気が付いたら幼稚園らしいけどここ暗くないか???   作:ぱんのみみ。

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 前回のあらすじ

 ストレージベイに帰還し、橙のクラゲと話を行う。予定していた提案を終え、共闘とはならずも「敵対せず」との口約束に至る。例の如く幻覚を見せられたのち、目を覚まして引き続き探索へ向かう。



41 Treat

 

 最後のスイッチを探しに、コンディショニングセクターへ向かうことにした。もしかしたら先に進んでいるウスマンと合流できるかもしれない。

 

 …、…。今まで通り、暗い道を照らして進み、セクター入り口に到着した。ブレーカーの場所にビデオを発見。後で見よう。

 

 ウスマンから貰ったキーカードを使って開けた扉の先は、どうやら廊下のようだ。

 前方へ続く幅の広い通路。左右は低い植木が連なっている。橙色を基調とした壁。ベンチが置かれた様子や樹木の形の整いようを見るに、管理された公園や庭といった印象。

 

 …近くのベンチの上に資料を発見。Case4、更新番号3だ。

 『経営陣の要請により、これまでCase4に割り当てられていたリソースは全て、Case4よりも遥かにKASスコアが高いCase13に当てられることとなった。

 経営陣はCase4を無期限に下層階へ移動するよう指示を出したが、専門家は経営陣にいくつかのアイデアを提示した。

 Case4は最高の従順さを示してはいないが、ひとたびCaseに備えられたツールによってジバニウム溶液が製造されたのならば、Case4は我々のチームにとって非常に重要な資源となると、専門家は提案している。

 専門家は操作と手順を教えればCace4は更に困難で危険な仕事を割り当てることができると予測している。

 この仕組みに欠点はない。経営陣の判断を待つ。

 Caseは永久に発表する準備ができていない』

 

 …、…。Case4のシリンジョンは幼稚園への適性値の低さから、より適性値の高いCase13…つまりスティンガーフリンを代替にすることに決められたようだ。Case4はそのまま下層行き…とされかけたが専門家によって「ジバニウム溶液生産の可能性」という価値を見出されて処分を免れたっぽい…。

 スティンガーフリンの壁のイラスト教訓『腕がたくさんあるから』云々を思い出す。なるほど、頭の良さと手の多さによって「マルチタスク」の先生にふさわしいと考えられたわけだ。

 

 報告書をしまいつつ…生垣で黄緑のキーカードを発見。―――使う場所を、思い出す。ビデオも拾っていたし、一度ストレージベイへ戻ろう。

 

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 もう一度、苦労して壁のパイプを登って、私は謎の小屋に辿り着いた。

 

 黄緑のキーカードを使って…開いた棚には、黒っぽいキーカードが入っていた。…、…今の所使う場所は思いつかない。注意して覚えておこう。

 また、拾ったビデオには見覚えのある場所が映っていた。

 暗視カメラの映像らしき暗い画面。映像は上階の、崩壊したボールピットの横の部屋だと思われる。―――画面端から何かが走ってきて、素早く座る。オピラバードだ。その堂々とした佇まいはまるで置物のよう…。

 …、…。ちょっとした違和感を覚えて私は首を傾げた。このビデオテープは…いつ用意された物だ…?

 映像のオピラの状況は、最初に私が遭遇した時と相違ない様子に思える。記憶にある限り、オピラは私のことを通路で覗き込んでから、大急ぎで部屋の定位置に戻って待機したのだ。で、その後私によって部屋の明かりが点けられた…。その時の様子がビデオテープという媒体として作成されてセクター入口に置かれるにしては早くないか…?実は私がこの施設に来てから結構時間が経っているとか…、あるいはあの時ではない映像の可能性もある…か?私が来る前からオピラバードはそういう行動を見せていて録画が残っていた…とか?

