「疲れた。今までの人生でこんなに歩いたことなんてなかったぞ。」
俺は、どこまでもこの森が続いていく様に思え絶望していた。
今までの人生といっても、まだ一時間ほどしか歩いてないのだが、現代っ子のソーマにとって、徒歩に使う時間ではなかったのだ。
文句を言いながら歩いていると、モンスターがいた。
「あれは、ゴブリンか?まあテンプレっていったらテンプレか。」
俺は、木の影に隠れて、モンスターを観察した。
すると、モンスターの上に[ゴブリン]と出ていた。
「やっぱり、ゴブリンだったか。てか名前が見れるとか便利な世界だな。」
俺は、[雨叢雲剣]を抜いてゴブリンに近づいた。
すると、ゴブリンもこちらに気づいたらしく戦闘態勢にはいった。
ゴブリンはすぐに走ってきた。手には木で、できた棒の様な武器で攻撃を仕掛けてくる。
俺は、反射的に頭を下げて避けれたが次まな攻撃が来たときに避けれる自信がない。
「あんなので殴られたら絶対に痛い。」
俺は、ゴブリンを斬るのに抵抗があった。
ゴブリンは濃い緑色の肌、腰にはボロボロの布が巻いてあり、身長は120cmほどで、二足歩行のモンスターだ。
ソーマがゴブリンだと思えた様に、いかにもゴブリンというような見かけだった。
しかし、先ほどのスライムより、見た目が人間に近いのだ。ゲームの中でゴブリンを殺すのと、実際に自分の手で殺すのでは、色々と違ってくる。
だが、ゴブリンは待ってくれない。すぐに次の攻撃が来た。
「ドッ」
鈍い音と共に左肩に激痛が走った。
一応ガードしたのだが着ている服はレザーの服一枚。
防具なんてないようなものだ。
こいつを殺らなければ、こっちが殺られる。
そう思った瞬間には体はすでに動いていた。
ゴブリンが次の攻撃を仕掛けてこようとタメを入れたときにはすでに、ゴブリンとソーマの戦いは終わっていた。
[天叢雲剣]でゴブリンの右肩から斜めに斬った。
ゴブリンは、スライム同様バラバラになって消えていった。
「テーン♩」
頭の中に音楽が鳴った。
「なんだ今のは」
俺はやっと手紙に書いてあった[ステータス]のことを思い出した。
「ステータス」
すると目の前に自分のステータスが出てきた。
ソーマ(男) 17歳
人間族
Lv.2
HP 225/150+75
MP 150/100+50
力 15+3
知 12+2
命中 9+1
回避 11+2
速さ 10+2
天空の加護
最大HP増加(大)、最大MP増加(大)、状態異常無効
勝負強さの加護
消費MP半減
経験と成長の加護
取得経験値増加(大)
なるほどー。これはチートだな。
神様とのじゃんけんで貰った[天叢雲剣]と[経験と成長の加護]は、考えないとしてもチート性能だったな。
まあこれでこの世界でかなり有利に生きていけるって事なんだな。ラッキーラッキー。
そしてゴブリンから出たドロップアイテム、[ゴブリンの皮]もしっかりGET。
歩いている最中に発見したアイテムBOXに入れると。
あれ?
さっき見た時よりたくさん入れれそうな感じだ。
これはまさか、よくあるレベル依存ってやつか。
今は調べようがないから後々調べるとするか。
そういえば、左肩の痛みも消えてる。
天叢雲剣のHP吸収のおかげか、レベルアップした時に全回復する設定なのか。
その辺もこれからしっかり調べなければいけないな。
俺は、気分も変わりさらに歩いて行った。
すると森の中に木がぜんぜん生えていない広場がありその中心になる場所に塔が立っていた。
そこまで高くないが不思議な創りだ。
ここの世界の建物をまだ見てないからなんとも言えないが、どんな材料を使っているんだろう。石っぽいが石じゃない。地球にない物資なのか。
俺は、塔の入り口を探して、まわりをぐるっと歩いた。
塔の入り口らしき所には騎士っぽい人が立っている。
あの人に話聞いてみようかな。
そういえば言葉って通じるのかな。
神様が送ってくれたんだしさすがに通じるか。
「あのー」
「一人か。なかなか勇気のあるやつだな。知っていると思うがこれも仕事、聞いてくれ。
ここは、最初のダンジョン。今まで鍛えてきた成果を存分に発揮せよ。ここを突破して一人前になって胸を張って街に帰れるように努めよ。それでは、行ってこい。」
急に俺の足元が青く光だした。