え~と、状況をまとめますね。
イゼルローンで第13艦隊の陣容が整ってきて少し経った時期です。アムリッツアでヤン提督と対戦した赤い艦が来ました。黒だったら黒船が来たとかになるんですかねってならまだマシです。
「つまり、爵位を侯爵に進めたラインハルト・フォン・ローエングラムは双方の捕虜を交換しようと申し出たんだ。皇帝崩御の恩赦が名目であるが・・・・」
何やら重い空気ですね、捕虜交換は悪い事ではないハズだけど・・・・つか、ユリアンさんで良い付き人を私がやっとんのは何故なんだろ、交代交代にしてもね。
「しかし、本命はそこじゃない。恐らく、捕虜の中に工作員でも紛れさせる気だろう、同盟を分裂させる為にね」
そう来ましたか、どのみちイゼルローンにいるメンバーの誰にも決定権は無いからやる事になるんでしょうね。
「ミス・ミズキはどうお考えですか?」
またか、何度目なんだ?
素人意見必要と言うのはわかりますが、最近は妙な流れに持ち込まれてる気もしますで何を考えてますかシェーンコップさん。まあ、言ってみますか。
「え、と。私が気になるのは【人選】です。あのジークフリード・キルヒアイスでしたっけ、情報によるとローエングラム侯の幼馴染みで懐刀な御方らしいけど、謀略には積極的じゃなさそうですよね・・・・何でわざわざその人を選んだのか?と」
赤い艦からのご挨拶の映像見た全員同意してくれてます。善人そうだけど決してやれないな人じゃないですが、どうも実行させるのは首を傾げざるを得ないで続けます。
「理由は二つ推測しました。一つ目はローエングラム侯は何やらキルヒアイス提督を良くも悪くも使いたがる人なんじゃないかとする事、二つ目は聞き入れた際にはキルヒアイス提督が捕虜交換の調印式にイゼルローンに出向くとありますが、つまり直接にイゼルローン内に行かせたい理由があるかもと」
「成る程、確かにキルヒアイス提督を悪く言えば贔屓にするのはともかく・・・・直接に来させる理由があるハズと?」
「ふむ、アムリッツアで大暴れした男の品定め代理とかかな・・・・余りにらしくないので影武者使ってると誤解されるかもしれんから、代理人立てて本人には寝ててもらうのはどうだ?」
パトリチェフさんはともかく、キャゼルヌさんは事務丸投げされてるから毒舌ですね、本当にそうしてもらおうかなとしてるヤン提督を含めて異を唱える人はいないが、相手が誠実な御方ではそうはいかん。
とにかく当日になって噂のローエングラム侯のご挨拶映像が来ました。金髪の孺子じゃなくて若き獅子とすべきですね、外見だけで強さが決まらないの例外かもな御方からのお言葉に帰還予定な捕虜達は歓喜してますね。
捕虜になった者を責める愚劣な事はしないを始めとして兵達の心理を良く考えてます。長ったらしく恩着せがましく言うだろうトリューニヒトとは全然違うでしょうね、しかしシュトックハウゼンみたいな例外はあるだろう、あの提督はイゼルローンを無様に奪われた元凶です。
そして、調印式が済んでヤン提督と握手して去るキルヒアイス提督は、一応参加してた私の前で止まったけど?
「・・・・外見からして、貴女が【アスターテのナイチンゲール】と唄われたティア・ミズキ女史ですか?」
「はい・・・・」
「衛生兵でも、女性でありながら片腕を失ってまで同胞を救った逸話と勇名は私も聞き及んで敬意を抱いています・・・・一度、会ってみたいと思っていました。その時のような無理をしないで欲しいと言える立場ではありません・・・・ですが、どうか元気でいて下さい」
「はい」
情報がある程度漏れてるのは、まあ有り得るとして、邪気の欠片も無い・・・・両親とかより敵の方が良い人ってのは皮肉ですね。
「おやおや、性別関係無しに敵から敬意は羨ましいですなあ」
「感激して、帝国に亡命しないでくれよ。お前さんがそうなったら妻と娘達が泣くからな」
シェーンコップさんとキャゼルヌさんが何か冗談めかしてますが、これは擬態ですね。味方から勘繰られたら嫌な流れになる。しかし、あの御方にはそんな気配無い。本当に私と会ってみたかっただけ?