 そういえば、と端末を取り出してみる。時計の機能は…意識しておらず見ていなかったが、画面端に小さく表示されていた。アプリケーションにも時計がある。気絶と幻覚、疑似的死と巻き戻りを繰り返しているので時間感覚が曖昧だ。現在時刻を覚えておいて、これからは時折確認しておこう。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 通路まで戻ってきた。先に進もう。

 低木に登ったりジャンプしたりして高いところにあるキーカード用スイッチを押し…部屋の四隅にあるドローン用スイッチが無事に反応するようになった。

 …すべてのスイッチが妙に高い位置にあるな…簡単に触らせないという気概を感じる。あるいはこの場所の天井の高さやら部屋の通路中央にある大きな鉄籠のようなものから考えるに、身体能力が高いCaceのテストに使われたアトラクションだったのかも…?例えばナブナブや、フィドルズとか…。

 

 異様に広い通路を進んだ先に、通常の大きさの入り口。進み入った先は…医務室のような、部屋だった。

 

 濃紺の壁紙と黒い床によってどちらかというと静かで落ち着いた印象の部屋だが、置いてある椅子やら道具は赤っぽい。まんま医療用の部屋!というより、本物ではあるがどことなくポップな印象を抱かせる…そう、悪い意味でない子ども向け感だ…。ストレッチャーや、医療ベッド、ステンレスの棚やライト。慎重に部屋を見回す私の目に、あるものが映った。

 

 丸い、バスケットボールサイズの、薄緑色の……。

 

 

「こんにちは、巨人さん!」

 

 

 ―――しゃべった!!!

 

 

「―――こんにちは、はじめまして」

 

 私は、その2名のまん丸な彼らに近寄った。

 ほぼ球体。そこから突き出た小さな2つの足のようなとんがりで、彼らは医療用ベッドに立っている。大きな丸い目と、小さな口。シンプルな形状の彼らはそっくりだったが、それぞれ目の色が違った。

 挨拶をした白い目の方が、隣の黒い目の方につつかれる。

 

「―――だめだよ!知らないひととは話しちゃダメって、お父さんに言われてるでしょう」

「でも、助けが要るよ」

 

 声色や話し方は、大人というより子どものように思われる。私は屈んで、彼らに目線を合わせた。

 

「何か、困っているのか」

 

 そう!と白い方がぴょんと飛び跳ねる。その体は、立つ地から微かに浮いた。2センチ程度。

 

「どこかでお父さんをみなかった?」

「お父さん?」

「…今日、こなかったの…」

 

 視線が下がった白い方に代わって、やや逡巡した様子の黒い方が続ける。

 

「…お父さんは、あなたより腕が多いよ。もちろん、ぼくらよりもね」

 

 腕が多い。そしてここは医療の部屋だ。

 

「お父さんは、お医者さん?シリンジョンと呼ばれている?」

 

「「そう!」」

 

 この度はぴょんぴょん、2名が飛び跳ねた。かわいい。

 

「もしお父さんを見かけたら、戻ってきてほしいんだって伝えてほしいの!」

 

 分かった、と確かに頷く。お安い御用だ。

 

「他に何か、力になれることはあるかな」

 

 2名はきょと、と止まって、顔を見合わせた。白い方が言う。

 

「キャンディ…」

「―――やめなって」

「でも、」

 

「おなかが空いている?」

 

「そうじゃ、ないけど…でも、自分じゃとどかないし、もてないの。いつもはお父さんがくれるけど、今日こなかったから…」

 

 …、…。上階が大騒ぎになって彼は余裕がないのかもしれない…関係して責任は私にもあるだろう、喜んでお手伝いしよう…。

 

 わかった、と頷きつつ周囲の探索を続ける。

 壁に書かれたミッションを発見。

『Syringeon Mission!』と書かれたそれによれば、彼は患者のために棒付きキャンディを探しているので8つ集めろ、とのことらしい。横にあった赤い椅子の上の容器にそれらを入れればいいようだ。

 

