このミームも混ざったカスみたいな多重クロス世界でTS転生して銀髪ロリ美少女になったオレは冒険する羽目になる 作:味音ショユ
「さて、詳しい話も聞きたいけど、そろそろ夜だし一旦街に戻って、後のことは明日にしよう」
「そうですね。小さい子を街はずれに置いておくわけにはいきません」
「街、あるの?」
フリーレンとフェルンの会話に思わず口を挟むオレ。この辺りの地理を知っておくいい機会だ。
「ああ。少し歩いたところにアクセルという街があるぜ」
「アクセル?」
え、このすば?
フリーレンパーティと行動しながら目的地はこのすば世界にある街。これもうわかんねえな。
そんな風に思考放棄しているところ、オレが裸足なことに気付いたフリーレンがアウラに命令する。
「アウラ、この子をおんぶしろ」
「ありえない……! この私が……!!」
そんな嫌がっている相手におんぶされるの気まずくて仕方ねえよ! 自分で歩くわ!!
「いや、子供のおんぶ位俺がするぞ」
「オッスお願いしまーす」
するとシュタルクの手助けがあったので、オレはありがたくその手を取った。うーん、強い戦士の背中ってとっても居心地良いのね。知らなかったの、オレだけかよ!! そんなわけないか。
とまあ、そうこうしていたらアクセルに到着した。アニメで見た景色が現実として具現化しているの、すっごい不思議な感覚。こういうのを不気味な谷って言うのかな。
街に到着して最初に向かったのは、服屋だった。
どうやらオレに服と靴を買ってくれるらしい。はたから見ると逃げ出したロリ奴隷にしか見えないからな、オレ。もしなろう主人公に出会ってたら、ヒロインと化してた可能性が微粒子レベルで存在する……?
オレの今の格好はフェルンとシュタルクからすれば
「「えっちすぎる……!」」
とのことだった。ロリ(推定)に向けて言う言葉じゃない……こともないか? いや二次元ならまだしも、現実で言うことなくない……? 今いるここは現実じゃない……?
まあそれはそれとして、服屋でオレはブラとパンツ(下着)、体に合ったシャツとスカート。それから靴と靴下を買ってもらった。この借りは必ず返す、倍返しだ!!
ちなみに服屋でオレの今の姿を鏡で見る機会があったけど、オレ超美少女でビックリ。
髪は銀髪で長さは肩に当たるくらいで、ポニーテールにした。身体の年齢は若くなっているとは思っていたけど、見た感じ十歳くらいだった。ロリ(推定)が(確定)に変わった瞬間である。しかも顔は美少女。ヒュウ、息子♂と別れた甲斐はあったな。男の子ってこういうのが好きなんでしょ? 自分がなりたいわけじゃなかったけどな!!
しかしまあアレだな。女児用下着付けてるの、すっげぇ違和感ある。
いやオレTS転生してまだ一日も経ってないんだぜ? 嫌でしょその状況で女児用下着の着用経験あったらさ。前世で女装癖あるにしても救いようがないよ? どんなオリ主だ。
で、まあそれからご飯食べて宿とって今日は一緒の部屋で寝ることになりました。あ、シュタルクだけは別の部屋で。なんかハブってるみたいで申し訳ない。
だがオレは宿を抜け出し、人気のない場所へと移動していた。
別にオレの意志ではない。オレの、ではないけどオレが今持つデッキにいるモンスターの意志だ。
ホワイトデビルではない。彼女の相方であるこいつだ。
「
オレが名前を呼ぶとブラックナイトが姿を見せる。
思えば、オレも会話するのはこれが初めてだな。
「一体何の話、それもわざわざ場所を変えてオレ一人にしてまで、どんな用があるって言うんだ」
『すまないが、見定めをさせていただいた』
「見定めねえ……」
そりゃお前からすればオレもフリーレン達も初対面もいい所で、信頼する要素は何もない。うーん、ホワイトデビルを矢面に立たせても仕方ないというか、今出てきただけ大分穏当というか……
「ま、言い分は理解できるか。それで、どうよオレとフリーレン達は」
『あなたは、協力者として見るのなら悪くない。少々魂が歪められているが、それは我等も同じ』
「ちょっと待って、今凄い気になること言ったよ!?」
魂が歪められてるって何!? 変化したの肉体だけじゃないの!? 後お前ら自分がMADの存在って認識してんの!? いや今はそっちじゃない!!
「魂が歪められてるってどういうことだ!? 聞いてないぞ!! 説明しろットォ!!」
「すまん。なんとなくそう感じるだけで、具体的なことは分からん」
「MA☆TTE! そんな気になる要素だけばら撒くのはヤメルンダッ!!」
これ伏線? 伏線でいいの?
「気になる事言うなよ……まあ今後で回収されると信じるとして、じゃあフリーレン達の方はどうなんだ」
『アウラだけならば問題はないのだが……』
ここでBブラックナイトは一旦言葉を濁らせるも、少ししてから意を決してオレに向かってはっきりこう言った。
『他三人は、心が光に満ち溢れていて我等との相性が悪い』
「お前ら光属性だろ」
まあ一歩間違えたら破滅の光みたいなもんだけども。
『……こ……え……か?』
などと思考していたら、どこからかブラックナイトでもホワイトデビルでもない、誰か分からない声が聞こえた。この声は、オレが死んだ直後に話しかけてきた奴。多分神の声、な気がする!!
