異世界救世主伝説 北斗の拳   作:小説設営隊隊長

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時来たれり!健二郎よ、北斗宗家の秘拳を伝承せよ!!

アンジュの記憶の封印が解かれ、泰聖殿へと辿り着いた北都達。

北斗宗家の秘拳の在り処を探すため、泰聖殿の中へと入る。

 

 

泰聖殿 玄関

 

 

北都健二郎「随分とまぁ、古風な造りなんだな~。」

 

サリア「こんなところに秘拳なんて、本当にあるの?」

 

アンジュ「確かに、秘拳の在り処は泰聖殿の中にあったわ。探しましょう!」

 

 

泰聖殿の中へと入った北都達は、秘拳の在り処を探すため探索を開始するが、そこへ………

 

 

モモカ「アンジュリーゼ様!!」

 

アンジュ「………っ!モモカ!!」

 

 

そこへ、後から泰聖殿へと辿り着いたシルヴィア達が、北都達と合流を果たしたのだ。

 

 

アンジュ「無事だったのね!モモカ!」

 

モモカ「アンジュリーゼ様!」

 

 

サラマンディーネ「潜入調査、ご苦労でした……リザーディア。」

 

リザーディア「全てはアウラ奪還のためです……サラマンディーネ様。」

 

 

シルヴィア「お姉様………。」

 

 

アンジュ「シルヴィア………。」

 

 

アンジュとシルヴィア。

アンジュがノーマとなって離れ離れとなった、あの日以来の再会であったが、シルヴィアはどこか気まずそうな表情をしていた。

 

 

シルヴィア「お姉様…………私………。」

 

アンジュ「私はもう、あなたの姉じゃないわ。」

 

シルヴィア「…………っえ?」

 

アンジュ「今の私は、元斗皇拳金色将軍で、北斗宗家の血を継ぐもの…………そして、貴方は天帝。」

 

シルヴィア「お姉様………」

 

アンジュ「元斗皇拳の名に賭けて、シルヴィアを絶対に守ってみせるわ!」

 

シルヴィア「…………私も、北斗と元斗を統べる天帝として、節を通させていただきます。」

 

 

やっと、仲直り出来たアンジュとシルヴィアは、気を取り直して北斗宗家の秘拳の在り処を探し始めた。

 

 

2階 寝室

 

 

北都健二郎「ここは寝室か………。」

 

サリア「ちゃんと手入れはされているみたいね。」

 

 

意外なことに、泰聖殿の中は手入れがされていて、埃やら煤などの汚れは一切なかったのだ。

隣の小さな机を見ると、【記録帳】と書かれたノートがあり、リザーディアが中を確認すると歴代皇族の侍従長の名前と掃除をした日付が書かれてあった。

 

 

リザーディア(誰もいなくなっても、ずっと手入れを………)

 

 

そしてアンジュとシルヴィアは、昔の記憶を反芻していた。

 

 

アンジュ(ここで………私とシルヴィアが育ったのね………)

 

シルヴィア(何もかも昔のまま………)

 

 

秘拳の在り処を探している北都達を尻目に、モモカはアンジュとシルヴィアの成長の記録と衣服類を部屋から出していた。

これから先、どのようなことがあっても困らない様に、必要な物は持っていくからだ。

 

モモカがクローゼットを開けると、真新しい衣服があった。

 

モモカ「これは………っ!」

 

その衣服のポケットに入っていたメッセージカードを見ると、[これは、貴方達の母上からの最期の贈り物。]と書かれていた。

 

モモカ(今ここで、お渡しするわけには………!)