「実際、どうだったかね?」
「【敬意】・・・・彼方が言った通りの事しか感じませんでしたが・・・・何でしょうね」
「ふむ、何やら【憧憬】染みたものまで感じたな・・・・」
ムライさんがそうまとめましたが、私に何を感じてんだ?って事しか思えないです。まあ、この先、情報色々入るからわかるかもです。
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「会って見たいものだな・・・・ヤン・ウェンリーに」
帝国首都オーディンの元帥府では金髪と赤髪の若者が今回の【策】の第一段階が完了したと語り合っていた。
【ヤン・ウェンリー】
自分達を脅かした存在であるが、友と出来ればこれに勝るものはないと最大限の賛辞をするキルヒアイスの言葉にラインハルトは素直に感嘆した。
「ところで?」
「はい・・・・【アンネローゼ】様が憧れていた女性に会いました。何やらキョトンとする以外の反応はありませんでした。情報にあったように記憶を失っているというのは本当のようで、感情があるようで感じられませんでした」
「そうか・・・・」
二人にとっての最重要人物たるアンネローゼが関心を持った女性・・・・実は然り気無く身体能力は高い故に片腕を失った状態で同胞を救うような女傑に関心を持ったと思っていたが、次に同盟では男の方の醜聞とされているが、望まぬ婚約を自力ではね除ける逸話・・・・国の制度からして夢物語としても、あの時に自分達に無かった気概には一目を置かざるを得ない、流石に先日死んだ皇帝を叩き伏せて毛髪を抜いたり焼いたりする気概等は・・・・としても。
「だがわからん、何を考えているのだ【オーベルシュタイン】は・・・・アムリッツアでの成果が想定より少なかったからか?」
二人の頭に浮かんだのは参謀長であるオーベルシュタインだ。言ったように焦土作戦をやる迄したのに・・・・との関連迄は想定しているが、今回の件でキルヒアイスに任せる事について二つ返事で同意したのが気になるのだ。
【No.2不要論】
それを提言して来てキルヒアイスを疎んじているとまでされている。聞いた者達からしたら一理はあると思っていたが聞き入れる程ではない、ラインハルトの強みはキルヒアイスがいる事にあるのだ。それについては微かな波紋を呼んでいたとしても。
次にティア・ミズキの名を然り気無く話題に出したのだが、キルヒアイス関連以上に真意が図れない。
【奴一人御し得ないで、宇宙を手にする事が出来ると思うか?】
ラインハルトに自分を売り込みに来た際に、危険視はしていたがこうも言ったのだが、敵側の女性に関心を向けさせるような意図は流石に図れない、キルヒアイスもティアを間近に見たのは後悔していないが、何かが起きる予感はしていた。
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「近い内にこの国でクーデターが起きます」
ハイネセンに戻ったヤン提督はビュコック提督と会っていましたね、私やユリアンさんも同行していますが・・・・今は見張りです。ユリアンさんは提督達の言う事がいつか自分もわかるだろうかと思っていますが、それはいけませんねえ。ユリアンさんがそれを活かせる時はあまり誉められた状況でないでしょう。
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またか、最近は記憶でも戻るのかどうかは知りませんが・・・・やれやれな流れになっていますね、ノイズが鬱陶しい。
しかし、何ですかね。私が見れそうなものは毒であり薬である気もしますが、ちょい~~っと。用件があるからヤン提督達から離れましたが、その先にある路地裏とやらで少し晴れ晴れしちゃう気分になりましたよ。
「ぐ、が・・・・っ」
「首尾は上々とやらでしたね、別経由とやらで来るのが納得なのがいて結構」
「へ、へへ・・・・あんたが噂のナイチンゲールかよ・・・・俺なんかに構って何のつもりだあ?」
ありゃあ、こんなとこでも言われんですか。こいつは、ちと考えもの。取り押さえてるローゼンリッターの隊員は微妙な顔ですさねえ。
「アルコール依存とやらですかね、我々が悪酔いしてもこうはなりませんよ」
「酒と紅茶が人類の友と持論にしてる提督には見せたくないですねえ・・・・では、お話を聞かせて貰えませんかね・・・・貴方には聞きたい事があるんですよ・・・・【アーサー・リンチ少将】」
ふふ、ヤン提督に例のスーパーフェザーン人について聞き出せた甲斐があった。アムリッツアの間に居残りしてたヤン支持派・・・・じゃなくて【否定派】を上手く使って接触に成功してたんですよ。わかりやくすく色々やる程に素直なワケはねえだろが!です。
NYAHAHAHAHAHAHAHAHA♪♪
アスターテで改心した【パエッタ提督】が細かい事をやってくれて感謝です。結果はこの通りなのでねえ。何か、こういうのとかフォークをどうにかすると気分良いんですが、恨みつらみあるんですかね・・・・まあ、怒りや憎しみは動機としては『綺麗事より強力な原動力』だから良いか。さあ、お話しましょうかねえ?
おや、この人も【ちびってる】・・・・シュトックハウゼンもだけど、私はこんなんに縁があるのは嫌なこったです!
アムリッツアの成果が原作より少ないのが一因で、ぶ◯ぶ◯◯◯◯んじゃなくてオーベルシュタイン暗躍開始。
ティアに関してはキルヒアイス提督ですら見抜けない跳ねっ返り部分解放。