【悲報】宇宙人ワイ、小学生屋根ゴミに拾われた模様【助けて】   作:鳩胸な鴨

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立つな


10スレ目 理不尽、三度大地に立つ

「くっ…、皆は無事なのか…!?」

 

ガンダムが敵の本丸に突撃した少し後、コロシアムにて。

殺到するシャドウを物理スキルで打ち払いつつ、回復スキルを回す蓮。

スーパーアンチバリアのせいでよくわからないが、先ほどガンプラを組み立てた面々がこの場にいるのは事実。

であれば、コロシアムに入れなければいいだけのこと。

そう思って排除にあたっていたが、いくらなんでも数が多すぎる。

他の皆には、まともな武器すらないというのに。

蓮が危機を前に舌打ちすると、所持していた子供用携帯から声が響く。

 

『くーっくっくっくっ。

忙しそうだなァ、蓮』

「クルル!回復物資を転送してくれ!」

『500円』

「わかった!!」

 

こんな時に要求することか、とツッコみたい衝動を堪え、叫ぶ蓮。

瞬間。いつも使っているナップサックが地面に落ち、中から回復アイテムが転がった。

 

『できるだけ補給しといたよ!

こっちの作業がてら実体化ペンで描いたやつだから、効果はあんまり期待はしないでくれると嬉しいな!』

「いや、あるだけありがたい!」

 

蓮はナップサックから宝玉と御卵を取り出し、歯で噛み砕く。

実体化ペンで生み出したものと聞いたが、効果は本物と遜色ない。

補給を済ませた蓮の脳裏に、群青色の部屋に佇むあの男の声が響いた。

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

我は汝…汝は我…

汝ここに、契りを血盟の絆へと転生せしめたり

 

絆は反逆の翼となりて

魂のくびきを打ち破らん

 

今こそ汝、「隠者/悪魔」の究極なる秘奥に目覚めたり

無尽の力を汝に与えん

 

「隠者/悪魔」:コープMAX

陰湿参謀宇宙軍人「クルル曹長」

ミステリアスポエマー「北城睦実」

 

合体解禁 隠者「ダオロス」

合体解禁 悪魔「トルネンブラ」

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

この場を打開するだけの力を手に入れた。

確信した蓮はいくつもの仮面を両手に顕現し、それぞれ一つに合わせる。

…貯めていた小遣いが根こそぎ減った気がするが、背に腹は代えられない。

蓮は新しく出来た二つの仮面を燃やし、認識できない二つの異形を生み出した。

 

「ミックスレイド…!」

 

─────「狂気の真理」!!

 

回復した分の気力が一気に削られる感覚とともに、人には認識できない音が駆け巡る。

瞬間。シャドウはまるで熱に耐えることが出来なかったプラスチックのようにぐずぐずに崩れ、消えた。

蓮は減った分の気力を回復すべく、チューインソウルを口に放り、再び二つのペルソナを顕現させる。

 

「ミックスレイド!!」

 

音を放つ。

気力を補填する。

音を放つ。

気力を補填する。

音を放つ。

気力を補填する。

終わりの見えない攻撃を何度となく繰り返し、際限なく現れるシャドウを打ち払う。

作業じみた一連の流れに思考が止まりそうになる。

そんな中、蓮の脳裏にバルルの教えが過った。

 

────余裕がない時ほど考えろ。それで意表を突かれるなどということはなくなる。

 

「考えろ…、考えろ…!

なんで、こんなにシャドウが出てきた…?

