銀河英雄伝説~銀河への一石~   作:くまたいよう

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 第13艦隊やそれ寄りなキャラ達からしたら原作よりマシなんだかそうでないかな苦闘続きます。


『正義とやらの代償』

 あれから膠着状態ですね。

 

 キルヒアイス提督の度々な襲撃に対しては数の問題で正攻法では勝ち目なんか無いです。だからまともにはやり合わない、逃げ出すのを考える側とそうはさせまいとしながら思わぬ事態に備える側で読み合いの勝負になって来た。三次元チェスで弱いヤン提督がひたすら負けない戦いやれるのは考えてみたら異常かもです。

 

「司令部から伝達です!前線の部隊の救援に回れとっ!」

 

「何、グリーンヒル中尉。どういう事だい?」

 

 ヤン提督の戸惑いは尤もですね、前線と言われましてもとした時に状況が説明された。

 

「何でも、我々がキルヒアイス提督と戦っている間に、先方から第3陣の代わりに先行した艦隊が更に欲張って深入りしたところをローエングラム伯配下の艦隊に次々と襲撃されているらしいです。それから地の利に押されているとありますが、何やら曖昧です」

 

「確かにだね、突出した理由もだが。ハッキリ言えば良いじゃないか・・・・ローエングラム伯の精鋭が襲撃されてる艦隊より上手な相手だと」

 

「わ、わかったぞ!」

 

 皆がラップさんの方に注目した。何か嫌な事を考えてる時の顔でしたが、私は何となくわかりましたよ、ジェシカさんに運以上に欲がどうとか言われてた時の顔ですから。

 

「ヤン、俺の見解じゃ司令部は認めたくないんだよ!敵が焦土作戦企んで嵌められ掛けてるのも襲い掛かってきてる艦隊の実力が同盟の各艦隊より上って事もな!」

 

「何だって・・・・」

 

「つまり、ムーア中将みたいのが1人2人じゃなかったって事さ・・・・」

 

 全員理解した。ムーア中将は普通な類いの意見すら全て誹謗中傷利敵行為その他でラップさんをスパイ呼ばわりまでした人、極端な例としたのがそもそも大間違いだ。パエッタ司令がまともな方に思えたくらいだし。

 

「成る程、つまり抑えが効かないし相手を素直に認められないからそうなったか」

 

「・・・・『正義とやらの代償』か・・・・」

 

「ミス・ミズキはどう思います?」

 

「いや、碌に勝った事無いのに相手を見下したがる事ばかり優先するやられ役の思考です。ヤン提督みたいに格好良く言うのも危険ですよ?」

 

「ミズキ君はヤン提督以上の毒舌だな、まあ間違いではないが」

 

 まあ、提督達も口を濁してるのは味方だからです。

 

 ヤン提督は人が最も愚かになる時は【自分を正義とみなした時】とする類いな論を重んじてますからね、残酷になるとかもですが、正しいかどうかの判断が曖昧になりますから始末に悪いとやらですが、私には言った通りの事に思えてます。て言うか、私は素人意見も必要とやらでシェーンコップさんとかから何故か発言求められてますねえ。

 

「しかし、今からと言っても間に合うかどうかですな。そしてキルヒアイス提督がそこを狙わぬワケが無い、背後を見せるのは危険です」

 

「わかってる・・・・多少の被害が出る。けどやらなきゃならないね」

 

 そして、小惑星帯に小型エンジン取り付けた囮を使って目眩ましを掛けた。小細工とやらでも私から見たって艦隊指揮で化物みたいなヤン提督がやる事だから逆に有効なようで、多少は誤魔化せたようですが?

 

「不味い、追って来たな・・・・向き合ってもう一戦・・・・」

 

「待って下さい!横から反応、ホーウッド提督の旗艦を確認しました!」

 

 第7艦隊らしいですね、既に数十になっているのに一斉攻撃しながらキルヒアイス艦隊に特攻してますが、これでは・・・・。

 

「このまま前進」

 

「辛い決断ですが、提督・・・・貴方は正しい」

 

 確かに。

 

【判断を誤るなよ、ヤン・ウェンリー】

 

 ホーウッド提督がこう言われてるのを大半が悟っていた。数十で特攻の意図はそれですね、振り向いたらその場で負け、あの世に行ったら特攻している人達に合わす顔が無い。ここは前線部隊を少しでも救出しに行かないといけません。キルヒアイス提督は後から来てるらしいビュコック提督やウランフ提督に任せるしかない、いい加減に座ったままな提督も空気が違ってるのは理解出来るから敬礼してるムライさんすら何も言わない。

 

 その後のヤン提督は怖かった。

 

 向かった先の星で同盟がやらかしたのは、まんまとしてやられたか、やられた事すら気付かない苛立ちからの現地での蛮行。碌に補給とかしてないからな結果だからもですが、言うの嫌な事への怒り。

 

 次に、そこから見せた戦術能力も前線で崩壊した艦隊の生き残りを糾合しては帝国の分艦隊にピンポイントで攻撃して、即座に離脱を繰り返しました。

 

 生き残りの情報を元に地形を頭に入れては即座に敵側の出現地点を予測して先手を打っては離脱を繰り返し、戦闘力が無い艦を放棄した後に無人コントロールで突っ込ませて・・・・いや、このままだと帝国の皆様は同盟はヤン提督とその他な認識になりそうですね、ビュコック提督にウランフ提督が生きてるのが後になって凄いカウンター喰らわせられる要因になりそう。

 

「いやはや、何連戦すりゃ良いんだぁ?」

 

「酒はありませんが、栄養は取って下さい」

 

