このミームも混ざったカスみたいな多重クロス世界でTS転生して銀髪ロリ美少女になったオレは冒険する羽目になる   作:味音ショユ

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「結構でも疲れますねこれ(小声)」

 そんなわけで山賊のアジトにやって来たのだ。

 アジトである洞窟の入口には見張りらしき人影が二つ。遠目で見ているので詳しい様子は分からないが――

 

「かっとビングだ、オレ――――――っ!!」

 

 入口が他にない以上、中央突破してやるぞぉ。それしか道はない!!(カーネル)

 なので正面からズンズン進んでいき、見張りの姿が良く見える位に距離まで近づく。

 

「「ヴォー……ヴォー……」」

「なぁにこれぇ」

 

 すると見張りだと思った人影は、ボロボロの服を纏った男のゾンビであったとさ。まるで意味が分からんぞ!?

 だが次の瞬間、近づきすぎたのかゾンビ達がこっちに気付く。

 

「「ヴォォォオオオオオシネェェェエエエエ!!」」

 

 ゾンビは殺意を滾らせながら一直線にオレへと突撃してくる。

 

「君もオレのファンになったのかな?」

 

 オレはそれに対し決闘盤(デュエルディスク)を起動し、カードを五枚引きながら毅然とこう答えた。

 

「なら受けてもらおうか! オレのファンサービスを!!」

 

 オレが宣言すると同時に、ゾンビの手元にカードが現れる。どうやら、今回は向こうが先行のようだ。

 しかしゾンビは決闘(デュエル)のルールを知らないのか理解できる知能がないのか、カードを一瞥することなくオレへと腕を振るう。

 

「ふぅん。オレのターン、ドロー」

 

 ゾンビの腕を躱しながらカードを引き手札を確認するが、どうにも勝ち確ではなさそうだ。

 ……いや、このカードを試してみるか。

 

「オレは魔法カード、エネミーコントローラーを発動!」

 

 オレがカードを発動すると、手前にコードがある実は結構珍しい形状の、青を基調としたコンシューマーゲームハードのコントローラーみたいなものが現れた。

 原作だとライフを1000払いコマンド入力することで二つの効果を使い分けることができ、OCGでも二つの効果をそれぞれに使い分けられるカード。そして遊戯王MADでは数多の意☆味☆不☆明なコマンドを入力してきたカード。

 だがな、おもちゃにしてきたのはオレ達だけじゃない、公式もDAAAA!

 

「このカードはコマンド入力することで、様々な効果を発動する! ←CC←CC! このコマンドによって出でよ、青眼の白龍(ブルーアイズホワイトドラゴン)!!」

 

 オレがコマンドを宣言すると、エネコンはカタカタと音を立てながら宣言した通りのボタンを入力する。アニメ版の音声認識で助かる。原作版だと手動で押さなきゃいけないからな。リアルファイトしながらの手動コマンド入力は冗談じゃなくヤバイって。

 そしてコマンド入力が終わったと同時に、虚空から白い体と蒼き瞳を携えた雄々しくも美しい龍が姿を現した。ふつくしい……

 

「いい機会だから試してみたけど、うまく行ったか」

 

 私の大いなる実験(パラドックス並感)は成功だった。エネコンがとんだチートカードになっちゃったけど大丈夫か? これはもう駄目かもわからんね。

 

「「ヴォー……」」

 

 突如現れた青眼に恐れをなしたのか、さっきまでの勢いが消え怯えを見せるゾンビ達。

 戦いの生態系。戦いの食物連鎖。雑魚は、誇り高き獅子に触れることすら許されぬことを教えてやる!!

 

「青眼、ゾンビ共に滅びのバーストストリーム!!」

 

 オレの指示で青眼は口に魔力を集め、白き光線と化した魔力でゾンビ達を一瞬にして消滅させた。

 

「すごいぞ―! カッコイイぞ―!!」

 

 思わず初期海馬になりながら、オレは青眼を褒めたたえる。強靭、無敵、最強! 攻撃、破壊、大喝采!!

 

 さて、ここでオレがなぜエネコンで青眼を召喚できたか軽く解説しておこう。

 それにはまず、あるおもちゃについて説明しなければならない。

 そのおもちゃとは、ズバリエネミーコントローラー。カードではなく、バンダイが発売したおもちゃの方ね。

 そのエネコンはコマンド入力することで収録されている社長ボイスやBGM、SEが聞けるという代物で、オレがさっき入力したコマンドも、収録ボイスの内一つというわけだ。

 だからといって召喚ができるかどうかはまあ微妙だったけど、やってみたらできた。

 ちなみにそのエネコンの収録ボイスには青眼だけでなくオベリスクや究極竜、XYZドラゴンなんかもあるぞ。無料でダウンロードできる説明書PDFにボイス一覧あるから見とけよ見とけよ~。

 

「結構でも疲れますねこれ(小声)」

 

 エネコンの発動にライフを払った覚えはないが、どうにも体力と言うか精神力を消費している気分になるオレ。本来の仕様とは違うカードの使い方の代償って……コト!?

