【悲報】宇宙人ワイ、小学生屋根ゴミに拾われた模様【助けて】   作:鳩胸な鴨

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これがやりたかった


21スレ目 vsQ、Q2参加組

「おわっ、変わった」

 

ぶわっ、と炎に包まれ、怪盗団の姿が馴染みの怪盗服へと変わる。

敵として認識されたということだろうか。

そんなことを思っていると、同じく怪盗服へと変貌したヒミコのものらしき笑い声が響いた。

 

「ふふふふ…っ。別世界の蓮くん…。

最高にカァイくしてあげます…!カァイイ血で、真っ赤に染め上げて…!」

「なんか思考がガワに寄ってきてないか…?」

「今日は我慢しなくていいと聞いたので」

「急に冷静にならないでよ…」

「殺す気で来るってのは本気みたいだな」

「なんか、災難だな、お前」

 

理解し難い嗜好を晒し、恍惚とした笑みを浮かべるヒミコ。

怪盗団は揃って戦慄し、蓮に同情を向けるも、当の本人は彼らの態度が心底理解できないと言わんばかりに首を傾げた。

 

「いや、本人の好みの問題だろ?

普段我慢してるならいいんじゃないか?」

「……っ!やっぱりこっちの蓮くんも素敵です!私の蓮くんの次に!」

「嬉しいのはわかったが落ち着け。始めるぞ」

 

シンタローが諌めるや否や、3人が駆け出す。

初めの合図もないのか。

バルルに抗議しかけるも、クイーンは冷静に指示を飛ばす。

 

「まずは3人を引き剥がすわ!ナビの負担が大きくなるけど…、いけそう!?」

「大丈夫。こちとらおむつ履いてた時からペルソナ使いだし、慣れてる」

 

第三のキルル時点でおむつだったんかい。

デリカシーのかけらもない一言が口から飛び出そうになるが、堪えるバルル。

そうこうしている間にも、ヒミコにクイーン、ユーマにフォックス、シンタローにジョーカーが逼迫する。

それぞれが得物をぶつけ合い、チリチリと火花を散らす中。

彼らは一様に声を轟かせた。

 

「「「「「「ペルソナ!!!」」」」」」

 

まず目についたのは、核熱の光を纏い、主人を轢き飛ばそうとするヨハンナを受け止めるペルソナ。

白いドレスに真っ黒の肌。その手に握られた鎌の柄をヨハンナの先端にぶつけ、接近を食い止めている。

核熱に耐性があるのか、それとも威力不足で効いていないのか。

実力に差があることを悟ったのか、クイーンはヨハンナから飛び退き、取り出した銃を構える。

 

「あれっ?」

「喰らいなさい!!」

 

たたた、と銃声が響く。

が。顕現したペルソナ…ヘルの鎌があっさりとそれを受け止め、飛び上がったクイーンを見上げた。

 

「マコちゃん、それ悪手じゃないですか?」

「しま…っ、ヨハン…」

「堕として、ヘル」

 

仮面を燃やすのが間に合わず、ヘルが放つ鎌がクイーンに直撃する。

数回にわたって地面をバウンドするも、クイーンはなんとか食いしばったようで、懐から出した宝玉を噛み砕く。

 

「クイーン、大丈夫!?」

「ええ。パンサーは直撃しない距離にいて。

多分、あのペルソナは物理特化。威力から察するに、斬撃ブースタが何種類か乗ってるわ」

「え゛。一撃じゃん、私…」

「あ、バレちゃいました。

誰かー。バトンタッチでーす」

 

見破られたヒミコが下がると共に、フォックスに追われていたユーマが躍り出る。

背後のフォックスがヒミコと得物をぶつけ合う音が響くと同時、ユーマの前に青い炎に包まれたカードが見えた。

間違いない。システムは違うが、ペルソナを顕現する気だ。

そう悟ったパンサーがいち早くクイーンの前に立ち、その仮面を燃やす。

 

「踊れ、カルメン!!」

「裁け、エンマ!!」

 

カルメンが放つ爆炎を、鏡が付いた盾で受け止めたペルソナ…エンマ。

どうやら耐性があったらしい。

煤すら付かない有様を前に、パンサーはぎょっと目を見開いた。

 

「嘘っ!?」

「皆、ユーマは火炎耐性持ちよ!気をつけ…」

「報告義務はナビの仕事じゃなかったっけ?」

「ぐっ…」

 

