SHIKAMARU 〜IQ足りないけど十種影法術あるから余裕っしょ!〜   作:彩べぇ

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これからやってくるであろう下忍編の中忍試験が始まるまでの展開が全然思いつかなくて困っています。


第九話

「キエェェエエエエエエエエ!!!!」

 

けたたましい叫び声を上げながらヤツはこちらへ突っ込んできた。

 

想像よりも速かったそれを、冷静に見極めてギリギリまで引き付けてから避け、クナイを数本投げる。

 

こちらへ振り向いたヤツの羽に命中したかと思われたそれらは甲高い音を立てて弾かれた。

 

威力が足りない、その事実に舌打ちをしながら次の手を打つ。

 

「玉犬!」

 

ずずっと呼び出された2匹はすぐさま左右に分かれ迂回して飛び掛かる。

 

バサッ

 

無駄だとでも言うかのようにヤツは上空へ飛び上がることで回避した。

 

手裏剣術は有効打にはならない。

 

陰縫いではそもそも届かないだろう。

 

「次も避けられるとは限らねーな...」

 

なら、手は一つしか考えられない。

 

そう思い、ヤツを見上げていると......

 

バチッ

 

チッチッチッチッ......

 

まるで千の鳥が鳴くような音が聞こえた。

 

そして、太陽と奴が重なった瞬間、最初と同じ叫び声を上げながら隼のように急降下してこちらへ突っ込んできた。

 

こちらの狙いは簡単。

 

カウンターで陰縫いで仕留める。

 

ーーー射程圏内に入った瞬間

 

ヤツの体から凄まじいスパークと光が放たれた。

 

「しまッ」

 

メリッ

 

「ぐぁあ!」

 

目が眩んだ俺はカウンターを放つことができず、ヤツの一撃をもろに受けてしまった。

 

吹き飛ばされる俺の背中を2匹の玉犬が支えてくれたがそれでも勢いが止まらず木に叩きつけられた。

 

2匹とも破壊されず、自分の胴体が千切れずに済んだだけでも幸福だろう。

 

これ以上は破壊されると判断して玉犬を影に戻す。

 

自身の身体をみた。

 

腹部は焦げ、痛みによって思わず口から血を吐き出した。

 

もう一度受けたら確実に死ぬ。

 

自らの肉体はそう告げていた。

 

電撃による麻痺と死を目前にした恐怖で起き上がれない。

 

逃げ出したくもなった。

 

 

 

ーーー血沸き肉踊ってこそ戦いだ

 

何故か自分が目指す域にいる男の言葉を思い出す。

 

初めての吐血するほどのダメージと今まで体験したことのない痛み。

 

俺は思わず笑みが溢れた。

 

無理矢理足に力を込める。

 

 

 

こんなつえ〜ヤツを俺の思うままに扱える?

 

 

 

 

「最高じゃねえか。」

 

 

 

 

ーーーその顔に恐怖という呪いは微塵もない

 

 

 

 

先程と同じようにヤツは真上からこちらに突っ込んでくる。

 

先の攻撃は所詮初見殺しだ。

 

未だ主のいないヤツに違う戦法は取れないだろう。

 

凄まじい音と鳴き声を上げているだろうが俺の耳には入らなかった。

 

最高に集中している。

 

予想通りヤツの体から閃光が迸る。

 

俺はその光を...

 

・・・・・

見ていない。

 

下を向いている。

 

そしてその視線の先にある自らの影とヤツの影が重なった瞬間、一歩だけ踏み出し......

 

「影真似の術」

 

ズドンッッッ!!!!!

 

その瞬間、地面から破砕音が響いた。

 

そのあまりにも大きい音と振動で森にいた戦いを見守っていた鹿たちは離れ、小鳥たちは飛び立った。

 

一歩だけ動くことでその軌道からギリギリ外れ、羽を閉じさせることで軌道を修正できなくする。

 

空中では俺と同じように足を動かそうと影響がない。

 

そして、その自らのスピードによってヤツは地面に激突し、自滅したのだ。

 

ヤツの姿はもうない。

 

そこにはクレーターと静寂だけが残されていた。

 

振り返ってそれを確認した俺は大の字になる。

 

雲一つない空が広がっていた...

 

やがて、疲労と痛みで俺は意識を手放した。




恵の鵺は手がないけど宿儺の鵺は手があります。
顔も違いますよね。
恐らくですが十種の式神の見た目は使用者のイメージにある程度左右されていると私は解釈しました。

うちの鵺は手がありません。

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