 

来たるべき決戦の時のために、その衣服を傍にあったトランクに閉まってそのまま持って行くことにした。

 

 

その後も、至る所を探し回ったが…………

 

 

泰聖殿 玄関

 

 

北都健二郎「見つからん……!!」

 

 

どうしたものか、見つからないのだ。

もちろん、泰聖殿のあちこちを探し回ったのだが、全然見つからないのだ。

 

 

北都健二郎「これだけ探して見つからないとか…………」

 

サリア「ありえないわ…………」

 

サラマンディーネ「本当に此処にあるのでしょうか………」

 

アンジュ「自分で言っておきながらだけど、怪しくなってきたわね………。」

 

 

すでにヘロヘロな北都達であったが、ヴィヴィアンは相変わらず元気であった。

 

 

ヴィヴィアン「どこかに仕掛けとかないかな〜?」

 

リザーディア「あの子、あれだけ動いてよく元気でいられるわね………」

 

サリア「ヴィヴィアンは昔から好奇心旺盛なのよ………」

 

シルヴィア(ノーマは体力オバケなのかしら………)

 

 

そんな事を話していると、ヴィヴィアンが何かを見つける。

 

 

ヴィヴィアン「ねぇ〜!」

 

北都健二郎「どうした〜?」

 

ヴィヴィアン「ここの床だけ、取手が付いてるよ?」

 

北都健二郎「なに?」

 

 

どういうことか、ヴィヴィアンが見つけた床のタイルだけ取手が付いていたのだ。

 

 

北都健二郎「なんで床に取手なんか………」

 

アンジュ「兎に角、引いてみましょう。」

 

サリア「そうね……。」

 

 

取りあえず、取手を引いてみることにした北都達。

だが、石材の重みも加わっているのか意外と重く、動く気配がない。

 

 

アンジュ「な………なによ………この床!」

 

サリア「意外と固い!!」

 

北都健二郎「こんのぉ…………!!ぴったりとはめ込みやがって!!」

 

 

ぴったりとはまっているのか、中々動かなかったが、「ゴトッ」っと重い音と共にタイルが少し動いたのだが、その瞬間!

 

 

北都健二郎「よし!動い……たあぁぁぁぁ?!?!?!」

 

 

なんということでしょう。

泰聖殿の玄関の床が抜けたではありませんか。

おまけに床の建付けが悪かったのか、1階部分の床が全部抜けたのだ。

 

 

泰聖殿 秘密の地下室

 

 

北都健二郎「いてぇ………おぉいてぇ…………」

 

アンジュ「なんで1階の床が全部抜けるのよ………」

 

サリア「もはや欠陥建築ね…………」

 

ヴィヴィアン「おぉ~びっくりしたぁ〜。」

 

サラマンディーネ「肝が座りすぎです…………」

 

リザーディア「ぎっくり腰…………痛い………」

 

シルヴィア「マナの光がなかったら、今頃瓦礫の下敷きだったわ。」

 

モモカ「後で立て替えて置かなければ………」

 

 

奇跡的に助かった北都達であった。

どうやら、泰聖殿には秘密の地下室が存在していたのだ。

 

 

北都健二郎「まさか地下室があったとはな………」

 

アンジュ「北都、あれよ。」

 

北都健二郎「ん?」

 

 

アンジュが指さした方を向くと、そこには間違いなく【北斗宗家の象徴】である【聖碑】があった。

 

 

サリア「あ……あれが北斗宗家の?」

 

ヴィヴィアン「おぉ~!」

 

 

北都がその聖碑に近づくと、聖塔からオーラが光りだして、北都の体にまとわりついた。

そして………

 

 

〔健二郎………〕

 

 

北都健二郎(…………っ?!俺の頭の中で声が……!!)

 

 

〔北斗宗家の遺産………秘拳の在り処はこの聖碑に記されています………。秘孔…詞宝林を突きなさい。〕

 

 

北都健二郎(秘孔、詞宝林………)

 

 

頭の中で響いた声に従い、北都は自身の首の両側を突き、秘孔【詞宝林】を用いて聖碑に記されている梵語を解読する。

 

 

北都健二郎「…………サルバ……ヤルバ・カルマ……チッターム…………オームヴァジュラ……マヨバラサ……ヴァジュラ……ディドョバワ……!」

 

 

解読に成功した瞬間聖碑が輝き始めて、北都はその聖碑に両手をかざす。

そして、再び頭の中で声が響く。

 

 

〔健二郎……。お前はある一人の男の壮絶なる生涯を瞬時に体験するでしょう………。〕

 

 

そして、北都の脳裏で北斗神拳創始者の壮絶な生涯が瞬時に体験されていた。

男の生きた世の人々の哀しみ、そして天を突く怒りを体験した北都は静かに涙した。

 

 

〔健二郎。お前はその男の大いなる遺言と北斗宗家の秘拳を……今こそ伝承するでしょう。〕

 

 

そして、聖塔から放たれたオーラが、北都の身体に集まっていき…………

 

今ここに北都は、北斗宗家の秘拳を手にしたのだ!

