東方護郷譚・廻~幻想を護る者達~ 作:しがない東方二次創作者
~霧の湖~
side-影政
「...あれは、屋敷か、館か?少なくとも
「...着ているのは
『霧の湖』で相手してきた妖精達とは違う装いの妖精が弾幕を撃ってくる。躱しながら気絶させて落としていきながら考えていると―――
「侵入者よ!そこまでだ!」
―――淡い緑色の華人服とチャイナドレスを合わせたような服を着て、黒いリボンで側頭部で編み上げた、腰まで伸びた赤いストレートヘアに"龍星"を付けた服と同じ色の帽子を被った高身長の少女が目の前に立ちはだかる。
「『紅魔館』の門番として、侵入者は通さない!覚悟!」
門番を名乗る少女がそう言うなり拳を振り抜くと、青い光弾の弾幕が展開される。
「っと...立ちはだかるなら、突破するまで...!」
弾幕を躱しながらクナイ弾を撃ち込む。赤い丸光弾と米粒形の弾幕が続いてくるが突破して肉薄する。
「っ?!『弾幕ごっこ』は遠距離戦だけで臨むものでは?!」
「ルール上は遠距離戦で縛られてる訳ではない。こういった弾幕でもいい筈、だ!」
"相棒"を抜刀し、赤い鱗弾を斬撃の軌道のように飛ばす。
「くっ...ならば...!」
門番は鱗弾の間を身体を捻りながら躱してこちらに肉薄する。
「ふっ!はっ!」
「っと...見た目からして拳法を使いそうではあったが...!」
門番の格闘攻撃を"相棒"でいなすように受け止める。
「――だが、そのまま格闘に付き合うつもりはない!」
「くっ?!」
拳を振り抜いて生じた隙に左手から神力の衝撃波を放って門番を吹き飛ばして距離を取る。
「その衝撃波...なるほど只人ではないか...!」
門番は
「見た目の美しさと避けにくさを合わせたいい弾幕だな。だが――」
弾幕を躱しながらクナイ弾を撃ち込む。
「うわっ?!...くそ、背水の陣だ!」
耐久を削り取り怯ませる。門番は体勢を持ち直すとそう吐き捨てて下がっていく。
「...一人で陣というのは変だが、兎も角進むか」
再び妖精メイド達が現れて青いクナイ弾や白い光弾で弾幕を張って迎撃してくるが、気絶させていきながら進んでいく。
「...館も大分近付いて来たな」
妖精メイド達を落としながら進んでいると、館の門前に着き―――
「やはり妖精では足止めにもならないか――こちらは背水の陣、必ずここで侵入者を止める!」
「悪いが、こちらも
門番は拳を構え、俺は"相棒"を抜いて構えて相対する。
「はっ...!」
「っと...!」
門番は赤い米粒弾を旋風のようにばら撒く。弾速が速く密度も高めだが、回避しつつクナイ弾を撃ち込む。
「くっ?!...これならどうだ?!」
門番は
「面白い弾幕だ。だが、これで...!」
弾幕を躱しながらクナイ弾を撃ち込み続ける。
「っ?!...これも躱しきるとは...だが、手はまだある!」
門番は一瞬怯むが、持ち直して合図を出すように手を振る。すると、館を超えて六人の妖精が現れる。門番が放つ青クナイ弾を援護するように妖精メイド達は青い光弾をばら撒く。
「妖精メイドの援護付きか...なら、これで...!」
「なっ、速い――」
そのまま全弾直撃し、妖精メイド達が気絶して落ちていくのが見えた。門番にも被弾の焦げ跡が目立つ。
「くっ...中々やる......だが、まだやれる!」
門番は
「シンプルだが避けにくい弾幕だな...だが――」
光弾を避けながらクナイ弾を撃ち込むが――
「――はっ!!」
「っ...!」
弾幕に紛れて門番が肉薄して蹴りを放ってくる。咄嗟に"相棒"で受け止める。そこから応酬が始まった。刃と拳、脚がぶつかり合う。ただの拳法の使い手ではなさそうだ。恐らく身一つで得物持ちを相手取る方法も会得しているのだろう。
「――そこだ」
「っぐ...!」
門番の蹴り上げの隙を突いて神力の衝撃波を撃ち込むが、学習したのか
「...やるな」
「...そちらこそ。こういう状況でなければ是非『弾幕ごっこ』無しで挑みたい位です」
門番の物腰が柔らかくなる。そこには俺への武人としての敬意を感じられた。
「俺としても、それは望む所だが――」
そう言って"相棒"を構える。
「...そうですね。今は"侵入者"とそれを阻止する"門番"です。この二枚で最後だ!!」
門番はそう言って
「二枚連続か...いいだろう、受けて立つ」
弾幕を躱しながらクナイ弾を撃ち込む。
「くぅ?!...これが最後です!極彩色の台風を見よ!」
門番は最後の
「...こちらも決めよう。――美髯の軍神が振るいし大刀よ」
自身の
「その武器は――」
門番は驚愕の表情を浮かべ、光弾の刃がそこへ―――
~紅魔館 門前~
「...いやはや、参りました。門番失格ですが、
門の傍、赤レンガの外壁に背を預けて服をボロボロにした門番はへたり込む。だが、その表情は満足気だった。
「...やはり、生まれは中華の地か」
「えぇ、そうですよ。...彼は素晴らしい武人でした」
門番はそう言って昔を思い出すような遠い目を見せる。
「...色々話したいことはあるが、今は時間が無い。通して貰うぞ」
「えぇ、どうぞ。私はここで少し休みます」
門番はあっさり館に入ることを許した。
「...あぁ、こんな状態で申し訳ないですが、自己紹介しておきますね。『
「...『牙門影政』。見ての通り剣士だ」
「...影政さん、ですね。"武人"として、貴方の武運を祈っています」
「...感謝する」
謝意を述べ、門を潜って館―――『紅魔館』へ向かう。