このモンスターは。
このモンスターは。
メタル系だぁー!
いかん、いかん。
つい、テンションが上がってしまった。
まだ、こいつがボーナスモンスターだと決まった訳ではない。
周りを見る。
大丈夫だ。カノン達にはバレていない。
改めて相手を見る。
[ビックメタル]。
こいつは、どう考えてもド○クエのメタル○ングだ。
期待がどんどん膨らむ。
「魔法で、攻撃してみてくれ。」
「サンダーボルト。」
傷一つない。
やっぱ魔法は、効かないか。
これは、予想していたが。
[天叢雲剣]で斬る。
手応えはあるが、本当にダメージが与えられているのかわからない。
本当に相手をするとなるとめんどくさいな。
「こいつには、魔法は効かない。物理攻撃にする。全員で囲め。」
俺の声にビックリして[ビックメタル]が逃げようとする。
「逃げると思ったよ。」
俺は、[転移]で[ビックメタル]の逃げ道をふさぐ。
俺以外の三人は、攻撃を試みている。
マルスと、クリスタは大丈夫そうだが、カノンだけはやりにくそうだ。
[ピストルマシンガン]。
五発の空気弾が[ビックメタル]を襲う。
微妙。
ダメージが通っているのか、いないのかよく分からない。
[ビックメタル]の体当たりをくらってしまった。
凄く痛い。
体は銀色のメタル。
柔らかそうに見えるが、硬かった。
「ソーマさん。」
カノンが近寄ってくる。
[ビックメタル]は、マルスとクリスタが抑えてくれてるみたいだ。
俺は、[再生]で自分を治し、カノンに心配させないようにすぐに立ち上がる。
「カノン、俺は大丈夫だから。」
「よかった。」
[ピストルマシンガン]。
今度は両手撃ち。十発だ。
そして、すぐに走り出す。
マルス達も、どうにか攻撃を当てているみたいだ。
俺は、逃げ道をふさぐようにポジションをとり、[ビックリメタル]を斬った。
ようやく、[ビックリメタル]は、倒された。
頭の中でレベルアップの音が鳴る。
すぐにでも、ステータスを見たいが今は我慢だ。
とりあえず、森を抜けよう。
メタル系モンスターがボーナスモンスターという考えは改めないといけない。
あのメタルボディーはかなりの脅威だ。
かなりの体力を消耗してしまった。
この状態で他のモンスターには、できれば会いたくない。
なんとか、森を抜けた。
森で、かなり時間を使った様だ。
もうすぐ日も暮れる。
「今日は、街に戻らないか?」
これには、二つの理由がある。
一つ目は、思った以上に消耗していること。
こんな日にモンスターにでも襲われたら、とっさの時に動けないかもと思ったのだ。
二つ目は、ステータスをゆっくり確認したかったのだ。
もしも、[ビックスライム]が、たくさんの経験値が貰えるのなら、レベルの底上げが短期間で出来ると思ったのだ。
「ソーマさんがそう言うなら戻りましょう。」
カノンが言ってくれた。
彼女も、俺のことを心配してくれているみたいだ。
「火竜のダンジョンは諦めるのですか?」
クリスタが言ってきた。
クリスタは、転移がどういう魔法なのかまだよくわかってない様だ。
今回が、初めて一緒に行く冒険だなら仕方ないか。
マルスもカノンも聞いてこないって事はわかってるんだよね?
「俺の魔法を使えばすぐに、街に戻れるんだ。」
「そんな魔法を、お持ちなのですね。」
「ごめんね。俺の魔法の事しっかり説明してなかったね。今日は宿のベットでゆっくり話そう。確認したい事もあるし。」
「確認ですか?」
「まーまー、後でちゃんと話すから。それじゃあ、みんな捕まって。」
[転移]。
スナソンの街の、すぐ近くに飛んだ。
「一瞬で…
ソーマさんは凄いと聞いていたのですが実際に体験できるとは。」
「ソーマさんは、とても凄いのです。」
カノンが胸をはっている。
「とりあえず、街までモンスターも出ないだろう。馬車の中で休ませて貰うよ。」
俺は、馬車に入った。
他の三人は、気を使ったのか
誰も入って来ることはなかった。
俺は、ギルドに寄って馬車を返し、明日もまた借りると言っておいた。
ギルドに来たついでだから、ドロップアイテムの換金をして、宿に戻る。
もう、すっかりお馴染みの宿だ。
だが、今日は、部屋をツインの部屋にしてもらった。
少し、値段は上がるが、モンスターのドロップアイテムの換金でそれなりに稼げているからいいかと判断してしまった。
今回は、[ビックメタル]が今までに見つかった事のない、または倒した者がいないモンスター。
ギルドのモンスターリストに新しく載る新種のモンスターとして、[ビックメタル]のドロップアイテムを200万[C]で、買ってもらえた。
これは、情報料込の値段であるらしい。
そしてここは、今日、俺とカノンが寝る部屋だ。
部屋は俺とカノン。
マルスと、クリスタの組み合わせが定着しつつある。
俺は、ステータスを確認した。
ソーマ (男) 17歳
人間族
Lv.36
HP 4263/2842+1421
MP 4626/3084+1542
力 149+29
知 158+31
命中 155+31
回避 162+32
速さ 147+29
やっぱり。ゴブリンの事件を差し引いても、あり得ないほどのレベルだ。
まぁ、俺の加護で経験値補正があるからさらに上がってると思うのだが。
「みんなも、ステータスを見せて欲しい。おそらく、かなりレベルが上がっていると思う。」
マルス(男) 15歳
人間族
Lv.24
HP 2893/2893
MP 1980/1980
力 124
知 110
命中 125
回避 112
速さ 120
カノン(女) 17歳
獣人族
Lv.28
HP 2150/2150
MP 3402/3402
力 118
知 141
命中 123
回避 131
速さ 124
クリスタ (女) 16歳
エルフ
Lv.19
HP 1385/1385
MP 1895/1895
力 97
知 104
命中 100
回避 88
速さ 85
「やはり、みなさんお強いです。」
クリスタがヘコんでいる。
やはり、レベル差をはっきり見てしまうと、思うところがあるみたいだ。
「クリスタも、すぐに強くなるよ。焦らずにね?」
「はいぃ…」
「マルスちょっと」
俺はマルスに、後でクリスタのフォローを小声で頼み、すぐに話題を変える。
「今日倒したメタルのモンスターの事なんだが。」
俺は、あいつがレベルアップを早くするために必要なモンスターだと考えていること、クリスタには、俺の魔法のことを話した。
クリスタは、驚いていた。
他の二人は慣れたものだ。俺がメタルのモンスターの話をしても、そんなに気にしてない様子だった。
「よし。真面目な話はここまで。明日からまた冒険だぞ。今日は、美味しいものを食べて明日に備えよう。」
俺たちは、すこし遅めだが晩飯を食べるために出かけた。
そして、次の日。
ギルドで馬車を借りて、俺の転移で昨日いた、森を抜けた所に来た。