次は女達が入ってきた。
男達より年齢層は、若い人が多い様だ。
「若い方が多いですね。」
「そうですね。女達は若いうちに売れていきますので。奴隷になる者は犯罪者以外は子供の方が多いんです。」
「それに今回は、クエストに連れていける奴隷がご希望との事でしたのでそれなりに若くなってしまいます。」
冒険者も、ベテランになればなるほど金も稼ぐだろうし、失敗するのは若者のが多いのは納得できる。
すこし年をとると家事希望の奴隷になるのか。なるほど。
男性の時とは違い、女達はすこし怯えているように感じた。
「それじゃあ、あの猫耳の子をお願いします。」
「かしこまりました。他はよろしいですか?」
「はい。ちなみにあの二人の値段なんですけど。」
「男の方が、5万[C]、女の方が200万[C]に、なります。」
そんなに違うのか。
あの少年、そうとう安いな。まぁ戦闘要因なのに初心者の塔の突破してないんだから仕方ないか。
奴隷にだって生活にお金はかかるからな。荷物になるやつは売れないのは当然か。
「わかりました。まずは、男の方から話をさせて貰えますか?」
「かしこまりました。こちらの部屋に連れてまいります。私は席を外しますのでご自由にお話ください。」
「ありがとうございます。」
トークスは、部屋を出ていった。
そしてすぐ、少年がはいってきた。
今度は名前が見れる。
[マルス]という少年の様だ。
さっきは、分からなかった。ガラス越しだと名前などは見えないらしい。これが分かっただけでも十分な収穫だ。
マルスは、金髪で肩にかかるくらいの長さ、身長は俺より少し低い。おそらく俺より年下だが奴隷が15歳以上しかいないのだから、そこまで大きく歳は、離れていないはずだ。顔は、なかなかの美形で貴族と言われても疑わないだろう。
「すいません。初めまして、マルスと言います。本日は買っていただきありがとうございます。」
「いや、まだ買うと決まったわけでは…」
「すいません!」
「いや、謝らなくても。」
「はい。すいません。」
あー。
なんか思ったよりキャラ濃いなこいつ。てか俺の話聞いてんのか?
「俺は、冒険者になる。危険なクエストにも行くかもしれない。俺に買われたらお前も危険な場所に行く事になる。お前は覚悟があるのか?」
「すいません。僕は弱いのですが大丈夫なんでしょうか。」
「そんな事は関係ない。共にクエストに行く以上、お前に俺の命を預けるつもりで行く。覚悟のない奴に命を預けるつもりはない。」
「はい。僕、頑張ります。すいません。」
いい目だ。ちょっと目がキラキラし始めたが、大丈夫だろう。
「よし。これからよろしくな。」
「すいません。ありがとうございます。」
すいませんが口癖なのか。
おそらく自身が無いのだろう。すいませんには少し気になるが問題ない。それに何と言っても安い。
マルスは、嬉しそうに部屋から出て行った。
そして、すぐ獣人の女の子が入ってきた。
少し、顔が赤い気がした。
「は、は、は、はじめしゅ。」
はじめましゅって
面白い人だな。
「緊張しなくていいから、ゆっくり自己紹介して。」
本当は、自己紹介なんかしなくても名前は分かるんだけどね。
「初めまして。カノンと言います。」
カノンは、猫耳の獣人で、歳も若い。
獣人には二種類あって、ほとんど見た目は動物だが、二足歩行で言葉も喋る獣人と、見た目はほとんど人間だが耳や尻尾など体の一部だけ動物になっている獣人だ。
カノンは後者で、正直に言ってしまうとすごくタイプの顔だ。
女の子達は、どう見分ければいいか分からなかったので一番タイプの子を選んでしまったのだ。
「カノンは、モンスターと戦ったことはあるか?」
「へっ?」
「あの、もしかして話聞いてなかった?」
「そそそそんな事は」
「じゃあ俺、なんて言った?」
「えっと…」
「聞いてなかったんだね。」
天然なのかな?
「うーん。まぁいいか。」
「私、頑張りますから!」
「ん?」
「頑張ってモンスターと戦いますから、どうか、どうかお願いします。」
かわいい。こんなお願いされたら断れない。まあ断るつもりないんだけどね。
カノンは、俺が全力で守れば大丈夫か。魔法もあるし、防御系の魔法を追加すればたぶん。
いかんいかん。さっきまでの俺の言葉と違ってしまう。
「カノンは、魔法とか使えたりする?」
「えーっと、火、水、土、雷、風、光の魔法なら使えます。」
カノンは耳をピクピクさせながら答えていた。
あーっ。あの耳に触りたい。
あの猫耳ならどれだけでも触っていられる。
って、ええ⁉︎
火、水、土、雷、風、光ってほとんどの属性なのでは?
まさかこの子、俺よりも強いんじゃ?
「決まりだ。」
「はい?」
「決まりだ。これからよろしく頼む。」
「はっはっはいい!お願いします。」
カノンは、顔を真っ赤にしながらとぼとぼ部屋を出て行った。
そんなに興奮しなくても…
カノンと入れ違いで、トークスが戻ってきた。
「奴隷の方は、どうされますか。」
「二人とも買います。」
「ありがとうございます。すぐに準備しますので。」
「今から、冒険者ギルドへ行かなければならないので、買うのはそれからでいいですか?なんならお金は今から払いますから。」
「かしこまりました。お金も、ギルドの用事が終わってからで大丈夫ですので。」
「ありがとうございます。用事が済み次第すぐに着ますので。」
「はい。お待ちしております。」
俺は、足速とギルドへ向かった。