異世界に来た!   作:真っ黒な雰囲気

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10話

ギルドに着いた。

俺は、受付のお姉さんに話しかける。昨日と同じ人だ。内心ホッとしている。

 

「ランク測定を受けにきたのですが。」

 

「はい。分かりました。では、着いてきてください。」

 

お姉さんに着いていくと、ギルドの中にある広場にでた。

 

「ここが、ランク測定の行われる場所になります。ランクアップ試験もここで行われるので、覚えておいてくださいね。」

 

「えーっと、ここで何をすんんですか。」

 

「今から、ギルドの冒険者と一対一の模擬戦をしてもらいます。もちろん本物の武器ではなく、木で作った武器で模擬戦を行ってもらいます。魔法も、攻撃魔法以外なら使用してもらって構いません。最低限の戦闘力を見る試験ですので。全力で頑張って下さい。」

 

たしか、冒険者ギルドのランクはS、A、B、C、D、E、Fだったはず。

どのランクの人が相手なんだろう。

 

「まずは、武器を選んで下さい。剣、槍をはじめ、盾や、弓まで様々な武器がありますので。不自由はしないと思います。」

 

弓まで木製の物があるのか。

すごいな、矢まで木でできている。

怪我しない為の配慮なんだろう。

 

「よろしく。今回、担当させてもらうランクCのトーマスだ。」

 

いつ現れた?

全く気付かなかった。Cランク、確実に俺より強い相手。今回は[天叢雲剣]の補助もない。どう戦うか。

 

トーマスは、身長が2mくらいある大きくて全身真っ黒な獣人だ。筋肉ゴリゴリとゆう訳ではなく、引き締まった体をしている。

 

「よろしくお願いします。ソーマです。」

 

俺は、木刀を構えた。

一瞬も気を抜けない。

 

「そんな構えなくても。

不意打ちなんてしないよ。君の実力を見るためのランク測定だから。」

 

トーマスさんは、ただ立っているように見えるが隙がない。

 

不意打ちもダメそうだな。

俺の魔法は今のところ連発するには、MPが足りないから慎重にならなければ。

 

「それでは、始めてください。」

 

俺の、ランク測定がはじまった。

 

トーマスさんも木刀を持っていると。どうやら武器は剣らしい。

 

トーマスさんは、動かない。

俺の出方をみているのだろう。

 

MPは時間がたつと自動で少しづつ回復する。今、MPはMAX状態だから使うなら早いうちがいいか。

 

俺は、真っ直ぐ斬り込んでいった。

そして、木刀と木刀がぶつかる瞬間を狙って、

[転移]。

 

俺は、トーマスさんの後ろに転移して攻撃を仕掛ける。

 

トーマスさんは一度も後ろを見ていないのにギリギリのところで攻撃を躱す。

 

俺は次の攻撃をしようと木刀を振る。

 

トーマスさんは、大きくジャンプして躱す。

 

そして空中から木刀を投げてきた。

 

「なっ!」

俺は、驚きはしたがすぐに後方に飛んで攻撃を回避。トーマスさんに、武器を持たせる前に攻撃しようと思った時。

 

トーマスさんは、すでに木刀を持ってこちらに斬り込んできていた。

 

「早いな。」

俺はトーマスさんの攻撃を防いだ。

するとトーマスさんは木刀を左手に持ち替え、回転しながら攻撃してきた。

 

俺は、なんとか防いだが、そこからはトーマスさんの猛攻撃だ。

木刀を右や左に持ち替え攻撃してくる。

その攻撃をなんとか防いでいるのが奇跡だと思えるほど、どんどん攻撃が押し寄せてくる。

防ぐので精一杯だ。攻撃できない。

 

俺は[転移]を使って距離をとった。

 

「面白い魔法を使うね。もっと強くなった君と戦いたくなったよ。」

 

トーマスさんが、攻撃を仕掛けながら言ってくる。

 

俺に喋れる余裕など全くない。

 

俺はカウンターを狙った。

トーマスさんの攻撃をギリギリで躱しながら攻撃を仕掛ける。

 

トーマスさんは俺の腕を、左手で掴んで止める。

 

ここだ!

 

俺は、トーマスさんごと空中に[転移]した。そして木刀を離して全力のパンチ。

 

「測定終了です。」

 

ランク測定が終了した。

 

「お疲れ様。最後の攻撃は面白かったよ。まさか武器の木刀を離すとは思わなかったよ。」

 

「ありがとうございます。結局一発も当てられませんでした。」

 

「もっと強くなったらまた、模擬戦をやろう。」

 

「頑張ります。」

 

トーマスさんは、行ってしまった。

 

結果から言うと、俺は負けたのだ。

最後のパンチも、体制が悪いはずのトーマスさんに躱され、そのまま地面に落ち、首元には木刀が。

そして試合終了。

 

「お疲れ様でした。ランクの決定後、ギルドカードも渡しますね。」

 

そう言って受け付けのお姉さんもいってしまった。

 

俺も、木刀を片付けて受け付けに戻ることにした。

 

「あなたは、Dランクからのスタートになります。これは、珍しい事ですがユニーク魔法の使い手で、トーマスさんとの模擬戦で十分な力も見せて貰いました。Dランクスタートの評価は妥当だと思います。」

 

「ありがとうございます。これから頑張ります。」

 

俺は少し驚いたが、変に目立つのも嫌なのでクエストの説明を簡単に受け、ギルドを後にした。

 

「トーマス君、模擬戦お疲れ様。さっきの彼はどうだったかい?」

 

「ありがとうございます。彼は期待の新人ですよ。これからが楽しみです。もう少しで負けてしまうところでしたよ。」

 

「魔法も使わずに何を言うんだね。それに、君は二刀流。全く本気じゃない様だったじゃないか。それにランクCだなんて、本当はランクAくらいの実力を持っているとくせに。」

 

「買いかぶりすぎですよ。ギルドマスター。」

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