「元日の試合は残念だったわね」
とお互いに机に向きあいペンを走らせる
俺が早退したりと勉強が遅れてるのを葵がサポートしてくれてるのだ
時折水沢のちょっかいが入ってくるが軽く流して勉強に打ち込む
「まだまだレベルが足りてないからな」
自分の何が足りないかを毎回模索して補填してどんどん体と頭にフィードバックする日々
試合に負けた時はクソゲーだなと思う
けどこのゲームが好きで続ける
上に上がるためにやるだけと言い聞かせる
葵はどうだ?
あいつは友崎に人生は神ゲーというが実際どうだ?
俺にはあいつは常に仮面をかぶって生きているだけに見える
心の底に大きな穴があるんじゃないかといつも思う
「そういえばアタファミのオフ会行ったんだって?」
「ええ、おかげで色々といい経験になったわ」
「nanashiは倒せそうか?」
「どうでしょ、まだレベルが足りてないわね」
そうかお互い様か
そう思いながら勉強にいそしむ
「ふう、あーもー マジ世の中クソゲーだ」
「あら?あなたにとってはクソゲーかもしれないわね」
「お前もそうじゃないのか?」
「少なくとも私は神ゲーだと思ってるわ」
いや違うな
こいつやっぱり何かある
俺の勘がそういってる
というか今更だがやっぱり小学校の時に見たよな俺・・・
小学校六年生の時に地区同士のミニバスの試合で見たあの子
確かに4番つけてて笑顔がものすごくきれいでかわいかったことを覚えている
似ている
けど確証はない
けど・・・
ぶんぶんと首を振り話題を変えようと思った
「そうそう、木田が今度強化選手でプロに上がるんだよ」
「へぇー」
「木田から葵とみみみには一言伝えて置いてって」
「なんでまた?」
「バスケで話せる女の子ってさ案外少ないしあいつチャラいように見えてちゃんと純粋だからさ」
意外だなーって顔を見せつつペンを走らせる葵
一瞬だがどんどん離れていくなと言う寂しい表情を出した葵だった
「今ってチーム危ないんでしょ?」
「ああ、降格争い真っただ中に入りかけてる・・・」
怪我人の多さに外国籍選手が揉め事を起こして一人退団
代わりの選手の補強まで少し時間がかかると言われてその中戦わなければならない
「プレータイム増えるのはいいけど負けてばっかりじゃあ意味ないし」
「そこをなんとかするのがあなたの仕事でしょ?」
「全く持ってその通りです。けど必死にレベリングしてるよ」
と勉強にいそしみつつ葵と会話する
「木田君上がってチームが向上するならいいけどね」
「そううまくいかないよ」
とチーム状況に嘆き声をあげつつ天を見上げる
「やるだけやって負けたなら仕方ない。レベリングするしかないさ」
「ほんとゲーマーね」
「お前ほどじゃないよ」
とペンを走らせる俺だった