このミームも混ざったカスみたいな多重クロス世界でTS転生して銀髪ロリ美少女になったオレは冒険する羽目になる   作:味音ショユ

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閑話:陰の実力者を目指すため

 子供の頃、僕は陰の実力者に憧れていた。

 こう言うと「憧れてたってなんだよ。諦めたのかよ?」みたいなことを言ってきそうな人が思いつくから言い直すけど、今でも憧れている。

 物心ついた時に憧れている陰の実力者に、今もずっと憧れている。

 その為に僕は修業を積んだ。

 あらゆる格闘技を学び、鍛えに鍛えぬいた。

 しかしそんなものは無意味だ。いくら鍛えたって、どんなに頑張ったところで、究極的には人は核に勝てない。

 だから核に勝つ方法を手に入れる為、僕は常識外のものに手を伸ばそうとした。

 魔力、マナ、オーラ。名前は何でもいいけど、とにかく科学の外側にあるものを求めた。

 魔力の為に僕はなんでもやった。改宗を繰り返していろんな儀式をやったり、全裸で十字架に磔になったりもした。

 そして果てに、僕は魔力を見つけた。

 その前に車に轢かれて転生して赤ちゃんになってるけど、まあ些細なことだ。

 魔力を持てたことの方が、よっぽど重要だ。

 幸いなことに今の僕は赤ん坊。学校に行かなきゃいけなかった前世と違って、修行の時間はいくらでもある。親に見つからないようにこっそり修行しよう。

 

 


 

 

 生まれてから五年が経った。

 おかげで魔力は自分なりにかなり増したこともわかるし、独自の運用もできるようになった、と思う。

 それと色んなことが分かった。

 まず僕は紅魔族という種族のようだ。なんでも魔法に優れた種族らしい。あと喋る時にカッコつけることが多いというか、なんか中二っぽい。

 僕がやるなら陰の実力者ロールプレイの時だけやって、普段は普通に喋ると思う。その方がギャップがあってカッコいいし。まあいいけど別に。

 とはいえ別にそうしないからと言って邪険にするとかではないようだ。だから僕はこう思った。

 

 紅魔族の皆なら、僕の陰の実力者への憧れを理解してくれるんじゃないかって。

 前の世界なら誰も理解してくれなかった僕の思い。

 誰もが大人になれ、そんな夢捨てろと言ってきた。勝機を疑われたことも一度や二度じゃない。正直僕も否定できなかった。

 だから僕もいつしか、陰の実力者ムーヴの為でもあったけど、夢を人に話すことはなくなった。

 でもこの世界の、この紅魔族なら、ひょっとしたら受け入れてくれるんじゃないかって、そう思えた。

 だから思い切って話してみた。すると――

 

「普段は普通の少年……しかしその実凄まじい力を持ち、闇から闇を駆け悪を狩る陰の実力者か……確かにカッコいい!!」

 

 僕の今の父さんは、陰の実力者への憧れを肯定してくれた。

 その時、僕は何を思ったんだろう。

 誰も分かってくれないと思っていた憧れを受け止めてくれて、僕はどんな顔をしていたんだろう。

 何も分からない。だけど、父さんは僕を抱きしめてくれた。

 

「……なんで?」

「いいじゃないか。陰の実力者。だが息子よ、その為には必要なものがあるぞ」

 

 だけど抱きしめられていることについてはどうでも良くなるようなことを、父さんはいきなり言ってくる。

 

「え、何? 何が足りないの?」

「それは実力だ! お前はこの世界の魔法を正しく知り、運用するのだ! そしてその上で独自に技術を磨くのだ!! そうしないと変なところで頭打ちになるかもしれないぞ!!」

「なるほど」

 

 確かに格闘技を覚えるときはちゃんと人に習ってたし、魔力も習えるならその方がいいかな。

 ということで魔法を学ぶ学校に通うことに決めたけど、通えるまでしばらくかかるのでそれまではモンスターとかを倒しながら自己鍛錬しよう。

 

 


 

 

 あれから七年が過ぎた。僕は今日、魔法学校を卒業した。

 学校は楽しかった。前世のあの何も思い出が思いつかない、いやないわけじゃないんだけど正直現世の方が楽しすぎてあんまり覚えてない。

 まあその辺の話はいずれするとして、今日僕は修行の旅に出る。

 それを周りに話すと、父さんをはじめ何人かの人が見送りに来てくれた。

 

「いってらっしゃいこそこそ!」

「頑張れよこそこそ!!」

「たまには帰って来なさいよこそこそ――!!」

 

 皆口々に応援の言葉をかけてくれる。それはいいんだけど、こそこそこそこそいうのはやめてほしい。

 ちなみにこそこそは僕の現世での名前である。

 とりあえず、こんな名前名乗りたくないし目立って仕方ないから外では別の名前を名乗ろう。

 ……シド・カゲノーとかどうだろう。案外いい感じかもしれない。

 

 


 

 

「「なーにかっなーなーにかっなー、第1章の最強カードはこれ!」」

 

 

ニャル夫ラトホテプ

【旧神族/儀式/効果】

このカードの召喚、特殊召喚は無効化されない。「旧神降臨の儀式」により降臨。①:カードが自分フィールドに存在する場合、モンスターカード名を宣言して発動。攻撃力、守備力が宣言したモンスターカードの元々の数値と同じになり、効果がこのカードに追加される。この効果は墓地でも適用される。この効果は相手ターンでも使用することができる。この効果は1ターンに1度しか使用できない。この効果で変化する攻撃力、守備力、追加される効果は最後に宣言した1体のみであり、新たなモンスターカードを宣言した場合、前の変化は累積しない。


ATK/4000 DEF/4000

 

 

「一ターンに一度、どんなモンスターにも変化させられる強力なカード見とけよ見とけよ~。使い手のカード知識と、どのモンスターに変えるかの判断力を試されるから、使いこなせるならやりますねぇ! 気を付けないといけないのは、召喚した後にしか変化できないから、召喚時効果やリバース効果は使え、ないです」

「あとこのカード自体は召喚、特殊召喚を無効化されませんが、儀式魔法の方を無効化されたら召喚できないので、その辺りも注意が必要ですね」




ようやっと陰実要素出せたので一章終了です
感想、高評価をよろしくお願いします
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