 …患者のためのキャンディ。やや引っ掛かりを覚えて私は首を傾げた。先ほど丸い2名の彼らは別に空腹ではないと言っていた。でも、欲しいもの…。ただのお菓子だと思っていたのだが、もしかしてそう単純な話ではないのか。

 

 一旦こちらで全部回収してから彼らに手渡そう。飴を探して周囲を探索しつつ…気になる物を発見。ホワイトボードに文字が書かれている。

 

『×女王を守る

 ?王笏の欠片を守る

 ✓隠れる』

 

 …、…。誰かのチェックリストだ。王笏の欠片を守る、の文は大きく丸で囲まれている。女王を守ることは不可能で、隠れることはできた、そして王笏の欠片を守ることはやろうとしている…ということか。

 このリストの書き手は、シリンジョンのように思える。しかし彼は今日この場所へ来なかったと2名から教えてもらったばかりだ。…彼は早い段階でこれから起こるだろうことを予見し、方針を決めて実行した、ということだろうか。取捨選択の判断も行動も早いらしいな…。

 

 棚やら器具の上やら扉やらに点在していた飴を8つ回収し、椅子の上の容器に入れた。

 ―――無事に扉が開いたのを見てから、容器ごと持ち上げる。…扉は開いたままだ。よし!

 

 

「おまたせ、どうぞ」

 

 私の手にあるキャンディを見た彼らはぴょこぴょこ飛び跳ねた。

 

「「ありがとう!」」

 

 

 彼らとキャンディの容器を見比べて、そのままでは食べ辛そうだと気がつく。…ちょっと考えてから、一言断って容器ごと借りた。

 ……鞄から取り出した帽子の帯布部分にキャンディの棒を差し込んでみた。固定されたキャンディの高さは適度で、彼らの口にいい感じに届く…が。

 

 私は八方に飴が刺さった謎帽子を見つめた。

 

「…君たちのお父さんて…行儀に厳しい方…?」

 

「…そこそこ…」

 

 物珍しげに帽子をしげしげと見つめていた黒い方が答えた。白い方は小さく歓声をあげて帽子の周りを歩いている。

 

 そうか…。

 …もしかしてお育ちの良さそうな相手にイケナイ食べ方を教えてしまっていやしないだろうか…?

 しかし行儀云々の前に、彼らが自分の意思で不自由なく必要なものを摂取できた方が…良いかもと、考えるんだが…。うーん…。

 

 …、…。

 

 

「もし怒られそうになったら、全面的に私のせいだと主張してほしい」

 

 やや間をあけて、黒い方も小さく声を出して笑った。

 

「大丈夫。ありがとう、巨人さん」

 

 彼らはストレッチャーに置かれたそれを見つめて嬉しそうだ…。

 少なくとも美味しいものではあるのだな…?話からして、もしや内服薬的な何かかと思ったのだが…。

 

 じっと様子を観察する私の目と、丸い彼らの視線が交わる。2名は頷いた。

 

「心配いらないよ、巨人さん。食べすぎたりしないからね」

「少しずつ!一日一本!」

 

「そうなんだ…?」

「緑のもピンクのも…わたしたちが急におっきくなりすぎないように。お父さんとの約束!」

「ぼくら、必ず守るよ」

 

 詳細はわからないが、しっかりしているお子さんたちだ。決まり事そのものだけでなく、その理由もはっきりと知って理解している。お父さんも安心だろう。

 私は力強く頷いた。

 

「とても偉い」

 

 …控えめに、ただどこか誇らしげに、彼らはくすくすと笑ったのだった。

 

 

 

「ありがとう巨人さん。僕らはもう大丈夫だよ」

「そうか。ええと…もうしばらくこの部屋を見て回っても構わないかな」

 

 彼らは見つめ合い、やがて微笑んだ。

 

「「どうぞ!」」

 

 

