わんわんヘルメット団   作:魚の名前はイノシシ

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忘れた頃に投稿ポイー。
影の地楽しすぎて投稿出来なくて…本当に、申し訳ない。

それでは、どうぞ!


第1章 3匹のワンコ
「仕事の時間だ。」 (1)


 

 

とある朝、わんわんヘルメット団の拠点にて──

 

「休んでいるところ悪いが、お前たちに話すことがある。」

 

ご飯を食べ終え各々が愛武器のメンテナンスや体操をしている時ウォルターがそう伝える。5人はウォルターの表情から仕事関係の話だと推測し、テーブルにつく。ウォルター全員の姿勢が整ったことを確認して、口を開く。

 

「まず、お前たちも知っているだろうが連邦生徒会長が失踪したことにより上がっていたのがこの前までのキヴォトスだ。そこで、連邦生徒会長がどうやってかここを突き止めて先週、護衛依頼を頼んできたのは覚えているか?その時の護衛任務の対象、''先生''のお陰で連邦生徒会は何とか持ち直すことに成功し今はある程度はマシになったのが最近のキヴォトスだ。」

 

「そうですね!あの時はいっぱい居て大変でした!」

「ん、覚えてるけど…」

「それがどうかしたのか?ウォルター」

 

「今回の依頼主は、失踪したはずの連邦生徒会長だ。」

 

「ええぇ!?あれで用済みじゃなかったんですか!?連邦生徒会長御用達のクリーンで確実な傭兵団として名が売れちゃいますよ!」

「…ん、前に送られてきていた時点で失踪していたならまた来ることも考えてたけど…」

「ふむ、最近は落ち着いてきたから意外だな?」

 

「予想は着いていたか。…あぁ、詳しくは知らないがどうもキヴォトスにいられない事情がある様でな。こうしてどこからか、実力と信用があり、他との関わりも特に目立っていない干渉のしやすい俺たちに依頼を出しているわけだ。」

 

テーブルに置いた見覚えのある録音機にちらりと目を見遣るウォルター。

 

「ん、なるほど。でも、どうやって届けてるの?」

「確かにそうです!ただのドローンなら音や風で、メールならヴェリタスやそこらのハッカーが、郵便なら配達員の人を見てないからおかしい…はっまさか高度な迷彩機能付きの高高度飛行可能な連邦生徒会長お手製のハイエンド型ドローン!?」

「もしそうだったらキヴォトスの状態を管理できていたのも納得だな。」

「ん、もしかしたら空を飛べる車とかあるかも?」

 

「…話を戻すぞ。俺もまだ聴いていないが、今回もこの録音機に依頼が入っている。…かの超人が依頼主となれば、裏切ることも話を蹴ることも大きなリスク…それこそカイザーと敵対するよりも恐ろしいことになる筈だ…これは受ける以外の選択肢は無い。お前たちに負担をかけさせてしまって申し訳ない…」

 

ウォルターは録音機のスイッチを押せるよう指を置きながら、少し顔を伏せて苦虫を噛み潰したような、申し訳ないと思っている(傍から見れば少し怖い)顔でそう言った。

 

「ん、安心してウォルター。未だにあなたの過去に何があったのかは知らないし分からないけど、どんな依頼でも死ぬことも、あなたの元を去ることもないから、大丈夫。」

「ああ、そうだぞ?ここに居るのはごすに助けられ、生きる道を示してもらって。」

「憧れを憧れのままにさせずにそうなるための試練と夢をくれたんだ。学校の先生のようにな。」

「居場所がないこともなかったけど、居づらいあのミレニアムからこの暖かくて楽しい場所に居させてくれているんです!!おっきな研究室をくれて、自室も用意してくれて、逆に私が張り付いてやりますよ!!?」

「それに、ご飯を朝早くに起きて作ってくれて、掃除とか依頼の斡旋とかRaDとの橋渡しまでしてくれて…むしろ私たちが負担をかけてるからそんな顔されると私たちが申し訳ない気持ちになるって言うか…」

 

5人それぞれが順番に淀みなくそう言葉を連ねるのに面食らったのか、いきなりスタッガーを食らったような顔をしていた。

 

「…俺は、そこまで…いや、そうか。…すまない。そして、感謝する。これからも、お前たちのことを全力でサポートしよう。必ず生きて帰ってこさせることを誓う。」

 

一瞬曇りかけたが、自分が子供たちの拠り所になれているのならそれを否定するのは彼女たちにとって酷いことだと昔の自分を思い出しながら5人の顔を見る。決して忘れないように。

 

「…覚悟は、出来ているようだな。再生するぞ。」

 

『こうして依頼を受けて頂けるのも2度目ですね、わんわんヘルメット団の皆さん。ところでわんわんヘルメット団の由来ってなんでしょうか?私は柴犬が好きなんですがもしかしたら私と同じく柴犬が好きでこの名前にしたんですか?あぁ、すみません。話が…ちなみにこれ録音機の見た目にしてますけど、通信機ですから受けごたえできますよ!前回のものは録音機ですが個人を映し出せるホログラムを活用して背景を──さらにちょっとしたギミックで2、3回再生すると違う音声が流れるように、ボタンとテープの部分に細工をして──という感じなんですよ!凄くないですか私!?』

 

連邦生徒会長、はっちゃけ(オタクトーク)わんわんヘルメット団の拠点(ここ)に刻む─!

