戦乱でゲンブと接触し、二重思考で七柱の創造神を欺きながら、この機を待ったのだ……」
「……なぁ、一ついいか」
「なんだ?」
「仮にお前の言う事が本当だとして……まぁ、七柱の創造神の目的が悪いとも断定できないが、人々の運命をもてあそぶ連中……それなら、人類も魔族も、共に犠牲者だ。今までさんざ殴り合っていう事でもないかもしれないが、手を組むことは出来ないのか?」
そう、別に相手のいう事を全て鵜呑みにする訳でもないが、短期間なりにこの世界を見てきた感じ――レムが自分をこの世界に蘇らせた理由を考えれば、七柱の創造神が何某か悪いことを企てているのは間違いなさそうだ。
「……本当に組むかは置いておいても、ひとまず休戦くらいは……」
「それは出来ない。我々魔族は、本能的に人間を嫌うように造られている。そしてそれは同時に、人類にも言える……とくに知能が低い個体は、理性で本能を服従させることができん。種の本能として、我々は手を取り合うことはできんのだ」
こちらが妥協案を出し切る前に、相手の言葉で切られてしまう。ただ、確かに言われた通り、確かにアンデッドなどとの協力も難しそうだし、獣人系など腹が減ったら人間を襲いそうだ。本能的に相容れず、手を組めないのも仕方なしか。
そんな風に思っている一方で、魔王はまた遠い目で空を見つめだした。
「ただ一度……ただ一度だけ、私も人類を信じてみようと思ったことがある。ユメノ……今より三百年前に、私と対峙した聖剣の勇者。彼女は私を封じる時、七柱の創造神に魔族の安住の地を作ってくれぬかと進言すると言ってくれた。
だが、三百年後に目覚めてみればどうだ? 何も変わっていなかった。無論、今ならわかる。この魔族と人間の争いというシステムが生命の剪定である以上、創造神どもが彼女の願いを聞き入れるわけもない」
魔王の声は、どことなく悲しげだった。今より三百年前に出会った勇者は、種の垣根を超えて、闘争本能も超えて、何か信頼できるものだったのかもしれない。
そして同時に、ブラッドベリの抱える王としての葛藤も見え隠れした気がする。同胞が虐げられている悲しみ、神の盤上で運命を弄ばれている怒り――その感情は正当なモノだとも思う。
だが、しかし――。
「……しかし、アラン・スミス、貴様も我が同胞の命を奪い、ここまで来たのだろう? 人類は、創造神の存在を疑うこともせず、戦のあとには安寧の三百年を享受する……我々、魔族を僻地に押し込んでな。
私からすれば、神も貴様ら人類も同罪、共に滅ぼすべき存在だ。今回こそ、勇者の腸《はらわた》を食らい、人間の世に絶望の帳《とばり》を降ろしてくれる」
そう、この惑星レムという世界に置いて、人と魔族が並び立たないなら、雌雄を決するしかない。こちらが視線を魔王に合わせながら少しずつ横に移動――まだ気絶しているシンイチから離れる意図だが、相手は待ってくれている――すると、魔王の方から声があがる。
「……こちらからも一つ聞きたい、アラン・スミス」
「……なんだ?」
「貴様が戦う理由はなんだ?」
「お前と同じだよ……お前が人間を殺すっていうなら……それだけで、俺がここに立つ理由になる」
「なるほど……それならば、仕方あるまいな」
そう言うブラッドベリの声色は、なんだか少しだが暖かかった。それは、自分も同様――不倶戴天の敵だが、同時に、魔王も自身の種を護ろうと戦う、誇り高い戦士でもあるのだ。
そして、お喋りは終わりと言わんばかりに、魔王は再び右手に漆黒の波動を纏いだす。
「高潔な戦士として、貴様の名をこの魂に刻もう……さぁ、お喋りは終わりだ」
「あぁ、お前がベラベラ喋ってたお陰で、回復させてもらったぜ」
