日南葵と心の隙間を埋める   作:gun78

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30(完)

 

カフェから歩くこと十数分

 

とある花屋に着くと○○霊園そばと書いてあった

 

そういう事かと思い葵が花を選んでると俺もいくつか選んで購入する

 

対で作ってもらいそれを新聞紙にくるんでそれを持って店を出る

 

「ちゃんと向き合うための最後の階段だな」

 

「そう、だけどここまで一人で来たわけじゃないから」

 

「そうだよな」

 

と言いながら霊園入口の水場で桶に水入れてから霊園内に入りお墓の前に立つ

 

お線香とお花を立てて手を合わせる

 

数秒の沈黙

 

「渚ごめんね・・・」

 

と声を震わせながら涙を流す葵

 

俺はずっと待った

 

葵が泣くのをやめるまで

 

 

 

 

 

 

数分経ってから俺は葵にミニタオルを差し出す

 

「ありがとう・・・」

 

「いろいろ思う事ちゃんと伝えたか?」

 

「うん、きっと届いてくれると思う」

 

「だといいな・・・」

 

そっと空を見上げる

 

「私ね、正大にはお礼を言いたいの」

 

「今更なんだよ・・・」

 

「大阪のあの時助けてくれなかったらどうなってたんだろうって」

 

すると葵の方から手を握ってきた

 

内心で焦る

 

「なんだよ・・・手を握ってきて」

 

「たぶん、一緒の気持ちだと思う・・・」

 

これは本当なのかいつもの葵の嫌がらせか

 

でも、今のこの空気で言わないのはダメだと思った

 

「葵はさ・・・その・・・」

 

「なに?言いたい事あったら言ったら?」

 

絶対におちょくってるこいつと思った

 

けどこいつを信じると決めた

 

ぶんぶんと首を振ってから葵の方を見る

 

「葵、俺、お前の事が好きだ」

 

こっちを見ながら顔を赤らめる葵

 

「うん・・・」

 

「返事は今じゃなくてもいい。俺の彼女になってほしい。いや心の隙間を埋めてほしい」

 

涼香の代替えではない

 

開けられた穴を埋めるには新しく何かを当てはめればいい

 

そうとらえてほしい

 

数十秒の時が流れて

 

「正大は私の心の隙間埋めてくれるんだよね・・・」

 

「精一杯努力するつもりだ、けど俺には目標がある」

 

「日本一のバスケットボールプレイヤーになる事ね」

 

「ああ、だから葵の事を考える余裕がないときも出ると思う。それでも・・・」

 

「そうよね・・・じゃあ今の私の目標も言わないとね」

 

と手を放して少し距離を取りこっちを見る葵

 

「今の目標は正大を日本一のバスケットボールプレイヤーにすること」

 

とびっきりの笑顔で答える葵

 

小学生の時に見たあの笑顔だった

 

俺はその笑顔を見た瞬間葵に駆け寄り抱き着いた

 

「二人で天国の妹の分まで歩んでいこう」

 

「当然でしょ・・・」

 

熱い抱擁の後に目が合いそのまま唇を重ねた

 

唇を離す

 

「チーズっぽい味」

 

「誰かさん大好きだもんな」

 

「このバカ...」

 

といってから俺達は手をつなぎ空を見上げた

 

きっと天国で妹たちが笑顔で見守ってくれると信じて

 

 











これにて完結になります。

ご愛読ありがとうございました。

番外編みたいなの書けたら書いていこうかな程度に・・・
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