エンマが放つ高威力の祝福属性の光に飲まれ、たじろぐ2人。

今ので体力のほとんどが持っていかれた。

彼女らは這々の体で回復魔法を使い、互いに体力を補填する。

いいように遊ばれている。

実力不足に歯噛みしながら、怪盗団の面々は思考を巡らせる。

使う攻撃からある程度耐性は逆算できる。

しかし、突き止めても弱点を突けないように立ち回られている。

冷や汗を流すクイーンを横に、ふと思いついたようにパンサーが叫んだ。

 

「あっ!ジョーカーなら弱点突けるよね!?」

「おい、ジョーカー!シンタローだけでも片付けられねーのか!?」

「ごめん…!バルルに初戦だけはアルセーヌで縛れって言われてて…!」

「…………はぁあああっ!?!?」

 

勝たせる気がないだろ、これ。

そう叫びそうになるスカルに、ヒミコによる怒涛の斬撃が襲いかかる。

モナもジョーカーのサポートで手一杯らしく、暇がないと言わんばかりにその可愛らしい顔を歪ませている。

思うような展開にならない現実を前に、クイーンは悔しげに吐き捨てた。

 

「分断に走ることを読まれてた…ってことね」

「待って…?それって、初めから連携する気がなかったってこと!?」

「そういうこと。ただ…、シンタローさんがあそこまで苦戦するのは誤算だったけど」

 

核熱、祝福、火炎による技の応酬を繰り広げながら、言葉を交わす3人。

ヒミコの方も似たような展開になっている中、ただ1人だけ転がったシンタローが忌々しげに呟く。

 

「くそっ、接近戦術の動画死ぬほど漁ったんだぞ…!ちっとは怯めよ…!」

「どれも狙いが正確だから読みやすい。

フェイントも教科書に書いてるみたいなお手本そっくりだ。

バルル相手にやったら3秒で負けるぞ」

 

シンタローがジョーカーと渡り合えているのは、ひとえにペルソナ…ピュートーンの力あってこそだ。

正確な狙いの火炎属性特化の攻撃に、耐性弱化のガードキル、更には壮絶弱体の札による大幅な弱体化。

それにより優勢を保ってはいたものの、攻撃の癖を見抜かれたことで戦況は一変。

呪怨に耐性のあるヒミコに任せようにも、モナがそれを潰してくる始末。

本来、ジョーカーを抑えるのは呪怨に耐性を持つヒミコだったのだが、彼が予想以上に速くシンタローと距離を詰めたがためにその作戦は見事に潰れてしまった。

が、しかし。彼はその優勢が崩れたからと言って、それで諦めるような男ではない。

シンタローはモデルガン片手に再び距離を詰め、叫ぶ。

 

「喰らえ、ピュートーン!!」

「なっ…!?」

 

ピュートーンを突貫させ、無理やりにジョーカーを弾き飛ばす。

その隙にヒミコへと向かう中、躍り出たモナが剣を振り上げた。

 

「させるか!!」

「愛護団体の皆様ごめんなさい!!」

「ぎにゃっ!?」

 

どこに向けたかわからない謝罪を吐き、モナの額に向けて銃弾を放つ。

飛び立ったモナが抵抗できるわけもなく、デザインが災いしてか、大きく身を崩すモナ。

そのまま彼の体が墜落するかと思われた、その時。

どこからか現れたアルセーヌの腕が、吹き飛ぶモナを受け止めた。

 

「は…?」

 

シンタローが恐る恐る背後を向くと。

ピュートーンの背を軽やかに駆けるジョーカーと目があった。

 

「モナ!SHOWTIME!!」

「行くぜ、ジョーカー!!」

「は!?!?」

 

ジョーカーとアルセーヌの腕より降りたモナが叫ぶと共に、世界が作り変わる。

現れたるは、嵐吹き荒れる森林。

風に煽られ、折れそうなほどに曲がった木々が覆い尽くす空間に放り込まれたシンタローは思わず困惑を声に漏らす。

 

「は、はぁ…?え、えっ…?」

 

こんなもの、記憶の中にない。

文句すら吐けないうちに、シンタローの周囲を二陣の風が駆ける。

と。その体に激痛が走り、シンタローは顔を顰めた。

 

「ぐっ…、ど、どこだ、どこに…!

