一番星と屑星のふたつ星   作:てへぺろん

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仕事の人間関係に悩まされて遅くなりました。今後も悩まされて投稿が遅れるかもしれませんがご了承ください。


まぁリアルの話はこれぐらいにしておきましょう。


それでは……


本編どうぞ!




星野家+α

「なんでアマは帰らないの!泊るの嫌じゃなかったの?」

 

「滅茶苦茶嫌だ。だがオレのアパートはリフォーム工事中になっちまったんだよ」

 

「ええ……」

 

 

 突如の出来事に星野家は混乱していた。あのコイが自らの意思で星野家に泊ると主張したのだ。これは一大事、散々泊まることに対して拒絶してこの前の遊園地に行った日のこともそうなのに。アクアとルビーは何故こんなことになっているのか驚きと困惑で混乱しているが、アイだけはコイの行動に思い当たるところがあったが、何も語らずただ沈黙を貫いていた。その事を知らないアクアは疑問を投げかける。

 

 

「天野さん何かあったんですか?」

 

「だから言ったろ?アパートがリフォーム工事中なんだよ。前々からリフォームするということを言われていたんだが忘れてたんだ。しばらくはアパートに住めなくなっちまったってわけ、これでわかっただろ?」

 

「………………………………………………」

 

 

 何かおかしいとアクアは思ったが深くは追及することはなかった。いつもコイには考えがあって行動している。今回もきっとそうだと思い、彼女の意思を尊重することを選んだ。ルビーは疑いの視線を向けるが本人は気にも留めない。

 

 

「おい、もうガキは寝る時間だぞ。バカもボケっとしてないで寝ろ」

 

「……うん、今布団出すね」

 

「いい、お前はもう遅いから寝てろ。オレのことは放っておけ。自分のことは自分でするから」

 

「でも……」

 

「でもじゃない、リフォーム工事の事を忘れて押しかけたオレに非があるんだからよ」

 

……嘘つき

 

「……早く寝ろ」

 

「うん、おやすみ♪」

 

 

 アイの『嘘つき』の言葉には『ありがとう』の意味も込められていた。

 

 

 こうしてコイが星野家にしばらく居候することになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お兄ちゃん」

 

「なんだ?」

 

「アマに何があったんだろうね?」

 

「わからない……わからないが、アイが関わっていると思う」

 

「やっぱり?」

 

 

 幼稚園の自由時間は今日も騒がしい。教室でおままごとをする子供達や外で活発に遊具と遊ぶ子供達、そしてそんな子供達と打って変わって、アクアとルビーは物静かに我が家で起こった変化に対して意見交換をしていた。

 

 

 急に意識が覚醒したアクアとルビーとアイの三人は何やらいい匂いが漂って来たことに気づく。その匂いに反応して目が覚めたようだ。匂いに釣られて寝室から顔を覗くとテーブルの上には既に朝食が用意されていた。アイ達に気づいたパジャマ姿(元々アイのもの)の上にエプロンをつけたコイが用意したもので、出来立てほやほやの目玉焼きとハムにこんがりと焼かれたパンと牛乳がアイ達の食欲を一気にそそらされた。朝起きて忘れてならないことは手と口洗いだ。それを済ませた後は4人で美味しい朝食を堪能した。

 アイは苺プロダクションに向かい、コイはアクアとルビーを幼稚園まで送り届けた後に自分も事務所へと向かった。幼稚園の終わる頃にコイが迎えに来る予定になっている。この自由時間を使って彼らなりの答えを探しているところだ。

 

 

 アクアとルビーは考える。何故なんだろうか?と。思いつくのはアイ関連のことだ。いつもアイの強行手段にコイは渋々従っているように見えるが、他人を見捨てるようなことはしない。それが人を惹きつける魅力なのだろう。そんな彼女がこのような行動を取ったのはきっとアイ関連のこと以外に考えられないのだ。

 

 

「アイ関連なら天野が放っておくはずないからな」

 

「もしかして……アマってママのこと好きなんじゃ?」

 

「もしかしてじゃなくて好きだろ。いや、大好きに決まっているだろ」

 

「でもアマはいつも嫌いとか否定的なことばかり言ってるじゃん」

 

「あれは素直になれないだけだ。人間は生まれた時から性格は決まっているものではない。今まで歩んできた人生が個人を形作るわけだ。あれは彼女なりの照れ隠しなんだろうな」

 

「アマってめんどくさい性格してるね」

 

「だがそこがいい」

 

「お兄ちゃん頭大丈夫?」

 

「ふっ、ルビー(お子様)にはこの尊さがわからないようだな」

 

「むぅ!私はお子様なんかじゃないもん!!」

 

「ならお子様じゃないルビー、もう天野に毒を吐くのやめたらどうだ?彼女のこと心の底から嫌ってはいないんだろ?」

 

