「…!?鉄幹大丈夫なかれか!?」
鉄幹は倒れたまま返事が無い、脈は動いているので生きてはいる。
「…二人とも聞く事あれ。鉄幹が撃たれた。まだ梅子は生きている…そして次郎。手当の仕方を教える事あれ…」
「…!?はっはい!鉄幹さんの被弾部分と怪我の具合を教えてください…」
「…腕と腹をやられてるなかれ。出血の量からみて静脈をやられている給ふ。後腕は骨折しているなかれ。」
「…分かりました。まず腹部の出血部分を消毒してから止血帯を貼ってください。それからヘモスタティック止血薬を注射し。患部の上から包帯を巻き。抗生物質の注射をしてください。その後腕の止血も同じ様にして。副木を使って腕を固定してください。」
次郎の言うとおりに鉄幹の処置を行った。最初は脈が弱かったが、処置を終えた頃には少しずつ脈が戻り始めていた。
「…与謝野。私達が殺った梅子を調べてみたが。どうやら奴はダミーの奴だ。本物はまだ何処かにいる。多分本物の装備もダミーと同じと思う。」
「…分かったなかれ。それなら二人は先程と同じ様に一緒に行動をするなかれ。私は狙撃を行い給ふ。銃声は東から聞こえたなかれ。」
こうして梅子との狙撃戦が始まった。梅子は常に同じ場所に留まることなく、移動し続けていて様々な地点からの狙撃を行っていた。与謝野達も移動を繰り返しながら梅子の動向を探っていた。そんな中、与謝野は今自分が置かれた状況に気づいた、梅子の銃声は徐々に自分にへと近づいてきていると言う事だ。梅子はG3ライフルを持っている、近距離においては梅子の方に軍配が上がる。与謝野は二人に無線を入れた。
「…二人とも自分の方に来てほしいなかれ。梅子が私の近くに迫り給ってきているなかれ。」
「…!分かった。畜生。どおりで銃声が暫く聞こえなかったのk…」
銃声が聞こえた。
「………ああ不味い!与謝野さんルーシュンさんが被弾しました!容態は悪くはありませんが暫く動けません!」
ルーシュンが被弾した、次郎は治療をする為動けない最悪の状況だ。しかし与謝野は気づいた。先程の銃声がかなり近くで聞こえた事に。
与謝野は聞こえた付近に近づいた所、G3ライフルの弾幕が襲い掛かってきた。与謝野は遮蔽に隠れながら梅子との距離を詰めた。弾幕が止んだ、弾切れの様だ。与謝野は撤退をしようとした梅子の姿を捉えたと共に、SVDSによる射撃を行った。弾は殆ど梅子の腕と脚に命中した。
「ウォウワァーーーー!!!」
梅子は被弾しながらスモークとスタングレネードを投げた。2つが炸裂して視界を奪った。与謝野はこれを望んでいた。腕と脚を撃ったことで大量出血をしているため梅子が移動した痕跡が分かり、出血で殺すこともできるからだ。与謝野はその場で狙撃体制をとった。脚を引き摺りながら動く梅子の腕、脚を撃ち更に梅子を追い詰めた。梅子は堪らず草むらに飛び込んだ、スコープの倍率を高めて見てみるとかなりの出血をしており治療は最早不可能な状況だった。梅子の動きが徐々に少なくなり軽く痙攣し始めた時、与謝野は梅子の頭に一撃を入れて戦いが終わった。
与謝野は梅子の死体を見に行ったところ、頭が欠損した状態だったので確実に仕留めていた。
「…二人とも。梅子を仕留め給ふた。」
「…分かりました。ルーシュンさんは歩ける状態になりましたので一緒にそっちに向かいます。そろそろ鉄幹さんも気を取り戻すと思います。」
次郎の通り、与謝野が鉄幹のもとに行くと鉄幹が目覚めていた。
「晶子…世話をかけてすまない…」
「私は鉄幹が無事なら何よりも嬉しいなかれ。」
「晶子♡」
「鉄幹♡」
「晶子♡」
「鉄幹♡」
「晶子♡」
「鉄幹♡」
「晶子♡」
「鉄幹♡」
「晶子♡」
「鉄幹♡」
「晶子♡」
その後ルーシュンと次郎と合流し、与謝野達はセーフハウスへと向かった…