 

「まま、えやろ。ライフなんて1残ってりゃいいんだよ上等だろ」

 

 でもオレの精神力が尽きて困るのは、山賊の命が残っていた場合の話だろ? だったらその前に滅ぼしてやる! でも雑魚相手を蹴散らすのはともかく、ボス戦だと迂闊には使えないなこれ。いらない体力消費するかもだし。

 山賊を全滅させるRTA、はーじまーるよー。はい、よーいスタート(棒読み)

 

「とは言ってもな……」

 

 見張りゾンビを粉砕して即座に山賊のアジトに入ったオレが最初に目撃したものは、大量の死体だった。

 粗暴な賊としか思えない恰好をしている男達の死体は、どう見ても山賊のそれである。

 

「内ゲバしてるって言ってたし、多少はね?」

 

 などと口に出すも、死んでいる山賊達の死体を見ると、何やら一様に恐怖に歪んでいる表情であった。

 これじゃ内ゲバというよりは、外部から攻め込まれたってのが正しそうだ。山賊だしそういうこともあるだろ。

 

「そうなると問題は、依頼の報酬をオレが受け取れるかどうかってことだけだ」

 

 他からも同じ依頼が出てて、他の奴が達成した場合ってどうなるんやろか? そんなことを考えながらオレは玄関を抜け、ダイニングに入る。

 まだ誰か残っているか? 死体だけです(コマンドー)

 そのままトイレ、浴室にも入るが特に目に付くものはない。いや、よく見るとカードが落ちてる。サイクロンだ。ゲットだぜ!!

 そしてダイニングにも入るが、やはり食料があるだけでどうもこうもなく、リビングも同様だ。

 

「いよいよ人間ぶっ殺しゾーンか……」

 

 MNR君がソロでいるという部屋に青眼を引き連れて突入するオレ。◇部屋の中には……!?

 

「やめて、お父さん。お願いだからやめて」

 

 人間ぶっ殺しゾーンの中には、ボロボロの血まみれになって死にかけて錯乱しているMNR君の姿があった。

 こいつがここまでボロボロになるなんて……こいつ強かったっけ? 淫夢屈指のシリアルキラーなのは間違いないんだけど、強キャラだったっけ……?

 

「痛いの我慢するから許して。お父さん、いい子でいるから入れてよ。お願いだから入れてよ」

 

 正直、錯乱しながらほんへの過去がフラッシュバックしている場面の台詞を聞いてると、今のボロボロ加減のせいもあって多少の哀れみは覚えないでもない。

 

「大丈夫だって安心しろよ~。ヘーキヘーキ、ヘーキだから(大嘘)」

 

 だからと言って、介抱する気もない。別にこれ以上痛めつけるつもりもないから、終わりでいいんじゃない?

 とりあえず適当に拘束してアクセルに持ち帰って、後は司法に任せよう。

 

 ズシーン……ズシーン……

 

「な……なんだあっ」

 

 オレがMNR君を持っている紐で拘束していると、階下からこっちに向かって重低音が上がってくる。誰かが昇ってきているらしい。

 

 ズシーン!

 

 そして音を出していた主がオレの前に現れた。

 そいつはオレより圧倒的に大きく、恰好はまわしだけ身に纏っているという力士そのものだった。

 その力士がオレに問う。

 

「俺の仲間を殺したのは貴様でごわすか?」

「違うぜ」

 

 嘘は言って無いぞ。始末するつもりで来たけど。

 

「怪しいでごわす・・・ここに居る奴らは、破裂して死んだはずの俺を見つけ、仲間にしてくれた恩人だ! 故に敵は許さないでごわす!!」

「ほう……向かってくるか。逃げずにこのモノマキアに立ち向かってくるというのか?」

 

 オレの場の青眼に怯えない度胸を認め、全力で殺してやるよ。

 

「当然でごわす・・・この身長5メートル、体重2000トンのデス乃富士が貴様を死ごわす!!」

 

 ……本当にクソデカい力士がいるのはルールで禁止スよね?




毎日投稿はここまで。
プロローグ部分を全部書き終えてからまた連続投稿します。
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