目が覚めた。頬に当たるそよ風が冷たくて気持ちいい。
空はとても青く澄んでいて、俺が今までに見たどの空とも、違っていた。そしてとても高く、どこまでも続いていくように感じた。
「体がある。」
ソーマは、小さくそう言うと自分の状況をだいぶ理解した。
「そうか、俺は異世界に来たんだ。」
そして辺りを見回した。
どうやらここは森の中にある池の畔だと知った。
服装は、上下皮のレザーの装備。腰には一本の剣。足にはサンダルを履いていた。
そして左手には、一通の手紙を持っていた。
その手紙には
【この手紙は、一度読むと破棄されます。
まず、[ステータス]と思ってください。[ステータス]が出るはずです。そして自分の[ステータス]の確認が終わりましたら池に近づいてみてください。スライムと呼ばれるモンスターが出るはずです。練習として腰にある刀で倒してみて下さい。その後、東に半日ほど歩くと街があるはずです。その後は、お好きに生きて下さい。ご健闘お祈りいたしております。神の使者より】
この、腰にある剣だと思ってた物は刀だったのか。
俺は、刀を抜いてみた。すると手紙が、ガラスが割れる様に粉々になり、そして綺麗な光となって消えた。
だが、俺は始めて見る刀に目を奪われて、手紙が無くなった事に気付かなかった。
[雨叢雲剣:全ステータス+20%、HP吸収、MP吸収、演唱破棄、]
雨叢雲剣ね。神様、思ったよりチート武器くれたみたいだな。予想以上だった。強くて困ることもあるまい。ここは一応感謝しておくか。てか、この神の使者って誰なんだ⁉︎俺をこの世界に送ったあの爺さんが神様だったよな?よくわからないが、あいつの仲間みたいなものかなにかだろう。
えーっと、何すればよかったんだっけ。
手紙、手紙っと。
あれ
手紙がない!
そうか、一度読むと無くなるって書いてあったっけ。
まあ、無くなってしまったものは仕方ない。
たしか池に行けと書いてあったような。
とりあえず、行ってみますか。
てゆうか、目の前のここがすでに池なんじゃないのか。
スライムもいるし。たしか、あのスライムを倒せばよかったんだよな。
俺は、[雨叢雲剣]を抜きスライムを斬った。
するとスライムは、鏡が割れた様にバラバラに砕け光と共に無くなった。
「一撃で終わりなのか。全然、練習にならなかった。だけどさすが本物、想像よりも刀が重い。これはもう少し練習がいるな。」
そこで[雨叢雲剣]の練習をした。
正直に言えば、新しい世界、本物の刀、わくわくして仕方なかった。
やはり少し重いな。これは、慣れるしかないな。
一時間ほどか、時計がないのでしっかりとした時間がわからないが、[雨叢雲剣]を振り終わった。
「次は、街か。」
たしか、東に行けば良かったんだよな。
そう思いある気だそうとした時に思った。
「東ってどっちだ。」
たしか、太陽が出てくる方がとか言うけど、ここ異世界だから地球と同じかわからない。しかも太陽真上だし。
方向がわからないのは仕方ない。まずは、この森を出よう。
俺は、真っ直ぐ歩き出した。
本当は自分が西に向かって歩いていることに気付かずに。