来いっ、ピュートー…」

 

ピュートーンを召喚しようと召喚機をこめかみに押し当てるが、風と共に激痛が重なっていく。

確実に攻撃されている。

だが、肝心の2人がまるで見えない。

あのおふざけ満載の攻撃と同種のものとは思えぬ連携に絶句していると。

風が上へと向く感覚が身を襲った。

 

「ぐ、うぉおお…っ!?」

「決めてこい!!」

「風よ、我が力となれ!!」

 

見上げた頭上に渦巻くは、あまりにも膨大な疾風属性の塊。

おそらくは、先ほどの連撃の傍らで溜めていたのだろう。

この攻撃はSHOWTIMEの一つだ。恐らくは耐性を貫通する効果付き。

シンタローがそれに抗おうとする暇もなく、モナが風の塊と共に突っ込む。

瞬間。大地がえぐれるほどの暴風が吹き荒れ、異世界の変貌を消し飛ばした。

 

「………か、勝てねー…」

 

やがて、世界が元に戻ると。

着ていた服が細切れに裂け、パンイチになったシンタローがその場に倒れた。

 

「よっしゃ、1人落とした!

モナはスカルたちと一緒にヒミコを、ジョーカーはパンサーたちと一緒にユーマを片付けろ!」

「ちょ、これヤバいんじゃ…!?」

「ユーマさん!バトンタッチ…」

 

均衡が崩された。

ナビの指示を聞き、慌てて戦闘を放り出してバトンタッチに走るユーマとヒミコ。

それを前に、ナビはニヤリと笑った。

 

「一斉射撃よーい!!」

 

2人がバトンタッチする直前。

その隙を狙い、怪盗団は一斉に銃火器を構え、2人目掛けて乱射した。

 

「ぐ、ぅう…っ!」

「ちょ、だめです、さっきまで物理スキル使いまくってたんです私、あ、ちょっやめっ」

「あーもう!宝玉輪!」

 

元々体力が削れていたヒミコにはかなり痛いのだろう。

ユーマが叫び、持っていた宝玉輪を叩き割る。

流石に行動不能になったシンタローが起き上がることはなかったが、ヒミコの体力が補填されたならば十分だろう。

ユーマがそんなことを思っていると。

彼らの隙を許さぬよう、空間が作り変わっていたことに気づいた。

 

「こ、これは…?」

「え、SHOWTIME…!?」

 

まただ。見覚えのないSHOWTIMEが発動している。

雷が降り注ぐ街並みに取り込まれた2人が困惑していると、どこからか声が響く。

 

「行くぜ、ジョーカー!!」

「ああ」

 

間違いない。このSHOWTIMEを発動したのは、ジョーカーとスカルの2人。

ヒミコたちが声のした方向を見ると、クラウチングスタートの構えをとった2人と目があった。

 

「On Your Marks…!」

「先に倒せば問題ないです!ヘル!!」

「え、エンマ!」

 

叫び、ペルソナを顕現して駆け寄る2人。

迫る脅威を前に2人は動じることなく、脚に力を込める。

と。それに比例するかのように雷が彼らの体へと降り注ぎ、電撃属性を溜めていく。

 

「Set…、Ready…!」

 

このままではまずい。放たれるより先に片付けなければ。

戦慄に笑んだヒミコが斬撃を、冷や汗を垂らしたユーマが祝福の光を放つ。

喰らえば戦闘不能は免れぬ一撃。

それを前に2人は冷静に、ふぅ、と息を吐いた。

 

「Go!!!」

「だらァァアアアアアッ!!!」

 

スタートの合図と雄叫びが重なる。

その刹那。音を超えた二つの線が駆け、ヒミコとユーマを貫いた。

 

「がっ…」

「あは…っ、かぁ、いい…」

 

どしゃっ、と雷降り注ぐ街並みに音が響く。

世界が崩れ、残ったのは倒れた2人。

それを前にして、ラストアタックを決めたジョーカーとスカルはほぼ同時に尻餅をついた。

 

「………これ、初戦とかマジか…」

「多分、次もっとキツイぞ…」

「マジかよ…」

 

激戦を勝ち抜いたとは思えぬ弱音を吐き、揃って深く項垂れる怪盗団。

そんな彼らを労うことなく、鬼教官モードに入っていたバルルは、「休むな、立ち上がれ」とソーマをぶっかけた。




モナとジョーカーのSHOWTIME…敵を撹乱しながら風を集め、一気に解き放つ。ジョーカーの発想をホシが叶えた攻撃。

スカルとジョーカーのSHOWTIME…電撃を纏った一閃をその身で放ち、相手を貫く。ジョーカーの発想をホシが叶えた攻撃。陸上の要素が入っているのはスカルのテンションを上げるため。

3人組…敗因は分断策を警戒し、連携を完全に捨てたこと。集中攻撃による各個撃破なら普通に勝てた。

鬼教官…初戦で休むなとソーマぶっかけてきた人。この状態だと回復アイテムをエナドリの亜種かなんかだと思っている。
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