このミームも混ざったカスみたいな多重クロス世界でTS転生して銀髪ロリ美少女になったオレは冒険する羽目になる   作:味音ショユ

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「かなり事故だよこれ!!」

 闇より出でし絶望を倒したオレ達、いや倒したのはオレだと思うけどとりあえずオレ達はエレベーターを降りていよいよ最下階に辿り着いた。

 ……本当に最下階だよね? 原作ゲームと一緒だとは到底思えないから、更に下があってもおかしくないんだよな。

 

「……っ! 何、これ……!?」

 

 オレが疑念に囚われていると、いつの間にかエレベーターを先に降りていたほむらが、吐き気を堪えるかのように右手で口を塞ぎながら呻く。

 遅れて降りたオレの眼前に広がっているのは、今までのロケット団アジトとは異なっていた。

 床は石造りという古風ではあるが許容内。しかし壁は生物の体の内を広げて作ったような色合い、いやよく見ると正しく生物の内側で作られており、なおかつ壁の下には人間の頭蓋骨がいくつも並んでおり、まるでこの頭の持ち主が壁の材料であると示しているみたいだ。

 おまけに柱はドラゴンの骨を使っているのか、足元には人間ではなくドラゴンの頭蓋骨が置いてあった。

 

「幻解けた後のエクスデス城かよ」

 

 オレは呑気にツッコミを入れているが、ほむらは気分が悪いのか未だ右手で己の口を押えている。しかし彼女の眼はここから逃げるという選択肢を見せていない。

 

「おっほむほむ大丈夫か大丈夫か?」

「……問題ないわ」

 

 その証拠にほむらは未だ帰る気はないとばかりに進み始めた。

 オレも慌てて追い掛け、一緒に歩く。

 それから少しすると、割合あっさり奥に辿り着いた。そこにあるのは机とソファという、もっぱらここは人を持て成す場所だと言わんばかりのアイテム。もっとも、部屋のデザインのせいで持て成すには余りにも無理があるだろう。

 そして誰も安らげない持て成しの場に客が一人。

 ピンク髪のツインテールにどこかの学校の制服。体格は中学生程度、顔は今いる場所からは見えないがおそらくあいつは、鹿目まどか。ほむらの探し人だ。

 

「まどか!?」

 

 ほむらはまどか(推定)を見た途端、さっきまでの弱り様はどこにいったのかと思うほど元気一杯にまどかの元へ駆け出していく。

 

 ビタッ!

 

「……ひっ!?」

 

 だが、まどかの顔――いや、それにあたる部分がオレ達から見えた瞬間、ほむらの足は止まり、怯える。

 なぜなら――

 

 

 

 

 

●   ●
 

 

 

 

 

 

 

 

 まどかの顔にあたる部分に、人間の顔などなかった。

 明るさが保証された部屋の中にいるはずなのに、まどかの顔は暗黒としか言えない黒で塗りつぶされ、目にあたる部分だけは赤い丸としか言えないものがおざなりに浮かんでいた。まるで、これで最低限顔というものの体裁は取っているだろう、とばかりに。

 

「……暁美ほむらと、誰だ?」

「誰だ、って聞かれたならご教授しよう。我が名は……モノマキア!!」

「……誰だ?」

 

 モノマキアだっつってんだろ頭パープリンなのか? とか思っているとまどか、いやまどかじゃないんだけどじゃあなんだよこいつ、は訝し気……訝しんでると思う。表情がないからよく分からん! とにかく、なんか訝し気な雰囲気でオレを見ている。

 

「なんだよ……何見てんだよ……(ヨハン)」

「……何故だ。この世界を構築する世界のいずれにも、貴様は存在していない」

「……世界を構築する世界?」

 

 この多重クロス世界。元々そういう物じゃなくて、複数の世界が何らかの要因で集まって出来た物なのか?

