宝太郎「はぁ、はぁ…」
全身が痛い、歩くのも精一杯だ。
何もかも奪われた
ケミーも、仲間も
もう残っているものは…
クロトー「見つけたぞ。」
宝太郎「…」
そこには、マルガムにされたケミーのみんな、冥黒の三姉妹がいた。
数が多すぎる。
宝太郎「…」
自分の右手を見る。
そこには、一枚のカードが握られていた。
スチームライナー
俺のもう一人の相棒…
もう、こいつしか残っていない。
アトロポス「そのカードも回収させてもらうよ」
ラケシス「一人惨めに足掻くのもここまでですわ。」
足掻く、か…
宝太郎「ははは…」
クロトー「なんだ?ついに頭がおかしくなったか?」
宝太郎「俺がいつ一人になった?」
アトロポス「何?」
右手を上げる。
宝太郎「俺はまだ一人じゃない…!」
ライナー「スチィィィィム!」
クロトー「ほざけ!たががケミー一匹で何ができる!」
<ガッチャードライバー!>
目を閉じる。
母さん、九堂、スパナ、錆丸先輩、蓮華先輩、ミナト先生、加治木、鏡花さん、ホッパー1…
みんなとの思い出が溢れてくる。
そして、もう居ないんだという現実を突きつけられる。
でも、みんな完全に死んだわけじゃない
本当に死ぬ時、それは全ての人から忘れ去られた時だ。
だから俺がみんなをずっと覚えている。
この命尽きるまで
宝太郎「なぁ、スチームライナー…」
右手に持っているカードに向けて声をかける。
笑顔で。
宝太郎「最後まで、俺と一緒に戦ってくれるか…?」
ライナー「スチィィィィィィム!」
スチームライナーは応えてくれた。
宝太郎「…ありがとう。」グッ
カードを握る手に力が籠る。
俺の右手にある金色のアルケミストリングが共鳴する。
スチームライナーが光る。
再錬成が完了し、テンライナーに変わる。
ライナー「ライナァァァァ!」
クロトー「チッ、まだそれがあったか…」
ラケシス「本当に諦めが悪い…」
宝太郎「行こう、テンライナー」
ガッチャードライバーに差し込む。
<テンライナー!>
ライナー「ライナァァァァ!」
テンライナーが出現し、縮小し手元にくる。
変形させ、ガッチャードライバーに連結させる。
<ライナーオン!>
ライナー「ライナァ!」
後ろに巨大な機関庫が現れる。
汽笛が鳴る、何度も何度も。
まるでその先は危険だとでも言うかのように。
でも俺は進む。
これは、いつか勝つための戦いだ。
錬金のポーズを取る。
宝太郎「…変身。」
<ガッチャーンコ!>
アンダースーツとアーマーが形成、横2両のテンライナーが発車。変化して腕にガントレットとして装着され、
中央の1両は宝太郎の背後から発車してエネルギー体となってガッチャードに装着される。
機関庫にひびが入って砕け散り、変身が完了する。
<出発進行!>
<アイアンガッチャード!>
<シュポポポーン!>
宝太郎「…行くぞ。」
これは、俺が最高のガッチャを取り戻す物語、その始まりだ。