日南葵と心の隙間を埋める   作:gun78

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「日南ちゃんは着替えはある?」

 

「下着だけはコンビニで買ったので・・・」

 

「じゃあ寝間着は私の予備のジャージ貸すね」

 

と言ってお風呂を順番に回して入る

 

葵は最後に風呂に入ってでてくると

 

木村さんはパソコンとにらめっこしながらチューハイ片手に仕事をこなしていた

 

「あ、お風呂出たね」

 

といって風呂場の物を片付けに行く木村さん

 

見るつもりはなかったが画面が目に入ったので見ると

 

今日のスコアボードが乗っていた

 

あいつのスコアは・・・え?

 

21分出場16得点3アシスト4リバウンド

 

すごいと思った

 

今年初めの試合見た時はそこまでする選手じゃないと思ったのに

 

「あ?気になる?」

 

「え?すいません」

 

「正大すごいよねー、どんどんいろんなこと吸収してさ」

 

アタファミと一緒だ

 

いろんなことを吸収してそれを体現していく

 

彼のプレースタイルだ

 

「ところで日南ちゃんて小学生の時バスケしてたでしょ」

 

と言われて何で知ってるのかと思ってしまった

 

「大宮で大きめのミニバス大会あった時に見かけたんだよねー、んで中学でも続けて全国まで行った」

 

「中学の時の知名度で言うならわかりますけど何で小学生なんです?」

 

「私○○クラブの臨時コーチしてたから」

 

その時にはバスケ自体はほぼ引退しており指導者やこういった裏方に進もうと思っていた時期でその兼ね合いでその試合でも現場にいたのだ

 

「じゃあマサヒロのコーチだったんですか?」

 

「まあ・・・でもあいつ結構辛い挫折味わってるから・・・」

 

え?ってなる葵

 

「だってさあいつ中学まで無名で高校になっていきなり出てくるって不思議じゃん?」

 

その通りだ

 

普通に考えれば中学である程度レベルがあれば県ベストメンバー等に選ばれて今の位置にいるならわかる

 

何でいなかったのか

 

そこは不思議でならなかった

 

「正大ってさ、メディア嫌いでさ、そのせいか過去の情報も出ないし大切なものもうしなったからね」

 

といわれて何があったか気になる葵

 

「何があったんですか?」

 

「正大本人からってわけにいかないか・・・」

 

と言ってスマホを取り出して電話する

 

「あ、起きてた? ゲームしてた? あはは、それじゃあ気持ちは切れてないね」

 

話し相手があいつだと気づく葵

 

「ねえ、あんたの過去知りたがってるけどどうする?」

 

開けていいものか

 

むしろ向こうが開けてくれればと思っていた葵

 

「ふーん、わかった。」

 

と通話を切る木村さん

 

「聞く覚悟が葵にあるなら喋っていいって。で、どうする?」

 

「覚悟も何も私にそんな資格あるか・・・」

 

「ふーん、正大に似てるね日南ちゃん」

 

「どうしてそう思うんです?」

 

「だって今日今までの行動で明らかに過去に闇抱えてるでしょ」

 

あいつが同じように闇を抱えてる

 

さっきのロビーで帰るときのオーラに何かあるとは思った

 

「少なくとも日南ちゃんに比べたら前向いてそして過去も受け入れて進んでるよ。私付き合い長いし」

 

「え?どれくらいです」

 

「えーっと実質5年かな? 一年ぐらいかかわりなかったし」

 

「その一年に何かあったってことですよね?」

 

「そうだねー。気になる?」

 

「そりゃ・・・気になりますけど・・・」

 

「はあ、日南ちゃんこれ知ってるの私と木田くんぐらいで後はごくわずかな親戚ぐらいでね。もしかしたら日南ちゃんが思ってるほど重いかもしれないから」

 

彼の過去を知りたい

 

私と似てるという木村さんが言うように同じように闇を持って生きている

 

きいてみたい

 

彼の事が知りたい

 

「きかせてください」

 

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