そこにはルーシュンをカバーしているルントウがいた、ルントウはヴェープルショットガンを所持していた。
「与謝野!私はルントウと共に闘う!私の事は構うな!」
与謝野は次郎から投げ渡された止血材とモルヒネ鎮痛剤を服用して何とか立て直した。ルーシュンはかなり傷が酷く、ルントウの治療を受けていた。
与謝野は鉄管と合流し、背中を預け合い戦闘態勢をとった。与謝野は移動する最中に狙撃をされたが、当たらずに逆に狙撃手の位置を特定した。その場所にグレネードを投擲し、移動した所を鉄管が撃ち、狙撃手を仕留めた。
「与謝野さん!シールド兵とライフルマンが吶喊してきています!」
「ルントウの友人!ライフルマンを仕留めてくれないか!」
鉄管が叫んだ声をルントウは受け取り、ライフルマンを射撃し始めた。ライフルマンは抗戦するためシールド兵から離れ、シールド兵は与謝野と鉄管の二人に向かってきた。シールド兵はPP2000の弾幕を張りながら二人に吶喊してきたが、鉄管が腕を撃ち、体制が崩れた所を与謝野が銃床で殴りそのまま倒した。
「旦那様の同志の皆様!お力添えをお願いします!」
ルントウはライフルマンの牽制射撃によって殆ど身動きが取れない状態にあった。奴を射撃しようと与謝野は銃を構えたが、ライフルマンの背後をルーシュンが取り、それに気づかない奴の背中にナイフを突き刺した後に首に刺して奴を仕留めた。
「旦那様!?お身体は大丈夫ですか!?」
「もう大丈夫だ。ルントウお前のお陰だありがとう。」
「滅相な…私はやるべき事をやっただけです。」
残りは樋口と機関銃手だけになった。樋口はスモークを展開し、機関銃手はそこに弾幕を張った。逃げ遅れたルントウが被弾してしまった。
「ルントウ!無事か!?」
「申し訳ありません旦那様…私の不甲斐なさがご迷惑を…」
「ルントウ!そんな事は言わないでくれ!次郎!ルントウの手当を!」
「分かりました!」
ルントウは次郎による治療を受けてから前線に戻るだろう。
スモークが晴れ、樋口の姿が見えた。樋口は全身に最新鋭の装備を身に着けており、生半可な攻撃は通じないだろう。
「私達の同志を殆ど倒すとは流石与謝野だな。しかし私を攻撃する事は出来ないと思え。ヒントをやろう、発砲は控えてろ。」
「そんな馬鹿げた命乞いがあるものか。気でも狂ったか。」
鉄幹は樋口を撃とうとした、しかし発射されない。マガジンには弾が込められておりジャムのようだ。
鉄管はハンドガンで射撃をしようとしたが、結果は同じだった。
「まさか奴はジャムを起こし給っているなかれか!?」
そうとしか言えなかった。ルーシュンのJ.A.N.カスタムでのジャムは有り得ない事だった。しかし今までグルンイェーガー達は樋口の近くで発砲をしていたのにも関わらずジャムを起こしていなかった、つまり樋口はジャムを引く起こさせる能力を持っている事になる。樋口は肩から掛けていたSVDUを取り出し、射撃を始めた。
「晶子!どうする!」
「私が奴にCQBを仕掛けて気を引き給ふ!」
「晶子それでは機関銃手に撃たれてしまうぞ!」
「大丈夫あれ。ルーシュンのLTSライフルはジャムが起きない構造になっているから、それを使って機関銃手を狙撃すれば良いなかれ」
「分かった。ルーシュン!LTSで狙撃を頼む!」
鉄幹は与謝野が樋口に白兵戦を仕掛けたと同時にルーシュンに叫んだ。機関銃手の発砲を確認し、マズルフラッシュに狙撃をした。弾幕は沈黙し、狙撃に気を取られた樋口の一瞬をついて与謝野が樋口に飛び掛かった。しかし白兵戦では樋口が持っていたM-2ナイフで与謝野が刺され、与謝野は窮地に立たされた。
そこをルーシュンがLTSで狙撃し、樋口の腕を壊死させた。その瞬間、鉄幹の銃の薬室に複雑になって詰まっていた弾が自然と薬室から出てジャムが直った。
「晶子!PP2000を拾って奴を撃て!もうジャムは起こらない!」
鉄幹の叫びを受け取り、シールド兵が持っていたPP2000を持ち、樋口に撃った。PP2000が使用する9mmパラミリグラム弾は7N31イゴルニク弾であり、ライフル弾を超える貫通性能を持っている。その為、樋口の装備は布切れ同然だった。
樋口を仕留めた与謝野達は工場を抜け、基地の奥地へと向かった。