SHIKAMARU 〜IQ足りないけど十種影法術あるから余裕っしょ!〜 作:彩べぇ
このペースだと完結まで何年もかかってしまう…がんばります
アスマへ向けて俺は全力で距離を詰める。
その最中に迎撃の気配はない。
あくまで実力を見たいがためだろう…ありがたく俺はその思惑に乗ることにする。
まずは体術を仕掛ける。
突っ込んだ勢いと体重を思い切り乗せた蹴りを叩き込む。
しかしそれは腕を交差してガードされた。
「重いな。いい蹴りだ。」
褒められはしたが有効打にならず、結果としては数歩分動かした程度。すぐに追撃へ移行する。
今度は体術だけではなく、
ぴょんぴょん跳ねる不知井底や伸ばされた舌を足場にしながら三次元的な軌道で攻め立てる。
横からクナイを突き込む。
手首を弾かれ防がれる。
下からアッパーを叩き込む。
一歩下がって避けられる。
上から踵落としは片腕で防がれた。
そのまま足を捕まれ、投げ飛ばされたがクナイを放つ。
それもチャクラ刀で防がれた。
宙に放られた俺は不知井底の舌に掴まり体勢を立て直し、再びアスマに肉薄する。
「まるで曲芸師だな!」
連携による猛攻を確実に捌きながら、アスマは感心した。
ついでと言わんばかりに、アスマは手裏剣を投げて一体ずつ不知井底を破壊する。
着々と数を減らす式神。
それに伴いこちらの手数も減っていく。
それでも攻め手を緩めることは決してしない。
式神の数が6体から5体に、5体から4体に……
「もう次の手はないのか?このままじゃジリ貧だぞ!」
うるせえ、言われなくてもわかってる!と心の中で返すも口に出す余裕はなかった。
残り3体……
これ以上数は減らせねえ…
最後の賭けに出る。
俺は足元にいた一体をアスマに向けて蹴り飛ばし、共に接近する。
「やけくそか?」
ゲコッと飛んでいく不知井底はアスマの顔面にぶつかる…ことはなく切り捨てられた。
そして、黒い水となって弾ける。
「ッ!?」
それは、一瞬だがアスマの視界を奪った。
「この瞬間を待っていたんだッ!!」
影縛りの術
視界を塞がれた状態で、音もなく伸びる影を避けることは不可能。
その影は確かに、アスマに届いた。
「クッ、動けん!」
残されたチャクラは少ない。
縛れる時間は限られている…
「影首縛り!」
アスマの足元から手の形をした影が首まで伸び、締め上げていく。
「コイツはまずいッ!
ぬおおおおッ!!」
アスマはシンプルにパワーで対抗する。
それにより影が少しずつだが緩んでいった。
徐々に首から離れていく。
「クソッ!この馬鹿力が!!」
思わず悪態をつく。
影縛り系列の術はチャクラ量がそのまま拘束力に直結する。
このままでは直に拘束は解かれてしまうだろう…
…あと一手、残していなければ。
「まだ終わってねえぜ。」
アスマの左右から舌が伸びる。
「!?」
そして、身動きの取れない彼を簀巻きにする。
影と式神による二重の拘束…残った2体の式神によるそれが、俺の本命。
再び影がアスマの首に届き、締め上げた。
数秒経過し、そろそろ意識を奪うだろう…
そう思った束の間、アスマの目つきが一瞬、変わった。
ブゥゥン
アスマのチャクラ刀が伸びる。
そして、そのチャクラの刀身が舌をブチブチと切り裂いていく。
舌による拘束が完全に解かれた直後フンッと全身に力を込めて、影が千切られた。
奴を縛るモノはもうない。
俺のチャクラは切れた…詰みってやつだ。
切先を俺に向け、告げる。
「演習ここまで!」
俺の負けだ。
上忍相手とはいえ攻撃用の術を何一つ俺へ使うこともなかった。
完敗だ。
「今の時点でここまで追い詰められるとはな…この勝負、お前たちの勝ちだ。どうやら俺はとんでもない生徒を担当することになったみたいだ。」
…俺たちの勝ち?どういうことだ?
「どういうこと?先生。」
いのとチョウジもこっちにきて、今の言葉に対して疑問を抱いているようだ。
「最後、俺はシカマルに完全に拘束されただろう?一対一だったから対応できたが任務ってのは中忍以下だと基本小隊で行う。
あの時、例えばチョウジの攻撃やいのに心転身をされていれば防ぐことはできなかっただろう。
つまり、あのシチュエーションまで持ってかれた時点でお前らは勝ってたのさ。」
理屈はわかったが、納得はいかない。
「だが俺は「お前が2人に戦わせなかったのは本来の戦い方を知ってもらいたかったからだろう?猪鹿蝶での訓練はあの術を使うことを想定してないはずだからな。
…自分の力がどこまで通用するのか知りたかったってのも、まだまだ見せてない力があるのもお見通しだがな。」
マジか、全部ばれてら。
「先生もシカマルもすごかったね。」
「ほんとよ!シカマルってめちゃくちゃ強かったのね〜驚いたわ。」
「お前らだって、俺にはできないことができるだろ?頼りにしてるぜ。」
俺もまだまだ足りないものが多すぎる。
強くなるのはマストだがそれでもできないことは仲間を頼ればいい。
一人で全てをこなす必要なんてないことは原作が教えてくれた。
「よし、焼肉に連れてってやる。チーム第十班、結成祝いだ!」
ーーまさか、一瞬とはいえ下忍に本気を出させられるとはな…恐ろしい才能だ。ーー
彼の独り言は生徒たちの耳に届かなかった。
そして、焼肉屋でそれぞれの夢や目標を語ったり、反省会をしたりしてとても有意義な時間を過ごした。
…アスマの財布はすごく軽くなった。
かっこよく戦わせるのが難しくて時間がかかってしまいました。
正直まだ納得いってないところもあるのでもしかしたらそのうち編集したりするかもしれません。
読んでくださった方々、感想、評価本当にありがとうございます。