このミームも混ざったカスみたいな多重クロス世界でTS転生して銀髪ロリ美少女になったオレは冒険する羽目になる 作:味音ショユ
夢魔の亡霊を退けたオレはほむらに連れられて新幹線を降り、乗り換える各駅停車の電車の元へと向かっていた。
……ちょっと腹減ったな。そろそろ昼だし先に飯食べたいかも。
「ほむほむ、そこにバーガーキングあるから入ろうぜ。オレ行ったことないから入ってみたいんだけど」
「私まだお腹すいてないわ」
「あ、そう? じゃ、いいか」
いやまあ腹減ったとは言ったけど、別に同行者の意向を無視してまで食べたいかって言われると、別にそうでもない感じの空腹具合。あると思います。
というわけでオレとほむらは飯を後にして電車に乗る。
幸い、特に何事もなく電車は発車した。ここで襲われるのは流石にエンカウント率にクレーム入れるレベルだわ。ファミコンのRPGじゃねえんだぞ。
電車は人が少なく、空気運送と言うほどではないが満員とは程遠いくらいの客の多さである。乗り手としては好きな所に座っても問題ないので非常にありがたい。
適当に座ったオレ達は各々でスマホをいじる。ほむほむ、そんな喋るタイプじゃないから、多少はね?
しばらくスマホで適当にネット小説を読んでいたオレだが、目がちょっと疲れたのでふと外を見ると――
そこには、エステーのロゴの鳥が荒野の地を這う光景があった。
「お前、一体何なんだよ!!(一護)」
ちょっと油断するとすぐこんなだよこの世界!! どんだけツッコミ所を量産すれば気が済むんだ!!
「ホッホッホ、驚きましたかな?」
オレが世界にキレていると、全体的に緑掛かった法衣のような服を纏った、白いヒゲと眼鏡が特徴的なお爺さんが話しかけてきた。
「語ってもよろしいですかな?」
「……あのエステーのロゴと同じデザインの鳥についてか?」
「ええ」
正直、興味がないとは言えなかったのでオレは大人しく話を聞くことにした。
「あの鳥は今でこそエステーのロゴとして有名になりましたが、実は逆でしての。本当はあの鳥をエステーの当時の社長がロゴにしたのが始まりですじゃ」
「そんなコペルニクス的転回ある?」
意表を突けばいいってもんじゃねえだろ何でもかんでも。
「遥か古代では別の名前で呼ばれておりましたが、エステーのロゴとなってからはすっかりエステーと呼ばれるようになりましてな。そう、テトラポッドの正式名称の様に」
「調べれば出てくるレベルだろうが」
ちなみにテトラポッドは商品名で、正式名称は消波ブロックって言うんだよ。知ってた? Wikipediaのページ名は消波ブロックの方になってる。
ブロロロロロロロ
「今度はなんだよ?」
オレが爺さんの話を聞いていると、外で何やら車のエンジン音が聞こえる。
音に釣られて外を見てみると、そこには一台のジープがエステーのロゴの鳥を追い回している光景があった。
「あれは密猟者ですな」
「密漁とかされてんのアイツ」
「貴重な鳥ですからな。ですが安心なされよ」
爺さんがそう言って窓から外を指差すと、差した先の地面から十メートルはありそうなダイオウデメマダラが現れ、ジープを転覆させていた。
いや急にピクミンの原生生物出てきたぞ!? しかもデカくなりすぎだろ!?
オレの戸惑いをよそに、ダイオウデメマダラはジープから飛び出してきた、ショットガンを携えているグラサンを付けた男達数人、多分密猟者を巨大な舌でペロリと舐めるように掬い取り、そのまま食べてしまった。これが野生の暴力……!
しかしその暴力から一人だけは逃げ出し、這う這うの体で荒野を疾走する。
だが今度は数メートルほどのミウリンが現れ、密猟者に向けて両手をまるでハンマーの様に振るい、グシャリという音を立ててそのまま地面の赤いシミに変えた。
「ダーウィンが来たでは見られぬ光景ですな」
「ワイルドライフでも見ねえよこんな光景!!」
動物の死体は出ても人間の死体は出さねえよ! ただのスナッフムービーだろうが!!
「野生とは恐ろしいものですな。ではこれで」
「いや待て!?」
もう語ることはないとばかりに去ろうとする爺さんを呼び止め、オレは一つだけ聞きたいことを尋ねた。
「あんた一体何者だ!?」
「私ですか? 失礼、申し遅れました。私はメイチェンというものです」
お前FF10でたまに出てきて語ってくるアイツかよ!?
『次は川越、川越でございます』
オレが驚きの渦中に囚われている中、電車のアナウンスはタイミングがいいのか悪いのか、目的地に到着した報せの役を務める。
思ったよりヤバイのが出てきたな。どうなんだこれから
AAの使い方がおかしい