このミームも混ざったカスみたいな多重クロス世界でTS転生して銀髪ロリ美少女になったオレは冒険する羽目になる 作:味音ショユ
「そういえば思ったんだけど」
クビの依頼を受けたオレ達は、隣町へ行くために駅へと向かっていた。
当初はブロリーに乗って飛んでいこうと思っていたのだが、どうにも隣町のダンジョンには地下からしかいけないらしく、地下鉄で乗り込まないと入れないらしい。こうやって外貨稼いでんのかな。
だがブロリーが話題にしたのは別のことだった。
「何で俺達、あのクビのところまで行ったの? 依頼を受けるだけなら別に行く必要ないだろ」
「それを今聞くのか(困惑)」
確かに依頼を受けるだけなら依頼人に会う必要はない。
依頼を受けるのは冒険者カードで出来るし、素材を納品するのもギルドを通せば問題ない。
にも拘わらずオレ達がわざわざクビに会いに行ったのは、依頼の内容に不備があったからだ。
具体的は集めてほしい素材の名前を書いてなかった。不備が重大すぎる。
「ちなみにわざと依頼に不備を作って自分のもとに冒険者を呼び寄せ、襲い掛かってアイテムを奪ったり調教して、自分の物にする場合もあるらしいぞぉ! 気をつけろ!!」
「え!?」
唐突なパラガスの豆知識披露に驚くブロリー。確かに自分がそんな危険に巻き込まれるかもしれない迂闊な振る舞いをしてたら、驚くのも無理はない。
けどさ――
「三メートル越えした金髪白目のマッチョな男連れてる相手にそんな真似しようと思える奴、君に勲章を与えたいよ」
「フン、殺戮ショーにしかならんな」
「フハハハハハ! 雑魚が集まったところで、無駄なのだ!」
リスクヘッジくらいするだろ、常識的に考えて。
というわけでブロリーの疑問が晴れたところで、今度はパラガスが疑問を呈してきた。
「モノマキア、そういえばさっき聞きそびれたことがあるのだが」
「一体、どうしたというんだ?」
なんか思わずパラガス語録で返してしまった。これ文字だけで見たらどっちがどっちのセリフか混乱しそうだな。
「いや、ダンジョン配信などと一体、どうしてそんなことを言い出したのか気になってな」
「『一体、どうし』までセリフがダブってる」
言っといてなんだけどそんなことはどうでもいい!(遊星)
オレはパラガスの質問に答える。
「別にそんな難しい話じゃねえけどな。オレ達には現状、悟空の情報が全くないだろ。だったら、集合知に頼るのが一番じゃない? でも知名度のないやつが聞いても大した情報は出なさそうだし、まずはバシッと有名になろうかなって」
ビルドで戦兎がみーたん使って人探ししてたじゃん。アレと一緒。
ダンジョン配信な理由? いや、一番準備の手間かかんなさそうだし……
「それにこのカワイイオレがいればバズるなんて楽勝に決まってるだルルォ!?」
「待て待て待て! そう簡単にバズるわきゃないだろ!!」
オレの言葉にパラガスがヒーロショー素材で止めにかかる。気持ちエコー掛かってるから素材として聞くとすぐ分かるよねヒーロショーボイスって。
それはそれとして、止めた理由をオレは尋ねる。
「このオレの可愛さに不安があるのか?」
「君のようなロリーでは息子のブロリーのような変態しか連れないぞぉ!!」
「……え!? 俺のロリー趣味は普通じゃないのか!?」
パラガスの発言がなぜかブロリーに飛び火しているが、オレの可愛さは一部にしか刺さらないというのか? もしそうだとしたらオレは……
オレが疑問の海に沈んでいる間にも、パラガスの言葉は続く。
「ここは宇宙の中で一番環境が整ったカッコいいパラガスの手で最強の配信を築き上げ、私の偉大さを全宇宙に知らしめてやろうではありませんか! ありがたく思え」
「……ん?」
何を言ってんだ………………? ……こいつ……(ジョニィ)
「そしてゆくゆくは大人のお姉さんと絡みあーい、俺の偉大なムスコ♂でじっくり調教して、私の言うことしか聞けぬようにしてやる。ふーっふっふwふわぁあーはぁーはぁーはーっwうあぁーはぁーはぁーはぁーはぁーはっwふぁっはっはっはっはぁーっwwひぁっはっはっはっww」
「
「Door!?」