 

 

そして、聖碑のオーラはアンジュとサラマンディーネにもまとわりついて、二人に予言を残した。

 

 

〔北斗宗家に選ばれた双子の拳士よ…………あなた達の戦いは、まだ始まったばかりです。天に選ばれた戦士達は………まだ、大勢います。〕

 

 

アンジュ〔天に選ばれた戦士が、まだ他にいるってこと?!〕

 

サラマンディーネ〔その者たちは一体!〕

 

 

〔それは、あなた達のその目で確かめる事です。そして、これは予言………貴方達の長き旅の道標となりましょう。〕

 

 

 

そう言い残して、聖碑のオーラは消えていった。

 

 

アンジュ「あの予言………本当なのかしら………」

 

サラマンディーネ「わかりません。ですが………北斗宗家の事です。何かしらの言い伝えがあってもおかしくありませんわ。」

 

北都健二郎「だが今は、エンブリヲの野望を食い止めるのが先だ。」

 

 

その時、彼らの前に招かれざる客が現れた。

 

 

???「やれやれ、北斗宗家の遺産を始末しそこねたのは誤算だったよ………」

 

 

北都健二郎「出てきたな………エンブリヲ!」

 

 

不敵の笑みを浮かべていた男こそ、全ての元凶を作った【エンブリヲ】であった。

 

 

北都健二郎「まさか自分から姿を現すとはな…!むざむざやられに来たのか?」

 

エンブリヲ「今日は君たちと戦いに来たわけじゃない。私の花嫁に挨拶をしに来ただけだ。」

 

サラマンディーネ「………アンジュのことですか?」

 

エンブリヲ「ほぅ………わかっていたのか。ドラゴンの姫よ。」

 

 

サラマンディーネ「えぇ、薄々は。ですが、あなたのような不届き者に、私の姉アンジュを渡すわけにはまいりません!!」

 

 

エンブリヲ「やはり姉妹だったか………だが、それでもアンジュは私がもら……………っ?!」

 

 

その瞬間、赤い闘気の弾がエンブリヲの腹部を撃ち抜いた!

 

 

エンブリヲ「リザーディア………貴様…………!!」

 

 

リザーディア「調律者よ………一瞬の隙を見せたのが誤りだったようね………。」

 

 

エンブリヲ「こ、この技は………元斗皇拳!!」

 

 

リザーディア「そう……………元斗皇拳!元斗赤光烈弾(げんとせきこうれつざん)!!」

 

 

エンブリヲ「おのれ……元斗の将軍め………始末してくれr」

 

 

エンブリヲが銃を取り出した瞬間、サリアの拳がエンブリヲを切り刻んだ。

 

 

エンブリヲ「この技は…………まさか!!」

 

 

サリア「………五車風裂拳(ごしゃふうれつけん)!!」

 

 

サリアの拳を喰らったエンブリヲは、無残にも切り刻まれてた。

だがこれで死ぬような奴ではないことを、サラマンディーネと北都は知っていた。

 

 

 

だが…………

 

 

 

暁ノ御柱 地下

 

 

ウェル博士「それで、これからどうしますか?」

 

シェム・ハ「エンブリヲには、生き返らせてくれた礼はあるが、あいつの思惑にはついてはいけんな。」

 

ラウ・ル・クルーゼ「無論、エンブリヲを見限るさ。あの二人のノーマはこちらで貰っていくさ。ラグナメイルを土産としてな。」

 

 

何やら、エンブリヲの知らない所で何かの思惑が張り巡らせていたのだった…………

 

 




次回予告

北斗宗家の秘拳を手に入れた北都たちは、遂にエンブリヲとの決戦のため最後の準備を進める!
そんな中、サラマンディーネはアンジュに自身の出生の秘密を明かす!!

次回、クロスアンジュifストーリー!
「結成!北斗の軍!遂に北斗宗家三姉妹が集った!!」
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