はい。艦これしてました。
幻想御手事件が解決してから数日経った。
この数日の間、俺は書類に囲まれていた。
幻想御手事件解決のとき、俺が放った衝撃の所為である。
幸いにも、あれで重症を負った人はいなかったものの、風紀委員として市民に危険が及ぶようなことはするな、と本部の方にお叱りを受け、罰として、反省文10枚とこの事件の報告書を1人で作成すること。そして1ヶ月の謹慎を言い渡された。
俺の所為で重症を負った人がいなかったためこのような罰になっているが、もし重症者が出ていたら俺はもう風紀委員ではなかっただろう。
そう考えるとかなり軽い罰なのかもしれない。
幻想御手被害者たちはこの数日で意識を取り戻した。
もちろん佐天さんも。
やっぱり事件を解決したあとってのはいい。
助かった人たちの笑顔を見ると、「ああ、よかった。」って気持ちになる。
本当によかった。
◆◆◆
時刻はわからないが夜。
俺は今外を歩いている。
今日の夕方。
俺は仕事を全て終わらせて、家に帰った。
数日間ぶっ続けで書類の整理をしていた為、ろくに風呂に入れていなかった。
それに、疲れていたから風呂に入ってさっさと寝てしまおうと思ったんだ。
で、速攻で浴室に入って風呂を沸かそうとしたんだ。
そしたら、
―――水道管がぶっ壊れた。
疲れてたんだろうな。寝てなかったし。
原因は俺はわからないが、寝不足の頭でなんかやらかしたんだと思う。
そんなことがあって、今、俺の家の風呂は使えないので、銭湯に向かってるというわけだ。
だがここで問題が一つ。
銭湯なんてそうそうない。
一番近いのはおそらく第7学区のボロい銭湯だろう。
というか、俺はそこしか知らない。
…自業自得なので仕方ない。
さて、今俺がいるのはたぶん第7学区だ。
もう少しで風呂に行ける!この体の汚れを完全に落とすんだ!
そう考えながら歩いていた。
ふと、横を見る。
そこには、ボロッボロのアパートらしき建物があった。
もし地震が起きたりしたら、あれは耐えられるのだろうか。
俺は少しの間、その建物を眺めていた。
そのとき。
光の柱の様なものが、そのアパートから上に発射された。
「っ!?」
気づけば俺はそのアパートに向かって駆け出していた。
階段を駆け上がり光の柱がでたその部屋に向かう。
部屋の扉は開いていた。
勢いよく中に入る。
そこで見たのは、
―――奇妙な格好をした男女と、その奥でシスター服の少女に覆いかぶさるようにして倒れている、不幸な親友の姿だった。
◆◆◆
記憶喪失。
当麻を病院に運んだあと、医者からきいたのはそれだ。
いや、記憶喪失というよりも、記憶破壊と言ったほうが正しいらしい。
記憶を脳細胞ごと破壊されている、と俺とシスター服の少女は聞いた。
シスター服の少女の名はインデックスというらしい。
明らかに本名ではないだろうが、あの奇妙な服装の男女もそう呼んでいたので、まあ渾名かなにかなのだろう。
あの奇妙な男女はもう帰った。
彼らは自分たちのことを”魔術師”だと言っていたが、そんなことを信じられるわけがない。信じてもらいたいのなら、その”魔術”とやらの一つくらい見せろ。
今、俺は病室の前にいる。
この部屋にいるのは、俺の親友である上条当麻だ。
コンコン、とノックし静かに病室に入る。
そのまま無言でベッドの横の椅子に座る。
しばらくそのままどちらも無言のままだった。
「なあ、俺とお前は、どんな関係だったんだ?」
俺は考える。
「そうだな…親友、って言葉が一番合うか。」
「そうか……」
そう言って当麻は俯く。
「…なに落ち込んでんだよバカ。」
「…え?」
当麻はとぼけた声を出す。
「例え記憶をなくそうが、お前がお前であることには変わりねえだろ。なら、記憶があろうがなかろうが、お前が俺の親友だってことには変わんねえだろうが。」
そうだ、何も変わらない。
親友だって事実は揺るがない。
上条当麻は上条当麻なのだから。
「お前が記憶喪失だっていうことを隠したいならサポートするし、分かんねえことがあるなら教えてやる。
―――お前が何しようと、お前に何が起ころうと、俺はお前の親友であり続けるよ。」
俺は立ち上がり、そのままドアに向かう。
当麻はまだ呆然としている。
「…じゃ、またな。」
俺はそう言って、病室を後にした。
今回で第1章は終了です。
これからどんどん原作に入っていこうと思います。
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