 

「その辺りの話……私、気になります!」

 

 とりあえずまどかじゃない奴に話を促してみるが、返事はない。

 代わりにほむらへ一瞬目を向けたかと思うと、こちらに問いかけてきた。

 

「……よいのか?」

「フジャケルナ! モアイ!!*1

 

 どうやら話す気はなさそうなので、力づくで聞き出す方向にシフトすると決めるオレ。

 だがその前にほむらを一瞥すると、彼女は地面に蹲り体をガタガタと震わせていた。理由を誰か説明してくれよ!!

 

「おい……ビスケット!」

 

 オレは慌ててほむらに駆け寄った。何だ!? あのまどかに化けた奴を見てからほむらの様子がおかしい!!

 

「返事をしろ! ビスケット! ビスケットォ!!」

「誰が、ビスケットよ……」

 

 オレの度重なる呼びかけによりほむらは身体を震わせながらも、何とか立ち上がろうとする。無事で良かった……

 

「でも一体どうしたんだ突然? 急に蹲ったりして」

「分からないわ。だけど、あのまどかに化けた化物を見ていると、体が勝手に震えて動けなくなったのよ」

 

 SAN値チェックに失敗したのか? ん……だったらオレは何でなんともないんだ?

 

「……不思議だ……モノマキアとやら、貴様だけがこの世界の理から外れている。私を認識すれば恐怖に魂が染まる筈だ。そこの暁美ほむらのように」

「フッ……だったら、どうだというんだ?」

「……何だ、何に守られている? この世界のつなぎに使われているものと同じ素材を魂から感じるが……」

「オレの声が聞こえてないのかな? あれぇ? 丘people?」

 

 オレがヘル兄や大物YouTuberと化して煽ると、まどかに化けた奴……もう化物でいいや、は虚空から決闘盤(デュエルディスク)を取り出し、オレに向けて宣言する。

 

「……私の知る決闘者(デュエリスト)とはいささか異なるようだが、やはり決闘者を退けるなら決闘(デュエル)しかないだろう」

「いいぜ、かかってきな。ただしオレが勝ったら、本物の鹿目まどかの場所を教えてもらうぜ!!」

 

 挑まれた勝負から逃げないのがオレのやり方だ。さあ、この世界に来て初めての決闘だ。気合入れていくぜ!

 

「決

 

 

 

モノマキア

LP 4000

 

VS

???

LP 4000

 

 

 

「オレの先こ――

 

 オレがカードを引こうとすると急に体の動きが止まる。う……動けんッ! ば……ばかな!?

 

 「……先行、ドロー」

 

 オレが動けない間に化物がカードをドローし、先攻を手に入れる。何をしたかは知らないが、オレが動けないのはどう考えてもこいつが悪い! クソッ! 汚え真似しやがって!! テメェ、それでも決闘者か!?

 

「違う」

 

 違うの!?

 

「……私はモンスターを裏守備でセット」

 

 化物がモンスターをセットすると、ソリットビジョン……違うかもしれないけど、とにもかくにもカードが裏側で横向きに表示される。アニメだと裏守備ってあんまり見ないから、なんかちょっとレアな光景。

 

「……更にカードを三枚伏せ、ターンエンド」

 

 人外なのにプレイングはなんか地味だな。一ターン目からガンガン強力モンスターが飛んでくるかと思ったぜ。

 

「そんなことはどうでもいいさ。オレのターン、ドロー!!」

 

 初っ端でちょっと躓いたが、ここからがオレ達の反撃だ!(遊星)

 実はまだ手札もチェックしてないんだよな。体が動かなかったから。どれどれ?

 

 管理局の白い悪魔(ホワイトデビルマジシャンガール)

 強欲な壺

 時の跳躍―ターン・ジャンプ―

 融合解除

 魂の綱

 迎撃の盾

 

「かなり事故だよこれ!!」

 

 ホワイトデビルが初手で来たのはありがたいけど、出せるモンスターがいねえ! というか現状使えるのが強欲な壺しかねえ!!

*1
ふざけるな! もういい!!




今回、はじめてのまともな架空デュエルです
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