「そ、それはそうだけど……なんかつい反発しちゃうの」

 

「お前もめんどくさい性格だな」

 

「違うもん!私はアマの様にめんどくさくないもん!!」

 

 

 その後は何故か話がずれて「ママの方が良い!!」」と譲らないルビーと「アイも良いが天野も良いぞ!!」と素直になれないコイの尊さを語る展開となって自由時間が終わるまで両者一歩も譲ることはなかったが、結果どちらも素晴らしい!!っと答えが出たことで幕を閉じた。

 

 

 アクアとルビーが幼稚園で語り合っている頃、苺プロダクションの方ではと言うと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほら、水分だ」

 

「ありがとう♪」

 

 

 B小町のメンバーは日々輝く努力を欠かせない。今日も今日とて苺プロダクションのレッスン場で汗水を流す。そんな汗だらけのアイにスポーツドリンクとタオルを渡すコイの姿があった。いつも通りの仕事をこなす姿に誰もが違和感を抱くことはない……一人を除いて。

 

 

「今日はいつもより機嫌良さそうだね。何か嬉しいことでもあったんでしょ?」

 

「あっ、わかっちゃう?」

 

「当然でしょ。わたしを舐めないでよ」

 

「流石ニノだね!!」

 

 

 ニノだけはアイがいつもよりも機嫌が良いことを見抜いていた。アイを追い越すかもしれない輝きを秘めたライバルは伊達ではない。

 

 

「コイがね、うちに――むぐっ!?」

 

 

 アイがニノに自慢げに語ろうとしたところにコイが口を塞いだ。

 

 

バカ!自慢げに語ろうとするなっ!!

 

だってニノよりも優勢に立ちたいもん

 

お前は何を言ってんだ?そんなことよりお前の頭は空っぽなのか?

 

むぅ!空っぽじゃないですー!!コイのことばかり考えてるもん

 

アクアとルビーのことはどうしたんだよ。いいか、オレがお前の家に泊っていることを知れば何が起こるかわかるか?馬鹿なお前に似たこいつなら自宅を特定して玄関の扉を開けたら来ちゃった♪とか言って、下手したらアクアとルビーの存在がニノにバレてしまうかもしれないn『わかってる』……なに?

 

 

 アイとアクアとルビーの関係が知られてはいけない。コイは例えニノ相手でもひょんなことから存在が知られたらまずいと危惧していた。アイも二人の存在は何としても隠し通すつもりである。しかし本人の口からは意外な言葉が出てきたのだ。

 

 

ニノにならもう話してもいいかなって思ってる。昔のニノなら話さなかったけど、今なら悪いことにはならないと思ってるし、私の子供達だって自慢したいの。それにさ、ニノは私のライバルなんだよ?正々堂々と私を超えようとする唯一無二のライバルなんだからバレても問題ないし、私も正々堂々と戦いたいの

 

 

 それはライバルに対する信頼の証だった。

 

 

「そうか(あの噓つきだらけのバカにここまで信頼されるようになったんだな。確かにそうだ。ニノはそんな卑怯な手段でのし上がろうとする奴じゃない。それにニノにも協力してもらっていた方が何かと今後の都合がいい。特にニノは奴と接触しているだろうし……)」

 

 

 自分だけ除け者にされて二人でコソコソと話すのが気に入らないのか剥れるニノだったが、すぐに驚愕と嫉妬が芽生えることになった。

 アイが自慢げにコイが家に住むことになったことを伝えたからだ。それもコイの方からお願いして来たとドヤ顔で言うものだからニノは露骨に不機嫌となり、アイがコイを連れ込んだのならまだわかるが彼女の方からだったから尚更のことだった。瞳は光を失い、亡霊のように熱を感じさせない視線を向けられてビビるコイであったが、レッスン後に家に来ないか?と伝えると瞳に生気が宿る。

 

 

「わ、わたしが天野さんの自宅に行ってもいいんですかっ!?」

 

「ああ、時間はあるか?大事な話があるんだ」

 

「だ、大事な話ですかっ!?も、もしかして……こ、告白とか!!?

 

「ニノ、おいこらオレの話を聞いているのか?」

 

「聞いてます聞いてます!!それじゃ今すぐに行きましょう!!」

 

「いやレッスン終わってからだって!なんでそんな鼻息荒くしてるんだよ興奮すんなっ!!」

 

「私の自宅なんだけどなぁ……まぁ、いっか」

 

 

 こうしてレッスン後にニノはアイの自宅へとお邪魔することになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「知っていると思うけど改めて紹介するね。私の子供達の星野アクアマリンと星野ルビーだよ♪」

 

「………………………………………………えっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええ!!?

 

 

 ニノは生涯で一生に一度の絶叫を響かせた。

 

 

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