シャングリラ・フロンティア~人外ゲーマー、神ゲーに挑まんとす~ 作:気分屋トモヤマ
お ま た せ し ま し た 。
書いてたら筆が乗りまくりました。楽しい。
…書き切った後に思いましたけど割とサンラクですねこれ?
「んで今なんだよ!?後にしろや!!」
今俺は親の仇と言わんばかりの目つきをしたヴォーパルバニーの大群に追われていた。時々特攻してくるやつを木に飛び乗ったり蹴ったりして回避する。
確かにたくさんお仲間やっちゃったけどさぁ…そこまでしなくていいだろ!つーかお前らレアエネミーだろ!なんで討伐イベ並にいるんだよ!もっと少なくあれよ!
「あーもうめんどくせぇ!このままセカンディルに行ってやるぜぇぇぇ!」
ちなみにこれは後で知ったことなのだが、モンスターを連続で倒し続けるとカウントが貯まるらしく、一定数貯まると死神のようなモンスターが出現するか最後に倒したモンスターのラッシュイベが始まるそうだ。わかるかッッ!!
『称号【脱兎の如く】を獲得しました』
「はぁ……はぁ……なんとか撒いた……」
俺はなんとか命からがら逃げきることに成功した。いやはや途中でヴォーパルバニー達が連携して一匹を弾丸みたいに飛ばしてくるもんだから死ぬかと思ったぜ。あとなんか称号なるものを獲得したがなんだ脱兎の如くって、煽りか??
「にしても…俺はさっさとセカンディルに入りたいんだがなぁ…なんだあの蛇」
目の前に見えるセカンディルに入るためには渓谷を渡る必要があり、そのためには唯一掛かっている吊り橋を渡らなければいけないのだが……なんかいる。蛇がいる。人間よりデカい蛇が吊り橋の前で陣取っていた。もしかしなくてもアイツを倒さないと渡れない所謂エリアボスっつーやつか?そんなの……
「おもしれぇ…!推奨人数3人、推奨レベル10、丁度ヴォーパルバニーに追いかけられてイライラしてんだよ」
ゆっくりと草むらから出て目の前に現れるとエリアボスの蛇、貪食の大蛇はこちらを睨みながら唸り声を上げる。それに合わせて俺もクツクツと笑い出す。
「サンドバッグになってもらうぜ!貪食の大蛇ィ!!」
こうして、俺と貪食の大蛇の戦いが始まった。
基本的には蛇の動きしかしないので、避けるのは簡単である。ゴリライオンラインで鍛えた対蛇用の回避術で噛みつきと叩きつけは横、薙ぎ払いは上に避ける。
避けるのは簡単だが、ここで一つ問題が発生した。それはこいつの硬さである。鱗が分厚く殴っても蹴っても効いていない様子だ。このままではスタミナが削られてジリ貧だ。かくなる上は…!
「使うしかないか、行くぞ!
数々のヴォーパルバニーを倒した中で唯一一本だけ落ちたレア武器、致命の包丁を装備して辛うじて鱗が剥がれた横っ腹を切りつけてみるとクリティカルの表示とともにポリゴンが散り貪食の大蛇が声を荒げる。これに勝機を見出した俺はひたすらに切り続ける。切り続けるたびに傷は大きくなり貪食の大蛇は苦しそうに声を上げる。
「ハッハァ!どうした!?動きが鈍くなってんぞ!…ん?ってうおっ!」
蛇の動きがぎこちなくなって勝利を確信していると蛇が尻尾を動かし、尻尾の叩きつけだと思い横に回避しようとすると尻尾の先端を俺に向けそこから紫色の物体を発射してきた。
色的に……毒か!?偏差をつけての発射で俺の進行方向に丁度当たる部分だ。慣性の法則で俺は止まれない。これはもう──
「グルゥアッ!!」
当たる瞬間に咄嗟に前傾姿勢で4足歩行にすることで回避する。頭を狙った攻撃で助かった!
「俺に糞掛けようってのかお前…いい度胸だ」
そう呟くと俺は致命の包丁をインベントリにしまう。ここから普通に勝っても面白くない。ここからは……
「素手縛り…いや、獣縛りでやってやろうじゃねぇかこの野郎!」
叫ぶと同時に咆哮を発動し、貪食の大蛇は怯む。このスキルは発動すると周囲のモンスター、プレイヤーのレベルと自分のレベルを参照して確率で怯ませるスキルだ。
怯んだ隙にそのまま肉薄する。先程付けた傷に爪で思いっきり切り裂くと、攻撃判定とみなされクリティカルの表示が出る。流石シャンフロ!普通じゃない攻撃も判定してくれるとは有り難い!
「ギャハハハハ!最っ高だな!クソ蛇さんよぉ!」
暴れる蛇の攻撃を嗤いながらタップステップで回避する。攻撃するにしてもスタミナが切れれば終わりだ。スタミナが回復するまで逃げに徹し、回復したらまた特攻する。今更攻撃早くしても遅いんじゃい!モーション全部見切ったわ!
「喰らえ、爪版ナックルラッシュ!!」
スキルを発動し爪で切り裂き続けるとクリティカルが出続ける。連撃の一回一回にクリティカル判定がされるとは中々に強いスキルである。
「とどめのぉ、ストレートナァァァァァックル!!」
とどめにストレートナックル(爪)で一突きすると貪食の大蛇の体が震え、ポリゴンとドロップアイテムをまき散らして爆散した。
「シャオラァァァ!!」
見たかクソ蛇ィ!糞なんて飛ばしてくんじゃねぇよクソ野郎!…よし、そんじゃドロップアイテムの確認と行きますか!
「グゥゥゥゥ…」
「………」
アレェ?ナンデココニヴォーパルバニーガイルノカナ?ウワァモリノナカカライッパイ……
「逃げろォォォォ!?!?」
マズイマズイマズイ!やべぇスタミナがもうねぇ!ステ開いて…4レべも上がってやがる!?取り敢えずSTMとAGIに…やっべ間違えてSTMとLUCに振っちまった!?うぉぉ取り敢えず走れ走れ!
「ここまで来て死んでたまるかってんだよぉぉぉぉぉ!!」
後ろから追って来るヴォーパルバニー達を引き連れながら俺はダッシュでセカンディルに向かうのだった。
称号【脱兎の如く】
・複数体のヴォーパルバニーからヘイトを向けられた状態で倒さずにヘイトを消すと獲得
その姿はとても
ヴォーパルトレイン中の唐辛子
「ぬぉぉぉタップステップ!んで木蹴る!枝掴む!走る!」
「馬鹿野郎前からも来るんじゃねぇ!進路変更ぉぉぉ!」
「ギャアァァァァァミサイルみたいに飛んできたァァァ!?名付けて