テイルズオブザワールドレディアントマイソロジー ~ANOTHER MYTHOLOGY~ 作:楠富 つかさ
「それじゃケセドニアまで歩こうか」
カノンノがそう言った直後、バチカルから爆音が響いた。
「何!? 今の!?」
ソラが驚き、カノンノは言葉を失う。
「アビランシアの王都で……テロ? 行こう、ソラ!!」
尚も続く爆発音をテロによるものと予想したカノンノは、ソラを連れてバチカルへ向かう。
「草原を走っていれば、魔物に遭遇するのは当たり前。仕方ないよね。ソラ!」
「倒していくよ、魔神剣!」
「アイシクル!」
衝撃波と氷柱が魔物を蹴散らす。その後も魔物を撃破しながらバチカルへ走り、辿り着いた城下町は……。
「魔物に荒らされているのね……」
多くの魔物と……それらと対峙していたであろう騎士の死体が点在している中、カノンノとソラは救える命がないか探し回った。そうしていると、
『カノンノさん。ケセドニア港は封鎖されています。今、どちらに?』
カノンノにチャットから電話がかかってきた。カノンノがバチカルにいることを話すと、チャットは、無茶はしないようにと言った。電話を切り、ギルドからの援軍はないことをソラにも告げる。ソラは気にするそぶりも見せず、街を見渡す。
「見て、向こうから人が!」
ソラが王城方面を指差しながらカノンノに叫ぶ。何人かの集団である人影が近付いてきて、その姿を現す。
「賊か!?」
最前列にいる赤髪の少年と金髪の青年が腰から剣を抜く。後ろにいる抜剣した青年より髪色が薄い少年も柄に手を添えながら左手で後ろの数人を守ろうと構える。どうやらソラとカノンノを警戒しているらしい。
「えっと、我々はギルド、アドリビトムの者で……」
カノンノが、自分たちが賊でないことを主張しようとするのだが、
「そんなギルドは知らんな! 怪しい奴らめ!」
剣を構えた二人は既に臨戦態勢。
「無力化してからじゃないと話を聞いてもらえないみたいだね」
ソラが腰から剣を抜き、構える。溜息を吐いてからカノンノも大剣を取り出す。
「前衛任せるよ。アイシクル!」
カノンノが速攻で氷属性の下級魔術を使う。それを牽制にソラが飛び込む。
「せあ! 弧月閃!」
金髪の青年が片刃の剣を振るい、それをソラが剣で弾く。そこに、赤髪の少年が蹴りを加える。
「崩蹴脚!」
ギリギリで回避したソラによって隙が生じた彼に、カノンノが炎属性の魔術を放つ。
「おっと!」
「熱いのいくよ! ファイアボール!」
だが、その炎弾は少年の剣により切り裂かれた。
「無駄だ!」
「うそ!?」
その光景に驚くソラだが、金髪の青年は苦笑している。それでも戦闘に支障をきたすようなことはなく、ソラに向けて魔神剣を放っている。
「裂空斬!」
縦回転を伴う剣技で魔神剣を躱しながら青年の背後を取る。そのまま、
「虎牙破斬!」
「やるな!」
斬り上げを仰け反りで躱し、斬り下ろしを剣で弾くと、青年はソラを素直に賞賛し、間合いを取る。そこに、
「瞬迅剣!」
赤髪の少年の剣がソラの右脇を突く。
「ぐふっ」
「癒しの光、ファーストエイド!」
決着をつけるための上級魔術の詠唱をキャンセルし、回復魔術に切り替えたカノンノ。ソラの傷を治療したカノンノが、前衛へ向かおうとすると、
「そこまでです! 両者、剣を引いて大人しくしなさい!」
現れた男性は、青い軍服に身を包んだ、長身の男性だった……。