このミームも混ざったカスみたいな多重クロス世界でTS転生して銀髪ロリ美少女になったオレは冒険する羽目になる   作:味音ショユ

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病気のカトブレパスが待っているんです!!


「お前も駄目じゃねーか!!」

「オレの先攻、ドロー!」

 

 決闘盤(デュエルディスク)からカードをドローしたオレは、手札を確認する。よし、まあまあいい感じだ。ホワイトデビルも来てるしな(ヌッ

 

「隙だらけでござるよ!」

 

 懐からスリケンを取り出し、オレに向かって投げつけようとする速攻の黒い(ブラック)忍者。

 どうやら手札を確認するオレの姿は、相手から見れば呑気な姿に見えるらしい。だが――

 

「舐めるな!!」

 

 サッ

 

 決闘者(デュエリスト)の動体視力と身体能力なら、ニンジャのスリケンであろうと躱す位はできるんだよ。あのおじさんの催眠アプリを回避できなかったのはトイレ行きたくて仕方なかったからだよ。

 

「馬鹿な!?」

「オレはハイ・プリーステスを守備表示で召喚!!」

 

 ハイ・プリーステス 守備力800

 

 黒い忍者の攻撃力は1700あるからな。ここは守備表示で凌がせてもらおうか。

 

「カードを二枚伏せ、ターンエンド!!」

 

 オレがターン終了を宣言し、黒い忍者にターンが移ると奴の手元にカード一枚が虚空から現れる。

 それを手に取りながら奴は苦々しい雰囲気でオレを睨みながら、一言告げる。

 

「このカードが拙者の手元に現れた瞬間、わずかだが拙者の精神力が減ったのを感じたでござる」

「それがオレの術式だ。何が来たかは知らないけど、そのカードはお前が好きに使えよ」

「……厄介でござるな。自分のリソースを予測不可能なものに削られるとは」

 

 オレの答えに対し、心底忌々しそうな眼、いや見えないんだけど多分そんな顔してると思う黒い忍者。

 

「はっ。オレを助けたのを後悔するか?」

 

 このタイミングでオレは煽りを入れてみる。これでペースが乱れてくれれば、オレも楽ができるんだが。

 だがそう甘くはない。黒い忍者は毅然と返答した。

 

「いや、後悔はせんでござるよ。何故ならば――」

「何故ならば?」

「お主も死装束が生き恥ウエディングでは、死んでも死に切れんでござろう?」

「確かに……!!」

 

 嫌すぎる……! 地獄のような未来はたくさんだ!!

 そんなオレの思いとは別に、黒い忍者の話は続く。

 

「それにあのおじさんは、拙者の矜持に掛けて生かしておくわけにいかなかったでござる」

「矜持?」

 

 忍者が仕事より優先する矜持って一体なんだ……? というオレの内心で抱いていた疑問に、黒い忍者は高らかに答えてくれた。

 

「子供に無理矢理性行為など言語道断でござる。成長し、見麗しくなればそういう者は男女問わず『大人なんて私達がちょっとエッチさせてあげるだけでお金一杯くれるから、パパ活しないなんてありえないよね~』と思うのが必然。そういう輩を拙者のテクニックと金銭で堕とし、人生を踏み外させ絶望させるのが拙者の矜持でござる」

「お前も駄目じゃねーか!! 催眠種付けおじさんと大差ねえよ!!」

 

 何で二連で性倒錯者に遭遇してんだオレは!! てかさらっと言ったけど男女問わずってなんだよ!?

 

「お前バイかよぉ!?」

「男の娘も好きなのは実質ノンケでござる」

「ノンケの定義はもうガバガバ」

 

 あーもーめちゃくちゃだよ。今日一日が濃密すぎてヤンナルネ。

 

「そういう意味ではお主のような少女を殺すのは嫌でござるな。もう二、三年すればいい感じの援交少女になったでござろうに」

「オレの処女はイケメンの石油王か巨乳美人にしかくれてやる気はねえよ。総資産ビル・ゲ○ツにしてから出直してきな」

 

 オレの返答が気に入らなかったのか、それとも仕事に戻るために気を取り直したのか、黒い忍者は何を言うでもなく懐からスリケンを取り出し即座に投げ、ハイ・プリーステスを破壊する。

 ハイ・プリーステスには悪いが想定通りだ!

 

「リバースカードオープン、魂の綱!」

 

 このカードの効果でオレはライフを消費して、レオ・ウィザードを攻撃表示で特殊召喚する。

 

 モノマキア LP3000

 レオ・ウィザード 攻撃力1350

 

「面倒な……!」

 

 オレの場に現れた新手のモンスターを見て黒い忍者は毒づきつつも、しかし何もせずターンをオレに渡すことはなかった。

 

「拙者はカードを()()伏せターンエンド!!」

「三枚!?」

 

 オレの術式の効果でドローするカードは一枚のはずだが……まさか、別口で持ってたのか!?

