兵士が押し寄せてくる。
「二人とも手を出すなよ。このクソガキは俺が殴る。」
[威圧]
周りの、兵士達の動きが止まる。
「なぜ止まるのだ。早くあの者達を殺せ。」
「お前が直接やってみろよ。
命令するばかりじゃなくて、自分でやってみろ。」
「冒険者風情が、偉そうにするな。」
俺は、ノマーニを殴ろうとしたその時。
「ノマーニ。なんだこの騒ぎは。」
ルマーニが騒ぎを聞きつけて急いで来たのだ。
「ルマーニ!
俺は、約束を守ったぞ。なぜ、クリスタが貰えないんだ?」
「そんな事はありません。
ちゃんとお渡しいたします。」
「なぜですか。父様。こんな冒険者風情に貴族である僕の物を。」
「バカな事は言うな。この方は、ノエルを救ってくれた恩人だぞ。」
「分かったかクソガキ。俺に、謝れ。」
「なぜ、貴族である僕が平民の、しかも冒険者なんかに頭を下げないといけないんだ。」
俺は、まだ動けない兵士の一人を斬った。
そしてノマーニの首に[天叢雲剣]を当てた。
「おいクソガキ。お前が貴族だろうがなんだろうが俺には関係ない。俺はお前の親父とノエルを治したらクリスタを貰うと約束した。それを破ろうってんなら俺はお前をすぐにでも殺す。そこの兵士みたいに斬ってやる。だが、約束を知らなかったってなら仕方ないから、お前が謝れば水に流してやる。どうする?」
「ごめんなさい。」
ノマーニは、悔しそうに頭を下げる。
俺は、さっき斬った兵士を[再生]で治療して[威圧]を解いた。
「それと、もう一つ。ここの二人は俺の家族だ。その、家族にもし手を出したら、どうなるか。頭のいい貴族様ならわかるよな?」
「すいませんでした。ソーマさん。息子が失礼を。」
「いや、あなたが謝る必要はありませんよ。クリスタを貰えればそれでいいので。」
そして、俺達は、クリスタを貰った。
クリスタは、一応マルスの奴隷という形にした。
「では、俺達は、これで失礼します。」
俺達が屋敷を出ようとした時。
「ソーマ様、待って下さい。」
声の主は、ノエルだった。
「ノエルさん、どうしましたか?」
「私は、ソーマ様に命を救って頂きました。そのお礼がしたいのです。」
「お礼なら、クリスタを頂きましたので。」
「それでは、私の気が収まりません。今夜、お食事に招待させて下さい。」
「ですが、俺は弟さんに今日のことで嫌われてしまったと思うのですが。」
「そこは、私がきつく言い聞かせますので。娘の気持ちを受けとって下さい。」
ルマーニまで出てきた。
今夜は、新しいパーティーメンバーの歓迎会を予定していたのだが。
クリスタもマルスと話たいこともあるだろうし。
でも、断れる雰囲気でもないし…
「分かりました。でも、食事に参加するのは俺、一人でもいいですか?」
「もちろん、構いません。」
「では、今晩また伺います。」
俺達は、屋敷をあとにした。
そして、俺達は宿屋で10日分、今度は四人分の代金を払って部屋にいる。
「マルス、なんかすまなかったな。手伝うなんて言ったのに結局、俺がほとんどやってしまったな。」
「いえ、ソーマさんのおかげで騒ぎにならずにクリスタを助けられました。ありがとうございます。」
「すみません。クリスタと申します。この度はありがとうございました。」
「お礼ならマルスに言ってくれ。
それより、今後は同じパーティーとしてよろしくな。堅苦しいのは無しにしてくれ。」
「はい。よろしくお願いします。」
「明日からは、また街の外に出ようと思う。今日はしっかり休んでくれ。」
部屋は俺とカノンで一つ。
マルスとクリスタで一つにした。
その理由の一つが
帰り道からカノンの機嫌がよろしくない。
どうにかして、機嫌を直して貰わないと。
「カノンさん?
どうしたの。なんでずっと黙ってるの?」
「私は、ソーマさんの奴隷です。
奴隷ならどこへでもついて行くものです。」
「食事会について来たかったの?」
「食事会なんてどうでもいいのです。ですが、ご主人様を一人するなんて私は奴隷として一生ついていくと決めたばかりなのに。」
「ごめんな。でも、あの家は貴族だろ。お前と俺が同じ机で食事をとれると思うか?」
「私は奴隷です。ご主人様の後ろで立っているだけでもいいのです。」
「俺が嫌なんだ。そういうのは。
お前は家族だ。その家族が後ろで立っているなんて俺には我慢できない。」
「ソーマさん」
「わかってくれるだろ?」
俺は、顔を近づける。
「ずるいです。」
「ずるい俺は、嫌いか?」
俺は、さらに顔を近づける。
「わわわかりました。もう、怒ってませんから。」
「本当かな?」
俺は、カノンの尻尾を撫でる。
「はう。シッポはダメですぅ。それに顔が。」
「ダメ?」
「ダメじゃないですけど。ひゃぃ」
俺は、カノンの耳を甘噛みする。
カノンも抵抗は、しない。
最初から、抵抗したことなんて無かったのだが。
俺はゆっくりと、カノンを生まれた時の姿にしていく。
「まだ、明るいですぅ。」
「昨日も明るかったよ?」
カノンは、昨日のことを思い出してまた、顔を真っ赤に。
まだ、唇にキスはしてない。
今日は、ゆっくり焦らすようにと決めているんだ。
首にキスして、肩にキスして、背中にキスしていく。
カノンはプルプル震えている。
「ソーマさん、今日はまだしてもらってないのですが。」
上目遣いでカノンは言ってくる。
「今日はカノンからしてほしいな。」
「そそそそれは///」
「カノンは、キスしたくないの?」
「わかりました。ご主人様はいじわるです。」
「いじわるなご主人様は嫌い?」
「だいすきです。」
カノンと長い長いキスを交わした。