何と言いますか、私みたいな外見な娘って場違いなんじゃないですか?
此処は夫が留守にした場合以外は母親と娘二人だけな家ですがね。
何やら、片腕無いのと教えてもらった私の名前以外はピンと来ない。
『記憶喪失』
まあ、良いです。思い出しても録な事にならない気しかしない、何故なら両親と名乗る二人に会ったのですが?
(気持ち・・・・悪っ)
そう、ここが首都星だからと一旦戻ったヤン提督が国防委員長らしい『トリューニヒト』とか言うのに、熱烈な歓迎受けてた映像見たのですが、そのトリューニヒトと同じような目をしてました。何だかわからないまま、ヤン提督の先輩らしい眼鏡さんに会ったのですが、この人は何かワルっぽいけど、マトモな人に見えますよ・・・・で、治療とかしながら眼鏡・・・・違う違う。
『アレックス・キャゼルヌ少将』
その人の計らいで、キャゼルヌ家に世話になる形になりました・・・・はい。
無くなった左腕に義手は着けてもらったのですが、肩当たりまでなので、リハビリに難儀らしいですね。男手が無いから、人数が増えるからとかな利点らしいです。
まあ、どうでも良いですが気になる事を。
「あの、何で私は『外出』が出来ないのでしょうかオルタンスさん?」
「う~ん、ピンと来ないでしょうけどね。貴女は『第六艦隊旗艦に乗り込んでた娘』ってのが問題って話なのよ?」
説明してもらえた。何でも私の乗ってた艦にいた艦隊司令官、ムーアとか言うのは?
『部下へのパワハラ三昧の無能』
私が肩を貸して脱出したらしいラップさんが意見具申する度に暴行を加え、最後は半殺しにした後に艦が被弾して戦死。後に完敗は防いだヤン提督に似た意見だったからとかで。もしも、ラップさんの意見聞き入れてたらとかが他に都合悪い?
そんなだから、私が何かあるとされてる?
何だか、両親らしい人達目の当たりにした時のような気分だ。
ヤン提督もパワハラ以外は似たようなもので、パエッタとか言う上官が、昔のと似たような形で勝とうとしていたけど、まだそうなれる状況じゃないと言って負けない為の案を出したら却下された。
理由は、勝たなければとか相手は若くて経験浅い『ローエングラム伯』だから大丈夫とか言うのに対して、ヤン提督はまだ色々言ったらしいけど、結果はヤン提督がせめてと、手を回した作戦計画のお陰で全滅回避?
「あの、何で有能な方より無能な方が指揮を取れてるんです・・・・『理性と良識』云々が関係無くなりません?」
国や軍から、ヤン准将の人となりを聞いたのですが。どうも割り切れないので、その日から私は勉強を始めた。素人意見とやらにしかならないでしょうけど。
と言うか、私は基本的な語学やら歴史やらそんなのからですね、何となくわかる言葉以外はさっぱりだ。食事の仕方から教わる有り様ですしねえ?としたある日。
ピンポーン♪♪
「こんにちは、オルタンスさん。ヤン少将からの頼みの件で来ました」
おや、確かお隣と言うより、ヤン・・・・嗚呼、昇進して少将らしい御方『の保護者』なユリアン・ミンツさんですね・・・・『養子』らしいんですが、家事全般を取り仕切って家内の立場が完全に上らしいです。オルタンスさんとキャゼルヌさんみたいに、家事力が家庭内の力関係に強い影響があるのは良い事な例?
「あ、こんにちはティアさん。お身体の方はどうですか?」
「まあ、義手の調整で大変以外は別に・・・・それより何で、ユリアンさんが此処に?」
「はい、少将が『イゼルローン要塞攻略』で留守にするので暫く此方に世話になるようにと」
「はい?」
『イゼルローン要塞』
簡単に言うと、帝国と同盟領を繋ぐ狭い航路に存在する要塞で、過去に同盟が六度も攻撃して全部失敗した場所とか、居間でお茶を飲みながら話してました。ユリアンさんはヤン少将の留守中は、此処で世話になるらしいですが?
「そんな所を通常の半分に満たない艦隊で陥落させろですが、ヤン准・・・・いや、少将を学生時代にわざわざ『戦略研究科』とかに行かせた校長から直々な命令ですか?」
「はい、これはどう思えば良いのか・・・・」
「成功するんじゃないですか?」
「は?」
「私は、パトロクロスで目が覚めた時に目の当たりにしましたが、あのヤン少将って周りを無駄死にさせる為の戦いなんか、そもそもやらないでしょう、少なくとも考えはあるハズ」
「刷り込みされた鳥さんのようね・・・・あの楽したがりに安心感を抱いてない?」
「よして下さいよ奥さん、私は只でさえ『ジェシカさん』絡みで厄介者なんですから」
「まあまあ、ラップさんも罪悪感があったからだったんですし」
そう、私が助けたらしいラップさんは私を気に掛けてくれたけど、それが婚約者いる者の態度ですか?って言いたいくらい過保護になったからそれはそれはな展開・・・・後日、誤解が解けたらしいラップさんの顔は明らかに怖い目に遇わされ・・・・あ、それより。
「ところで、ラップさんは?」
「ヤン少将の幕僚の一人になったらしいです。他にも選りすぐった人達が何人か来たらしいですよ?」
『まあ、それは君も他人事ではない』
「あら、お帰り・・・・なさい」
キャゼルヌさんですけど、なんか重々しい顔ですね。先程思ったように、家庭内の力関係で完全に上なハズのオルタンスさんも気圧されていますよ。
「ティア・ミズキ『元衛生兵』・・・・率直に言うと君は『料理番や下働き』としてだが、軍への復帰命令が下った。第13艦隊旗艦のヒューベリオンに乗って、イゼルローン攻略部隊に加わってもらう」
「はい?」
そう言えば、退役したワケではないんでしたよね、しかし私みたいな『能』どころか『記憶』無しを軍艦に乗せてどうするつもりなんですかね?としか思わなかった。
まあ、そんな形になるのはオルタンスさんに誉められる程度の料理の腕はあるからですかね?
さしあたりヤン少将が野菜ジュース残したりしないよう見張ってあげますか。
何が動いてるかはさておき、当面は道原漫画みたいに、ヤンは嫌いな野菜ジュースを残せるのか?