 

「何やら驚いているようでござるが、別段おかしくはないでござろう。拙者もデュエルモンスターのはしくれ。デッキは持っておらぬが、魔法と罠カードを使う位はするでござる」

「オレが出会ってきたモンスターは持ってない奴らばっかりだったからな……」

 

 でもゴブリンやサイクロプスと違って、道具を巧みに使うってのは忍者っぽいかもしれない。

 まあオレのやることは変わらないけどな。

 

「オレのターン、ドロー!」

 

 チッ! 手札に妨害札も除去札も来ないか。でも攻めないという選択肢は、オレには存在しない!

 

「オレはレオ・ウィザードで攻撃する!!」

「馬鹿な!?」

 

 攻撃力の低いモンスターで攻撃という選択に黒い忍者は驚く。ヴァカめ! オレのリバースカードがまだ一枚残っているのを忘れてるな!?

 

「リバーストラップ、マジシャンズ・サークル*1を発動!!」

 

 このカードの効果で、オレはデッキから黒騎士の魔剣少女(ブラックナイトマジシャンガール)を特殊召喚!

 

 黒騎士の魔剣少女(ブラックナイトマジシャンガール) 攻撃力2500

 

「更にブラックナイトの効果でオレは手札から、管理局の白い悪魔(ホワイトデビルマジシャンガール)を――」

「今でござる!!」

 

 オレが特殊召喚の為にホワイトデビルのカードに手を掛けた瞬間、黒い忍者が何事か叫んだかと思うと、虚空から剣が一本現れ、ホワイトデビルのカードを貫き地面に縫い付けた。

 

「リバースカードオープン、光の封札剣を発動でござる」

「クソッ……」

 

 これでホワイトデビルのカードが二ターン、ゲームから除外されちまったか。ブラックナイトの効果はデッキ・手札・墓地には作用するけど、除外には対応してないんだよな。これじゃホワイトデビルを特殊召喚できない……!!

 

「やってくれるじゃねえか……! バトルシティ準決勝の遊戯さんみたいな真似をよ……!!」

「何を訳の分からぬことを」

 

 オレの言葉の意味が通じていないのか、どこか呆れたように嘆息しながらレオ・ウィザードを反撃で破壊する黒い忍者。

 

 モノマキア LP 2650

 

 ――本当に、この世界には遊戯さんがいないんだな。

 ……今考えることじゃないな。ブラックナイトの方が攻撃力は上なんだし、さっさと終わらせてやるよ。

 

「ブラックナイトで攻撃!!」

「おおっと、またもリバースカードオープンでござる! デーモンの斧*2を発動し、拙者に装備するでござる!!」

 

 黒い忍者がリバースカードを発動すると、虚空から巨大な斧が現れ、魔法の発動者の手元に収まる。その斧は木の持ち手と巨大な刃を持ち、二つを繋ぐ部分には緑色の人間の頭蓋骨を思わせる不気味な物が使われていた。

 

 速攻の黒い(ブラック)忍者 攻撃力 2700

 

 チッ、これじゃ攻撃できない。だけどブラックナイトの効果で次の忍者のターンになれば攻撃力は即座に上回れるし、ここは素直に引っ込むか。

 

「……ターンエンド」

「拙者のターンでござるな。ではドローの前に最後のリバースカードを発動でござる! プレート・サルベージ*3!! これでフィールド魔法扱いされているお主の生得術式である決闘舞台(デュエルステージ)を相手ターンで数えて二ターン無効化するでござる!」

「ダダダダダダダニィ!?」

 

 名前を知っているってことは、実は術式のことを最初から知っていたのか!? 最初のはブラフか!! というか、これじゃ忍者がドローしないから、ブラックナイトの攻撃力が上がらないぞ……マズいな……!!

 

「とはいえ、二ターンだ。何とかしのげばなんとでもなるはずだ!」

「そうでござるな。だからこそ、拙者はこの二ターンで必死に暗殺を仕掛けに行くでござるよ……!!」

「暗殺ってそんな堂々と宣言するものだっけ……?」

 

 とはいえ、状況はまだまだなんとかなるラインだ。

 さーて、どうしたもんかな……!!

*1
自分または相手の魔法使い族モンスターの攻撃宣言時に発動できる。お互いのプレイヤーはそれぞれ自分のデッキから魔法使い族モンスターを一体、攻撃表示で特殊召喚する

*2
装備魔法。装備されたモンスターは攻撃力が1000上昇する。このカードがフィールドから墓地に送られた時、自分フィールドのモンスター一体を生贄にし、このカードをデッキの一番上に戻すことが出来る

*3
相手ターンで数えて二ターン目の相手のターン終了時まで、フィールド魔法カードの効果を無効化する。

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