なんで、俺たちだけを攻撃する…?」

 

見たところ、シヴァヴァとドルルはシャドウに攻撃されていない。

それどころか、彼らに従順に従っているようにさえ思える。

これまで出てきた情報を擦り合わせようにも、その余裕すらない。

蓮が焦りに舌打ちしたその時だった。

 

「……っ、な、なんだ…?」

 

ダークケロロによりかけられた腕輪が、強く光を放ったのは。

蓮がソレに目を白黒させていると、ぱきぃんっ、と音を立てて腕輪が破裂する。

少しばかりモヤがかかっていた視界が開けるとともに、コロシアムの内部に点在していた皆の姿が見えた。

 

「一体、何が…?」

『皆、ジャンプ!今!すぐ!!』

「双葉…!?」

 

唐突に響いた双葉の声に驚きながらも、彼女の言う通りにその場で飛ぶ。

と。空中都市が唐突に傾き、着地点を失った体が浮遊感に包まれた。

 

「わぁああああっ!?」

「うぉおおっ!?」

「きゃあああっ!?」

「てゆーか、急転直下!?」

 

コロシアムに集まっていた皆だけではない。

周囲を見ると、ケロロと冬樹以外の空中都市にいた全員が落下している。

蓮が皆を受け止めるべくペルソナを顕現しようとするや否や、その体を優しい感触が包んだ。

 

『無事だったか、蓮』

「バルル!まだ皆が…!」

 

蓮を受け止めたのは、ウォリアースタイルへと変貌したバルル。

蓮はバルルの頭部へと登り、落下する皆を指差す。

と。そこに一閃とUFO、そしてケロロ小隊が保有する空中輸送ドックが駆け、落下する皆を受け止めた。

 

「助かった…」

『荒垣真次郎。5000円』

「……は!?!?」

『命と比べたら安いだろォ?

クーックックックッ…』

「………わーった、わーったよ!

あとで払う!!」

 

小隊と世話になっている面々ではないためか、荒垣に金をたかるクルル。

その光景に苦い顔を浮かべるも、蓮は即座にバルルに問いかける。

 

「バルル、状況は?」

『アレを見ろ』

 

促されるがままに視線を移す。

そこに佇むはダークケロロを模した巨像。

遠足で見た山などちっぽけに思えてしまう程に巨大なソレの背に、空中都市から伸びた杭が突き刺さる。

瞬間。巨像の顔が真っ二つに割れ、その中から無機質な顔が現れた。

 

「な、なんだありゃあ!?」

『シャドウ…?いや、違う!

アレがなにかまではわからないけど…、とんでもなくやばい!』

「あー…。もうボクなにかわかったです…」

「これで3回目だからな…」

 

流石に慣れてきたのだろう。

愕然とする荒垣、双葉、若葉を除く全員が苦い顔を浮かべ、ため息をつく。

どうせそんなことだろうと思った。

蓮は呆れを吐き出し、短剣を強く握った。

 

『我は絶対なる支配者。天より上は我しかおらず、その下は塵芥も同然。

暗愚な人類どもよ。アルコーンの名の下にひれ伏すがいい』

 

三度現れた理不尽が、その足元に光線を放つ。

瞬間。凄まじい衝撃と共に、西澤邸とその一帯を跡形もなく消し飛ばした。

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

621.元ケロン軍人

アルコーンってなんぞ…???

 

622.名無しの転生者

あっ…(察し)

 

623.名無しの転生者

偽の神の総称やね(絶望)

 

624.名無しの転生者

ボスがラスボス超えてるやん

 

625.元ケロン軍人

ほんま勘弁してくれ




アルコーン…人の「支配されたい」という欲求が生み出した聖杯の種。ヒレフセヨオーラが無効化されたことで、ヤルダバオトのように人の無意識に直接干渉することはできない。

ダオロス…「ベールを剥がすもの」と呼ばれる神格をモチーフにしたペルソナ。初期レベルは69。専用スキルは敵単体に万能属性特大ダメージを与え、ランダムでスキルを封じる「真理究明」。

トルネンブラ…生きた音と称される無形の神格をモチーフにしたペルソナ。初期レベルは71。専用スキルは敵全体に万能属性大ダメージを与え、確率で耐性無視の状態異常を付与する「恐怖の音」。

ミックスレイド「狂気の真理」…ダオロス、トルネンブラのミックスレイド。敵全体に万能属性特大ダメージを与え、即死効果を全く受け付けない敵以外なら80%の確率で即死させる。燃費は悪いが、特にデメリットなく使える。
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