「DA☆MA☆RE!!」
それはそれとしてオレの中ではこの神のヘイトは大分高いので、容赦なく黙らせようとしてみた。いきなり武器無しで魔物のいるところ放り込まれたから、多少はね?
しかし神は意に介さず、回線が悪いのかぶつ切りながらも何かを伝えてくる。神の屑がこの野郎……!
『私は光の……神……です』
思った以上に声が聞こえにくい。あっちWi-Fi飛んでないなさては。
『あなた達をこの世界に呼んだのは、私と■■■が……魂を……に……したゾー繧ッの…………からです。』
今何かノイズ入らなかったか? 後どうしてかノイズや意図的に消された分もあったような。
『四つ……はそれぞれこの世界の……に宿っています』
四つって何がだよ。さっき言ってたなんかの魂か?
『元々は善……にも……ある日……悪……を探し……。おそらく……がゾー繧ッに憑依……』
善悪がどうしたって? 憑依?
乗っ取られて性格が変わった奴探せってことか?
『あなた達が……には、ゾー繧ッを……世界を……き……に……にするしか……』
するしかは聞こえたぞ!! ふざけんな!!(声だけ迫真) ちゃんと検討したうえでの結論だよな!? 時間なくてもうこれでいいや、みたいなノリで決めてたらオレらにとってのラスボスはお前になるからな!?
『さすれば、ホワイトデビル……ガール達には……スター、■■■■との……約束……』
ん? 多分だけどこれホワイトデビル達のマスターについて話してるよな? 遊戯さんだろ? 何で名前が意図的に消されたみたくなってんだ?
『また、あなたには元の……来たる災厄に対抗……として、今ある……を……』
待って!? 待ってくれ石井君!! ひょっとしてだけどオレの元の世界にもなんか来るの!?
『だから……世界を救って……』
だからじゃねーよ!! この世界どうにかした後にオレ自分の世界の脅威とも戦えってかオイ!! 1出す前に2の発売を決めるんじゃねえ!! 売れなかったら大惨事になる奴だろうが!!
『申し訳ありません、今は……あなた達しか頼れるものは……』
追加戦士フラグかな? そうだと言え!!
しかしそれ以降に神の声が聞こえることはなかった。どうやら、言いたいことを言い終えたのか、電波が届かなくなったのか知らないが、話はこれで終わりらしい。
とりあえずこれだけは言わせてくれ。
「ブツ切りスギィ!!」
あ――――何言ってるかわかんねぇよ。
『しかし方針は決まったな』
『ああ。何かに憑依された誰かを探し』
『ぶち殺す!!』
ホワイトデビルとブラックナイトの話を横で聞くオレ。当てのない話だなあ。しかしやるしかない、んだろう。オレとしては男に戻りたいし、元の世界にも帰りたい。ワンピの最終回見るまで死ねない。
だったらやる、やろうやろうやろうかこれ! これな! やるねコレ!!
「じゃあオラオラ来いよオラァ!!」
『ヤケになるな。いっそオレの女になれ。そうすれば、何もかも手に入る。力も、金も、永遠の名声さえも!!』
「いらねえ」
ヤケになってるといきなりホワイトデビルが口説いてくる。分かってねえな。今時の若者が欲しがるのは名声じゃなくて、働かず食っちゃ寝しながら遊んで暮らせる生活だぜ。
『貴方を……消去する』
オレがホワイトデビルの口説き文句を内心であざ笑っていると、ブラックナイトが嫉妬にかられた眼つきでバルディッシュを構える姿があった。
『畜生おおおおおおおおおおおおお!!』
「何やってんだミカァァァアアアア!!」
こんなに転生先で初遭遇した相手に振り回されるなんて、異世界転生なんていいもんじゃねえなオイ! この状況望むオタク君さあ……お前精神状態おかしいよ……
対価でハーレムあっても御免被るわ。いやそもそもハーレムとか人間関係面倒くさそうだし嫌だわ。
とはいえそれはそれとして、この世界で行動するにあたっての方針が出来たのでオレ達は内心希望を胸に宿へ戻る。
「お帰り。遅かったね」
すると一番最初に声をかけてきたのはフリーレンだった。多分魔法関連だと思う本を読みながら、横目でこっちに目線を向ける。ふつくしい……これはヒンメルが惚れるのも無理ないかもしれない。そんぐらい綺麗、花に例えると……うんまあちょっと思いつかないけど。
「遅かったですね。どちらに行っていたのですか?」
今度声をかけてきたのはフェルン。声色からこちらを心配しているのが伝わってくる。
……そんな相手にオレのデッキのモンスターと『自分達とこいつら相性悪そうだな』みたいな話してたとは、ちょっと言えないし適当に誤魔化そう。
「この辺にぃ、うまいラーメン屋の屋台が来てるらしいっすよ。じゃけん今から行きましょうね~」
「あら、いいじゃない」
「ダメです。こんな時間にラーメンを食べてしまっては体に毒です」
適当に誤魔化すと、アウラが乗って来たかと思ったらフェルンに邪魔されてしまった。
なんか本当に腹減って来たし、食いたかったなラーメン。
クゥーン(仔犬先輩)