その日の夜
葵は結局その日には帰らないで週末に全部済んだらといって今日も泊まる
その葵に明日の夜にnanashiに対決を申し込んだことを伝えた
土曜日の試合前にあいつに挑みたかった
勝てる見込みは薄いとわかっていても
「挑むんだ・・・」
「と思ったんだが気が変わったわ・・・」
どういう事と葵が尋ねる
「ラスボスとの挑戦権かけて勝負だNONAME」
とコントローラーを指しだす
「ちょっと待って、正大が申し込んだんじゃ」
「金曜日の夜八時に待つとしか言ってない」
数秒の沈黙が流れる
「お前は勝ちたくないのか?nanashhiに」
「勝ちたいに決まってるでしょ!」
「お前が過去との決別で最後の壁であるLEB23とnanashiがやらないとな」
過去との決別
しっかりと向き合って前を向く
そう決めたら勝ち続けないと人生はクソゲーで終わる
「本気も本気よね」
「むしろ俺はNONAMEに勝ってnanashiにも勝って明後日の試合も勝って人生で最高の神ゲーって気分味わうんだよ」
「いいわよ。あなたにクソゲーって言わせてあげるわ」
葵はいつも通りファウンドを選ぶ
俺もファウンドを選ぶとまさかそれを選ぶのという顔をする
俺自体ファウンド以外でもやれるしむしろ相性のいいキャラで挑むべきなのだが
「NONAMEに同じファウンドで勝てなきゃあいつに勝てないからな」
と言われて絶対に負けないという顔をする葵
まさに一進一退の攻防
3戦先取のゲームで1-2でNONAMEリード
「後がないわよ」
「そう焦るなよ、あいにくと今日は調子がいいい」
と言って4戦目
葵は戸惑っていた
最初の3戦とはうって変わって動きが違う
動きが読まれる
先手先手取っていたはずなのに追い込まれる
どうして
もうHPが少ない
まずいと思った瞬間
隣にいる正大から発せられるオーラに気づく
これがみみみや正大の言ってたやつだ
圧倒的重圧
まずい追い込まれる
と考えているうちにキャラが吹っ飛ばされて負ける
2-2の同率に戻される
「どうするNONAME」
重圧に押し負けそうになる
けどここで引いても意味がない
ラストマッチ
読みあいでは五分かこっちが上だけど
感性で圧倒的に押される
読みの先を行かれる
どうしたら
「直感をしんじろよ」
とひっそりと正大は言った
そうだ
瞬時の閃きを
ここでこう来たら・・・
そこ!
怯んだ
LEB23ならこう来る
でも感覚的に違う
いつもとは逆張りをする
正大のファウンドが吹っ飛ぶ
いけ・・・ない
瞬時に間隔をあける
吹っ飛んだ振りをしてカウンター狙っていた
ならこっちも
と敢えて次は突っ込む葵
乗っかるように正大のファウンドも突っ込んでくる
肉を切らせて骨を断つ
カウンターが上手く決まりLEB23のファウンドが場外に飛んで行った
NONAMEの勝利だ
「ふぁー まけたー」
とコントローラー下に置いて床に寝っ転がる俺
「勝った・・・」
「ああ、てか最後の葵の戦いマジでオーラ出てた」
「え?」
「nanashiとやってる時のあの圧倒的重圧感マジ楽しかった」
そうか、この二人はこの重圧感をお互いに出してそれをお互いに潰しあいながら戦っていたんだ
「はぁー やっとわかったわ。なんであんたら二人が強いかが」
とコントローラーを下に置いて同じように床に寝っ転がる
「おにただ!」
「!!なんでそれを」
「なんでって文也に葵がこのゲームよくやってたって聞いたから」
「後で〆ておかなきゃ」
苦笑いする俺
「さてと、俺と同じぐらい重圧感あるオーラ出してくるぞ。しかも腕は」
「わかってるわよ。それでも超えなきゃ」
いい顔になってるなって思った
ひょいっと起き上がりWINの文字を見る
「やっぱ勝ちてぇなー(小声」
とつぶやいて明後日の試合に思いをはせた