 許可をもらったため、何か手掛かりがないかもう少し細かく見ていこう。ひとまず気になっていた近くの点滴スタンドを見てみる。

 吊り下げられた点滴バッグには、緑の液体が詰められている。おそらくジバニウムだと思うのだが…特に詳細な記載は…ないな、残念。周囲の電源装置っぽい何かや、おそらくCTっぽい装置もよくよく見てみたが、私にわかることはあまりなかった。うーん、医療に明るかったらもう少し何か情報を得られたかもしれないが…。

 部屋に入った当初は手術室だろうかと思ったが、ここには道具がほとんどない。どちらかというと検査室っぽいかもしれない。…CTでマスコットキャラクターを撮るとどう映るのだろう。ちょっと気になる。

 

 一通り満足するまで見て回り、2名のところまで戻った。

 

「見せてくれてありがとう」

「いいよ!」

 

 返事をした白い方が、楽しそうに跳んで黒い方をつついた。

 

「…ねぇ、巨人さんってあの…だよね?」

「そうだと…思う…多分」

「そうだよね…」

 

 小さな声で話し合っていた彼らは、揃ってこちらを見上げた。

 

「巨人さんって、人間?」

 

 うん、と反射で頷いて―――から、ちょっと心配になって自分の両手を見つめてしまった。記憶の通りの自分の手だ。薄橙色の五本指。

 

「「そうなんだ…!」」

 

 2名らの瞳はなんだか…楽しそうだ…。黒い方と白い方でその視線は若干違うが、双方ともに好奇心でピカピカしている気がする…。

 

「…人間を見るのが、初めてだったり…?」

「ううん!見たことは少し、聞いたことはいっぱいあるよ!」

 

 じゃあなんでそんな珍獣を見る目で見られてるのだろうか私は…?サンプル数が少なかったのかな…?

 

 …、…。疑心に駆られ、携帯端末で行った自撮りは普通になじみある自分の姿だった。よかった、知らぬ間に部分的にマスコット化でもしているかと思った。

 確認が終わったので写真を削除しようとして…背景に映っている2名がカメラ目線で飛び跳ねていることに気がつく。かわいい、消せない…。私は端末を鞄に戻した。

 

 

 

「―――巨人さん」

 

 再び礼を言って部屋を出る直前、黒い方の声で呼び止められた。振り返ると2対の瞳と目が合う。

 

「ぼくら、ツインズ」

「そうだよ!わたしたちのこと、ツインズって呼んでね!」

 

「わかった。双子なんだね」

「そう。ツインズだよ。お父さんにぼくらの話をするときに、そう言ってね」

 

 思わず彼らを見つめる。白い方はにこにこしている。しゃべっている黒い方は、真剣だ。

 真剣、だ…。こちらが蒙昧ゆえ彼らの思いを全て汲み取るのは難しそうで歯痒いが、精一杯応えねばなるまい。同様に真剣に、確かに私は頷いた。

 

「約束するよ」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 開いた扉の先は、暗かった。足元に報告書を発見。読んでみる。

 Case14、更新番号15。

『Case14に王笏が返却されてから、本日初めての遠征隊が派遣された。その結果、事態は非常に緊急であると報告されることとなった。

 ジバニウムの高度な再生能力を活用し、Case14とCase18は自らの遺伝子情報を使って独自のCaseを作り出しているという証拠を、遠征隊は提供した。

Subcase(あるいは従業員ハンドブックで定義されているように、2種のジバニウムをベースとした素体をドナーとするCase)の調査はわずかであるが、専門家はそれらのSubcaseが、彼らのドナーと同様レベルの従順さを示すだろうと考えている。

 Case9、14、17及び18は、内部情報なしにこれらを知り得なかった。Case4が内通者であると考えられる。

 反乱は間近と予測される。方針は経営陣判断を待つ。

 Caseは永久に発表の準備ができていない』

 

 …、…。

 王笏が返された後…事態は変化したようだ。

 Subcase…オピラチックがオピラのSubcaseであるのもそうだが、ドナー元がジバニウム生物の場合、新たに生み出された実験体はその元となったCaseのSubcaseであると扱われるようだ。