 

 

 


場所を変えてブリーフィングルーム。移動したことにも気づかずしゃべり続ける連邦生徒会長の姿(ホログラムの姿)がそこにあった。

 

「へっくし!」

 

『つまり、私の作ったスーパーAIは…はっ!?申し訳ございません!つい話しすぎてしまいました…』

 

「…戻ってきたか。起きろお前たち、話が終わったようだ。」

 

話し始めてから40分が経過したころ、誰かがくしゃみをしたことで意識が戻ってきた連邦生徒会長(ホログラムの姿)

 

「いや〜とても有意義なお話を聞けて満足です!中にはACに組み込めるような物もあったのでより性能の高いACが作り出せそうです!」

 

その場にいるバンを除いた全員は、背伸びをしたり欠伸をしたりとそれぞれが意識を浮上させていった。たかが40分と侮ることなかれ。話していたのはキヴォトストップの存在自体が神秘とも言えるあの超人、連邦生徒会長だ。ただの学生、それもミレニアムにいた事のないとなればその内容は脳の処理限界をあっという間に超えることになる。

 

バンが着いていけてた理由?彼女もまたイレギュラーなのだ。

 

『…では、依頼内容をお伝えしますね。内容は、ミレニアムサイエンススクール郊外の隅っこに不法に作られた特殊兵器開発会社ネイキッド・サークルの地下拠点を偵察し、私が設定したアクセスポイントで情報を抜き取って欲しいのです。』

 

連邦生徒会長がミレニアムの郊外を写す。この辺りに地下拠点の入口があるのだろう。相変わらず透き通るような青空の下には、辺りは閑散とした様子でガラクタや瓦礫が辺り一面を埋めつくしていて遠目にはリサイクルセンターと書かれた青色の建物が建っている。

 

『彼らの扱う兵器は特殊ですが、ミレニアムのエージェント、C&Cが対処できるようなものでは無い。』

 

「それはどういうことですか…?あのネルさん達が対処出来ないなんて…」

 

バンが珍しく不安がりながら質問をする。もともとミレニアム出身の為C&Cに所属していたメンバーと面識があったのだろう。その上で対処出来ないと言われれば、彼女達の、特にネルの戦闘力を知るバンは不安に思ったのだろう。

 

『言い方が悪かったですね…正確には、対処もできるし負けもしないです。ただ拠点のある場所が宜しくないんですよね。場所はもうミレニアムの隅っこも隅っこで彼女達の生活圏内には入ってませんしミレニアムの管理の目も届いてはいるんですが都市部と比べると穴が多いんです。仮に見つけられたとしてもC&Cを動員している間に都市部で何かが起これば引き返している間に全てが終わってしまいますし、そもそもヴェリタスに依頼をしてシステムダウンさせればいい話ですから。』

 

「そ、そうですか!勝てないからってわけじゃないんですね!良かったです!!あんな化け物みたいなバトルジャンキーが暴れても無駄な場所だったらどうしようかと…!」

 

「…つまり、ミレニアム側からすれば手を出しにくいが俺たちからすれば関係なく簡単に潰しに行ける。だから、これを足がかりにあえて証拠を残してミレニアム側に恩と名前を売っておくということか。」

 

『そうです!まだミレニアムは気づいていませんから、あなた方が地下拠点入口に到着したらあちらで張っているジャミング装置を一時的にバグらせてミレニアムが感知できるようにしますので確実に名前が売れるはずです!頑張ってください!』

 

「ん。なら早速準備して『あ!言い忘れてましたが…』…」

 

『依頼やプライベートで私の事は【オールマインド】と呼んでくださいね。』

 

「ふむ?…あぁ、そういう事か。確かにそう呼んだ方が身のためだな。」

「?…!分かった。」

「連邦生徒会長は失踪したから外で、理由とか何も知らない側からしたら私達が接点ないしは誘拐した犯人と思われてダメな方に名前が売れちゃうからって事。」

「!分かっていたぞ?私は。バンは分からなかったようだが。」

「!分かっていましたよ?えぇ、ロニーは分かっていなかったようですが。」

 

「「ム!」」

 

『えぇ、何よりカッコイイですから!それに、ミレニアムの最高位では【全知】という称号があるじゃないですか。それと対称的に【全能】の意をこめて【オールマインド】です。素敵な響きではございませんか?』

 

「今回の依頼にはバンとロイ、ロニーに行ってもらう。これから準備が出来次第出発だ。」

 

「「了解だ/です!」」

「了解。」

 

『私と通信をするならこの通信機を持っていってくださいね。これがあれば私からもサポートすることが出来ますので。』

 

じゃれていたバンとロニーは元に戻って返事をし、続いてロイも通信機を回収してから返事をして3人揃って部屋を出る。

 

「ん。私達は?」

「さっき見えたがもうひとつ依頼が来ていたな?そっちに行けばいいのか?」

 

「そうだ。お前たちに行ってもらう依頼は…」

 

 

To Be Continued…

 

 




ミレニアムに行くと思った?ねぇ行くと思った?まだ行かないよぉ〜w

はい。

ネイキッド社の地下拠点、一体なんの目的で作られて何を求めて地下にあるんでしょうね。そしてレイナとリクがセットで受ける依頼とは…

次回──「仕事の時間だ。」(2)


因みにですが、レイナのパワーはわんわんヘルメット団の中で1番強いです。それもダントツで。でもそれを完全に制御しているんですから凄いですよね…

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