ザ・シェイプ・オブ・ニンジャ・トゥ・カム・イン・ゲンソウキョウ   作:毛糸ー

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コンヴァージ=サンの名鑑カードで、引き寄せたスクラップのアクセサリーをつけてると知って出てきた妄想。


スレイト・オブ・ゲンソウキョウ:#2
スレイト:コンヴァージ,畜生界


 畜生界にて、コンヴァージは暇を持て余していた。基本的に彼の趣味は戦闘しかない。それゆえ、この畜生界でもケイガ・ヤクザクランの主催するファイトクラブだけが唯一の楽しみであった。今はそれも、しばらくの間開催される予定はない。

 

 根城としているゴミ捨て場に積もったジャンクの海の中でコンヴァージはこの暇をどう消化するか考える。どこぞのヤクザクランにケンカを売りに行くか。否。間違いなくザンム*1を怒らせるだろう。

 

 畜生界に輝く極彩色のネオンを眺めながらコンヴァージはぼんやりと物思いにふける。ふと、手に絡まったワイヤー群を見る。 (そういやぁ……)コンヴァージは、己がリロン・ケミカル社*1の企業戦士だったころ、ジツをキャリブレートさせるためにジャンクを用いてアクセサリめいたものを作っていたことを思い出した。

 

 ムカデ・ニンジャ*2に仕えることとなり、ロウ・ワンの印*3を刻まれてからはとんとやらなくなっていたが。ここらで暇つぶしに、やってみるのも良いか。そう考えると彼は瓦礫とワイヤーを引き寄せる。

 

 そして、コンヴァージはアカラの力*4を発動させながら、瓦礫とワイヤーを組み合わせ、変形させ、成形していく。コンヴァージにアクセサリー製作の心得めいたものはない。瓦礫を適当に変形させ、ワイヤーと組み合わせ、飾りめいた様になればよい。

 

 意匠はまぁ、ワイヤーに適当な大きさにちぎった瓦礫をくっつければよいだろうか。だがここで彼の頭をよぎったのは、自分と同じくムカデ・ニンジャの部下であったウーガダル*5がつけていたムカデめいた数珠であった。

 

 あれを真似するか。コンヴァージは思考しながら、手ごろな大きさのジャンクを手に取り、アカラの力で同化させながら、変形させる。そうしてワイヤーを丁度良い大きさに引きちぎり、アクセサリーを作り始めた……。

 

 

 狂暴なニンジャであるコンヴァージが、その性格に似合わぬアクセサリー作りを始めたという噂はすぐに畜生界中に広まった。ヤクザクランの長たちは秘密裏に彼へ思い人*6の意匠を組み込んだアクセサリーの製作を依頼するのは別の話……。

*1
元はモータルであったが、紆余曲折あってオニとなり、さらにその後、新地獄の支配者となった女。彼女はコンヴァージに刻まれて、切れかけていたロウ・ワンの印を上書きした。それにより彼は新たな力を得たが、ゲンソウキョウのルールに束縛されることにもなった。

*1
コンヴァージがシャン・ロアに仕える前に勤めていた暗黒メガコーポ。石油化学、繊維、樹脂素材系を得意とし、ボロブドゥール帝国と提携を結んでいる。

*2
東南アジア・オセアニアを勢力圏とするボロブドゥール帝国の支配者、シャン・ロア王のリアルニンジャとしての名(≒カイデン・ネーム)。

*3
恐るべき大魔術師であるムカデ・ニンジャが配下に刻む呪印。カラテとジツの性能が向上する代わりに、人格が変容し、シャン・ロアへの永遠の従属を強いられる。コンヴァージは右掌にこの印が刻まれていた。

*4
コンヴァージは肉体や義肢を自らのものに繋ぎ寄せる力、アカラ・ジツを持つ。そして、ザンムの印によってその力は強まり、加えてキョムから瓦礫を生み出すことを可能にした。

*5
コンヴァージを倒されたシャン・ロアが、儀式はまだ始まっていないとゴネて送り込んだ配下。第三の目を持つ。

*6
クロコマは聖徳太子(=豊聡耳神子(とよさとみみのみこ))。トウテツはヤクモ・ユカリの式神、ヤクモ・ラン(八雲藍)。

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