輸送車両を運転すること数時間…暗かった空も次第に白んできた。
「皆。着いたぞ降りてくれ。」
運転していた鉄幹の指示で全員がセーフハウスに入った、入った途端に与謝野が倒れた。
「晶子!どうした!」
鉄幹が与謝野の脈を採る……特段異常は無い。
「鉄幹さん。与謝野さんは多分過労で寝ていると思うから寝かせてあげて。」
確かに次郎の言う通りだ。与謝野は襲撃から脱走まで常に最前線で熾烈な戦いをしていた、そんな与謝野が疲労とセーフハウスに着いた安心感で倒れるように寝るのは仕方が無い。鉄幹は与謝野を寝室に寝かせた。
「晶子には暫くの間休んでもらおう。その間に我々で出来る事をしよう。我は青鞜社の情報を掴もう。」
「それなら私はワークベンチで暫く銃を作ろう。出来れば野戦用の装備も作る」
「僕は近くの街に行って食糧や皆さんが必要な物資を買ってきます。皆さん何か欲しい物はありますか?」「我は特に大丈夫だ。」
「私も特に欲しい物は無いが…紅茶があれば買ってきて欲しい。」
「分かりました。それでは…」
「待ってくれ次郎。金は大量にあるからこの金を使ってくれ。」
鉄幹は金庫から大量の金を出してきた
「えっ?こんな量のお金は何処で手に入れたんですか?」
「それは…」
鉄幹が言うには、与謝野がアフガンに向かう前に軍事資金として全世界に対し、レターパックで現金送れ詐欺を行った結果とてつもない金額を得ることが出来たかららしい
「鉄幹さんありがとうございます。このお金は有難く使わせてもらいます。」
「礼は要らない。もしどうしても言いたければ晶子に言ってくれ。」
次郎は早速近くの街に向かい、早速買い出しを行った。内戦による影響か街には様々な品が並んでいた、次郎は食糧や自分の必要な医薬品と設備、中国産の茶葉を買い帰ろうとしたが、突然銃声が響いた。次郎は何があったかを逃げゆく人に聞いた。
「すみません。何が起きたのですか?」
「お前奴等を知らないのか!?この地域で暴政を働くM・Ezou自警団だよ!お前さんもさっさと逃げるんだ!!」
次郎はホルスターからM57カスタムトカレフを取り出し、建物の角に隠れた。
「Ha!奴等さっさと逃げていきやがった さっさと物資を取ってずらかるぞ 」
敵は七人で、三人はコマンダーカスタムのされたM4カービンを持っている、二人はトレンチガンとM16ライフルを持って最低限の装備を身に着けている、
残る二人の内、一人はRPD軽機関銃を装備したマシンガンナー、もう片方はモシンナガンにPUスコープをつけた狙撃兵という連隊のように構成された練度は恐らく民兵レベルの敵がいた。次郎はまずトレンチガンを持った敵兵を撃った。
「!?おい!一人撃たれたぞ! 撃った奴をさっさと見つけてぶっ殺してやれ! 」
サプレッサーをつけていたため位置は割れてはいなかった。次郎は建物に入り米兵装備の敵二人を撃った、一人はやれたものの、もう一人は負傷で済んだらしい。
「おい!いたぞ! お前何か大嫌いだ!! 死ね!! 」
流石に気付かれた。次郎はマシンガンナーが射撃用意をする所を見てすぐさま身を隠した、RPDの弾幕は民家の壁ならば貫通する、次郎は位置を悟られぬ様に建物から脱出し、道に落ちていた空き瓶を拾い次の民家に逃げ込んだ。次郎は民家にあった洗剤などの薬品を取り出し、それらを混ぜ合わせモロトフカクテルと塩素ガス瓶を作った、次郎はまず先程の敵兵がいた所にガス瓶を投げつけた。屋外なのでガスの効力は弱いが、敵兵を散らす事はできるだろう。そして逃げ出した敵兵のうちM16ライフルを持った敵を殺し、奴等に接近した。近くに行くと敵の咳き込む声と断末魔がしばらく聞こえた後消えた、どうやら負傷していた敵をガスで殺したらしい。次郎はマガジンを交換しながら状況を確認した、残りの敵は三人、その内厄介なマシンガンナーを殺さなければ勝つ事は難しいだろう。次郎はわざと分かりやすいように建物の影からでてマシンガンナーの位置を調べた、RPDの弾幕は11時の方向の近くから聞こえた。次郎は牽制射撃をしながら近付いて腕を撃ち、その後とにかく奴が動かなくなるまで弾を撃ち込んだ。
残りは狙撃兵と米兵装備の奴が一人づつだった。次郎は先程殺した敵兵の死体を持ちながら通りに出た、すると死体に弾が当たり少しではあったがスコープの反射光が見えた、ここからは離れている所に二人ともいるようだ、次郎は奴等の死角になる所を通りながら気付かれないように進み、窓にモロトフカクテルを投げ込んだ。耳をつんざく断末魔が聞こえなくなったので、次郎はそのままセーフハウスへと帰った。
どうやら増援が来ない所を見るに自警団は奴等だけだったようだと思いながら、できる限り速く帰路を進んだ。
セーフハウスにつくとルーシュンはまだワークベンチで武器を作っているようだった、紅茶を届けるついでに少し見てみると何やら不思議な銃を作っていた。
「あぁ紅茶を買ってきてくれたのか。ありがとう。済まないが武器はまだお披露目にしたくないからあまり見ないでくれるか。」
「分かりました。でもそれだけ秘密にする程凄い武器なのですか?」
「自分で言うのは何だがかなりの品だから期待してくれ。おぉ。この茶葉は故郷の物ではないか久しぶりに飲むな…」
話し声を聞いたのか鉄幹がやってきた。
「次郎。やけに遅かったが何があった?」
「自分の欲しい物が中々見つからなくて…」
「そうか。まぁ無事に帰ってきてくれて何よりだ。買い出しに行ってきてくれてありがとう。
そうだ。二人とも青鞜社の情報を手に入れたから自分の所に来てくれ。」
「鉄幹。折角だから次郎が買ってきた紅茶でも飲みながら話そう。この茶は本当に美味しいからな。」