「勿論・・・・メカマンも戦闘員に自分の食い物回してくれてるからなあ・・・・って、片方義手にして間もないお嬢さんも食べなきゃダメですぞ」

 

 ポプランさん達に携行食とか渡してますが、皆疲労が溜まってますね、しかし。

 

「我等が提督は、実は艦隊戦の実力は部下からも疑問視されていました。イゼルローン攻略は飽くまで奇策としていたが?」

 

「あのキルヒアイス提督との戦い以降はそんなのぶっ飛んだ。但し、それ等も一因で功を焦った前線部隊が先走った事にも繋がる・・・・ですか」

 

 クロスワードやりながら此方に来たコーネフさんに同意です。

 

 

【完全に読まれてた】

 

 

「ミズキさんみたいな女性には聞かせたくない話ですが前線の兵や将は誰しも功績が欲しいものです。ポプランと俺みたいなのならまだ良いですよ・・・・けど、指揮官が競い合う場合はそうは行きません」

 

「つまり、ローエングラム伯が噂通りな生い立ちだとしたとするのが一因で醜い派閥争いや兵から下の方の指揮官の心理を考えに入れてた。だから、今回のようなパターンだと同盟の指揮官何名かが新参者なヤン提督に対抗意識を燃やしたりしてこうなると予測していた。キルヒアイス提督に足留めされたにしても焦土作戦をやると途中で見抜いたのが完全に裏目に出ましたね」

 

「まあ、成功されるよりはマシですが・・・・ところでハゲの事は聞きましたか?」

 

 フォークですね、何やらビュコック提督にあれこれ通信で言われたらヒステリーが元の盲目だの顔面神経がどうだのなでダウンしたけど、引き継いだのも似たり寄ったりですか。

 

「どこぞの女王様のお仕置きがすげえ効きましたかね、あのまま居座られたらヤン提督を動かすのも渋って被害が増えました。しかし?」

 

「今度はグリーンヒル大将が律儀にもロボス元帥のお昼寝に付き合って、今回の即断は現場のビュコック提督の指示ですか、フレデリカさんが泣きますね」

 

「ああ、それはあの野暮天の傍にいれるから多少はマシでしょう」

 

 フォークに関しては、予想通りですね。ヒステリー起こしてダウンしたのは私が他に顔を見せまくったから噂が広がってその類いに目くじら立ててたからああなったと、かなりの数に認識されてますね。

 

 まあ、計画通りです。あのタイプは勉強は出来ても現場に立てばボロを出す典型で軍関係の医者泣かせなんですよね、早目に退場してもらう算段が成功だぜ、くっふふふふふ♪♪

 

 全く、本能ってのはバカに出来ませんねえ。記憶ある頃の私はあんなのを相手にした事があると調べられたから、もしやと思ったんです。しかし、私の乱暴だけが理由としてるようですが、こんなんが快進撃始められたキッカケみたいな目をされてもねえ?

 

「それから、補給関連が送るタイミングすら掴めないのが問題のようですな、勿論送ってから襲撃されたらどうしょうもない、護衛付けたくても前線の部隊を救う為に出張ってしまってるから」

 

「えぇ、このままだと・・・・」

 

「最悪な事は出たようですよ」

 

 何かゲンナリしたシェーンコップさんが言うには【アムリッツア】で一戦やるように指令が来たそうです。此方の戦力は焦土作戦が完全でなかったのが幸い程度だから、まだ負けてるんですがね。

 

「世の中と言うより、人間の戦いはヤン提督からミス・ミズキのように我欲とは無縁には程遠い・・・・自画自賛な言い方をすれば我々は帝国の有能な部分を正確に見ていたが、対する帝国側は同盟の無能な部分を正確に見ていた。相手を【同じ人間として見る戦い】で完全に負けましたな」

 

 嫌な負けだ。人間は一長一短として見るのが安全、そして戦いは数だ。数を減らすのが重要とすれば人間同士の戦いでは完全な負け。

 

 状況が読めてたローエングラム伯に対してヤン提督は味方から自国を買い被ってた事にもなるし・・・・いや、それはイゼルローンを陥落すれば平和になると思った提督に賛同した私達も同罪ですか。

 

 そして、アムリッツアに向かってますね。数だけはほぼ同数でやれるからまだマシなのですがとした時。

 

「指揮はヤン提督じゃなくてウランフ提督にやらせろと・・・・序列順なら当然では?」

 

「ああ、更にウチの艦隊より損害は少ないからな。けど、ウランフ提督はヤン提督に任せたそうだぜ、負傷してるからって」

 

 負傷に目を瞑れば、話は有り難いですが、不味い事態ですねこれ。被害が割と少ないのが祟った。

 

 今回の遠征に否定的だった二名を戦場で味方同士な対立させて共倒れさせたいとかな意図がある・・・・例えば噂の【じゃがいも提督】とかの同類・・・・アレ?

 

「ミズキさんは何やら記憶無くす迄は相当に勉強してたようですな、本能では覚えてるな見本ですよ」

 

「はあ、買い被らんで下さいな・・・・それに、嫌な部分だけになりかねませんよ」

 

 

 

 そして、アムリッツアではお互い10万を越える数同士の決戦に入りますが、疲労度と戦意の高さ考えたら完全に帝国有利です。撤退すべきは考慮しないロボス元帥の姿に第13艦隊の中でも波紋が広がってますね、それから私が気にするのはヤン提督ですわ、本人じゃなくて周りの問題でね。




 ラインハルトとヤンは部下や周りの猪突に気を配れるかの度合いにおいて、この時点ではご察しなドジっ子の御方関連以外では、実はラインハルトの方が上だと思う。
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