「ふっ……高潔は撤回しようか」
「そいつはありがてぇ、むず痒いと思ってたんだ!」
魔王の右手が下から上に薙がれるのと同時に、こちらも奥歯のスイッチを入れる。
『……どうする、アラン?』
『体一つでぶつかるだけだ!』
『超音速で相手にぶつかるつもりか? 体が吹き飛ぶぞ』
そんなことは分かっているが、自分が出せる火力は速度でもって相手にぶつかるくらいしかない。もちろん、少しでも火力を上げる努力はするが――背後から手斧を取り出し、衝撃波を避けながらトップスピードに持っていって接近し、相手の左腕に向けてそれを振り下ろす。
だが、やはり店売りの安物では、いくら速度を乗せても相手の装甲を貫くことも叶わず、斧の刃がゆっくりと砕けてしまう。そして同時に、その反動がこちらの腕にモロに伝わり――女神からの頑丈というプレゼントのおかげでなんとか繋がってはいるものの、完全にこちらの関節がおかしな方に曲がってしまう。
いったん距離を取り、加速装置を解く。巨大な破裂音だけが響き、衝撃があった証拠として、相手も左腕を抑えながら大きくのけぞった。
「ぐっ……だが、もはやADAMsの連続使用はできまい!」
「……アランさん!!」
ブラッドベリが反撃の姿勢に入る前に、自分の右手の痛みが和らぎ、感覚が戻ってくる。そしてすぐに、体が軽くなる。どうやら、アガタが復帰したようで、自分に対して回復魔法と補助魔法をかけてくれたらしかった。
周りを見れば、アガタ以外も――アレイスター、テレサも起き上がっている。
「アランさん、これを!」
その声は、先ほどシンイチが倒れてた方から聞こえる。何かが空を切ってこちらに投げられたようだ。
「させん!」
それを邪魔するように、魔王が右手を引いて握る。ゲンブと同様のサイコキネシスが出来るのだろう、こちらに投げられたものを自分の方へ引き寄せようとしているようだが、それをわざわざ見過ごすこともない。
加速装置を起動し、魔王の方へ引き寄せられていた宝石を空中でキャッチし、そのままシンイチの前で止まる。体には相変わらず痛みは走る物の、補助魔法のおかげか、倒れ込むほどではない。このまま戦うことが出来るだろう。
それよりも、シンイチが投げた物の正体が何なのか。恐らく、聖剣の柄にはめ込まれていたものだが――現在、他の三人が魔王の動きを止めてくれている今なら少しは会話が出来そうだ。
「……これは?」
「それは、エルフの宝珠、調停者の宝石……持つものに精霊の加護を与え、付き従うものの潜在能力を引き出す宝石だ」
そこでシンイチは一旦話を切り、刀身の折れた聖剣を持ち上げた。
「……アランさん、なんとかブラッドベリの鎧を破壊してくれ。そうすれば、後は僕が何とかしてみせる」
「だが、奴の装甲を破壊するには、火力が……」
「そのための、調停者の宝石さ。それを使って……」
シンイチが話しているうちに、横から強力な突風が押し寄せ、他の三人がこちらに吹き飛ばされてくる。その向こうで、ブラッドベリが全身から漆黒のオーラを噴き出し、両腕を引いて握っているのが見える。
「……これで、全てを終わらせてくれる!!」
魔王は右手、左手と順番に両腕を振りかぶってひざ下で交差させる。すると、白銀の鎧の目の前に、暗黒の球体が現れ――。
「滅びの波動【デストラクション・ストリーム】!!」
叫びとともに両腕を振り上げると、暗黒の球体が裂かれ、そこから黒い衝撃波が辺り一面に走り出す。それに合わせて、自分は奥歯のスイッチを入れ――目指すは、中心にいる魔王の顎、それをぶん殴って止めてやる――漆黒の暴風の中、波動の僅かな隙間を縫うように駆けだした。