おおよそ配信者志望として言っちゃいけないセリフを吐くパラガスをオレは殴り飛ばした。
すると飛ばされたパラガスはなぜかそこにあった一人用のポッドに吸い込まれていく。
「ゑゑ!?」
驚くパラガスに対し、ここでブロリーがパラガス入りポッドを持ち上げる。
「うおおおおおおおおおおおおおお!!」
「ちょっ、おまっ!? やめろぉぉ!!」
そのままポッドを押し潰そうとするブロリーに対し、パラガスは必死に止めようとする。
しかしブロリーがそんなもの聞くはずもない。
「死ぬがいい!」
「これもお笑いサイヤ人パラガスの運命か……」
「うおわああああああああああああ!!」
すぐにパラガスは己の運命を諦めて受け入れる一方、ブロリーはポッドを容赦なく潰し、そのまま投げ飛ばした。
「うぁーあっはっはっはっはっはっはっは……」
パラガスの笑い声がエコーを響かせながら駅の方へと飛んでいく。先に行っただけだし、探す手間省けていいか。
一方、パラガスを投げ飛ばしてスッキリしたのか、ブロリーはスンッとしながら小さく呟く。
「いや、常識的に考えて生足をハイレグで見せつける変態親父ぃ……に配信なんて無理です、はい……」
「それな」
ブロリーの言葉に全面賛成するオレ。サクラコ様の覚悟なら大歓迎だけど、四十代後半のおっさんの覚悟なんて見たくねえんだよ!!(ゼERO)
しかしブロリーの続けた言葉には賛同できなかった。
「ここは宇宙の中で一番イケメン”ン”ン”ン”ン”ン”ン”ン”!! なブロリーに配信させロットォォォオオオオオオ!!」
「ブルータス、お前もか」
お前も配信出たいのかよ。というか根本的な話だけどさ――
「そもそも悟空、ただでさえ身を隠してるのに顔見知りが大々的に探してたら更に見つからなくなるんじゃね?」
「あ」
オレの言葉に考えてなかったとばかりにポカンと口を開けるブロリー。
だがすぐに納得し、静かにうなずいた。つまりこれは――
「OK、配信の主役ゲット」
「流石だと褒めてやりたいブロリー……です」
その後、駅に着いたオレ達は先にいたパラガスにさっきと同じ説明をして納得してもらった。
この説明で納得してもらえる私は特別な存在なのだと感じました(ウェルタースオリジナル)
まあそれはそれとして――
「ついに隣町にやってきたわに!」
「早速ダンジョンへ行こうではありませんか」
目的地に到着したオレ達は早速ダンジョンへ向かおうとする――って、ん?
「ごめん、ちょっとトイレ行きたいから先に改札行ってて」
「あーう」
パラガスの返事なのかどうかすら分からない逆再生を背にし、オレはトイレへとひた走った。
幸い特に漏らすることもなく目的を終えたオレは即座にトイレから出て、改札を目指す。
「……いやちょっと待って?」
こ、こんなところトイレ行くときに通ったか? 道間違えたかな?
でも一本道だし、とりあえず進めば最悪どこかの出口に進めそうだな。行くか。
しかし、なんかよく分からないけど見覚えある気がするなここ。初めて来たんだけど。
一本道の地下通路の中に、右側には禁煙ポスターと二つのダクト、奥には従業員用であろう扉が三つ。
左側には五枚の広告と監視カメラ作動中のポスター。天井には出口への案内表示。
……別によくある地下鉄の通路っぽいんだけどな。
コツコツ
すると何やら足音が聞こえたので、咄嗟にオレは音の方向を見る。
そこにいたのは右手にスマホ、左手にビジネスバッグを持ったおじさんが歩いている姿だった。
「なんだモブか」
おじさんとすれ違いながら先に進むオレ。
一本道を左に右に曲がりながら進んでいくと、そこにはさっき変わらない光景が。
「あれ?」
道戻っちゃったか? いやでも一本道だしな。
どうなってんだ?
コツコツ
するとまたも足音が聞こえたので、咄嗟にオレは音の方向を見る。
そこにいたのはさっきと同じく右手にスマホ、左手にビジネスバッグを持った、さっきと同じおじさんが歩いている姿だった。
「……あ!!」
なんか見覚えあるなって思ったけどこれまさか――
「8番出口が始まってんじゃねぇか、テツ(青峰)」
急展開が過ぎる。