 Case14である女王とCase18(おそらくダダドゥー卿)は、自分たちの遺伝子情報を使ってSubcase(ノーティワンズ)を作り出した…。で、施設側の遠征隊はそれを見つけて危機感を抱いた、というわけだ。サブケースは、その親と同じくらいの従順度を示すだろうと…つまり直前の報告書で協力的でない態度を見せるようになっていると考えられていたCase14らと同じくらいの非協力的態度を見せるだろうと…慌てたわけだ。

 …女王らに本当に反乱を起こす意思があったかは別として、どうも雲行きは怪しくなってきた。ダダドゥ卿が陛下のお腹に閉じ込められていたという事実がある以上、この報告書のあと彼ら…女王、ダダドゥー卿、内通者(外科医)、保安官、Cace17(道化師の可能性が高いか?)は何らかの理由で内部分裂したのである。

 

 …詳しくはまだ、わからない。私は資料を鞄に仕舞った。先へ進もう。

 

 

 報告書が落ちていた場所、伸びた金属製の足場の先は途切れている。

 

 下を覗き込んでも暗闇が広がって…いや、真下に明かりが見える。四角に切り取られたようなそれは、おそらく穴だ。目を凝らす。

 距離感が分かりにくいが、1階分下方に床が広がっており、その一か所だけに穴があるようだ。その向こうに明るい空間がある、らしい。

 

 別の道を探すか?―――いや、あっちが順路だ。不思議とそうだと頭のどっかで確信がある。

 

 …、…。私は真横にある看板を見た。制限速度を示すだろうそれは『SPEED LIMIT15』と書かれている。…マイル表示なら時速24キロ。自由落下する際は距離に応じて速さが増すので……重力加速度でしたっけ…9.8m毎秒…?わからん。理科の教科書来てくれ頼む。

 

 その速度に到達するのは…多分3メートル弱くらいの高さの時じゃないかな…。計算結果がどうだとしても、あの穴に直接ここから飛び降りたら死ぬ気がする。

 …、…。

 

 

 

「…申し訳ない。ツインズ、ここのカーテンって貰っていっても良いかな…?」

 

 一旦部屋に戻った私の言葉に、彼らは首を傾げた。

 

「どう思う?」

「ダメじゃないと思う」

「決まりを聞いたことないもんね」

「使ってるところを見たこともない」

「じゃあダメじゃないかも」

 

 黒い方が私を見た。

 

「それってあなたの役に立つ?」

 

 私は肯定した。

 

「命を助けてくれるかもしれない」

 

 彼らは大きく頷いた。

 

「「持って行っていいよ!」」

 

 丁寧にお礼を言って、私は1枚のカーテンを手に入れた。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 一旦、下の床に着地してみよう。

 金属の足場に手をかけてぶら下がり、距離を稼いでから…落下!

 

 ―――着地!

 

 足がしびれるがセーフだ。どうやら以前の吹き抜けより高くなかった。

 急に足場が崩れないか慎重に確認しつつ、光が差し込む穴を覗き込む。

 

 見えたのは…、緑の床。それから、聳える大木?

 床までは、相当距離があるように見える。10メートル以上は…あるのでは…?

 

 …、…。床に直接飛び降りるのは危険だ。木には結構高さがあるから、そこの一番高い部分を狙って飛び降りよう。カーテンをパラシュートのように広げて、空気抵抗を増やして……。

 

 

 えいやっと、私は光に跳び込んだ。

 

 

 




P1:お医者さんという職業に一定の信頼をもっている。

双子:快活と慎重、好奇心と警戒心。父の話を良く聞き守っている。人間についても良く聞いていたが、遭遇したのは話とちょっと違うなと思っている。彼らのCase元作製の栄養補給品は、点滴でも錠剤でもカプセルでもなく、キャンディの形をしている。
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