他のキムサッガッ先生の小説に感化され、自分も書いてみることにしました
二番煎じにならないように気を付けます
あらすじにも書いてありますが、小説を書くこと自体が初めてなのでおかしなところが多々あるかと思いますが、暖かい目で見ていただけるとありがたいです
あとキムサッガッ先生ですが、最初から自己嫌悪の塊になっています
やっぱ...好きなキャラは曇らせたいじゃん?
剣契頭目は目を開けた
...昔、私は護れなかった。
翼の1つであるS社とその羽のための大きな決断を下すことが出来た「あの方」を...
大きな決断だったが故に「あの方」は多くの組織と人間に命を狙われた。
そして、そのような連中から「あの方」を護るのが私の役目だった。
だが、彼は命を落としてしまった。
余りに強大な力の前に私1人の力ではどうしようもなかったのだ。
私は仲間たちとS社の巣から去るしかなかった。
...もう其処には、名誉も居場所もなかったから。
しかし、あてもない放浪者たちが満足に生きていける程この都市は甘くない。
居場所のない私たちは心も体も疲れていく。
私を信じていた彼らも次第に私から離れていき、私自身も自分を信頼できなくなっていった。
そんな時、私の前に「招待状」が現れた。
せめて...せめて私を信じてついてきてくれた者には、救われてほしいという願いから私はそれにサインをした。
その結果がこれだ、私を信じてくれた者たちは1人...また1人と本にされていき、今や味方は1人もいない。
...結局、私は何一つ護ることはできなかった。
「あの方」も仲間たちも、もしかすると、自分自身も...
もう私に出来ることは、意識を手放すことだけだった...
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日差しが暖かい...笠のおかげか眩しさは感じない。
目を開けた。其処には青空が広がっていた。
記憶が戻る。そうだ、私は図書館の連中に殺されたはずだ。
急いで体を起こし、あたりを見渡す。
周りには緑に生い茂る草木があり、少し遠くには大きめの池があった。
その中心には円のように囲う壁があり、その内側に風車や教会などの建物が見えた。
もしや、此処が天国か?否、あれだけ人を殺した上に、誰一人として守れなかった男が天国になど行けるはずもない。
そうなると地獄なのか?否、それも違うだろう。仮に地獄だとして、こんなのどかな地獄が私への罰な訳がない。
つまり、此処はどこかの巣もしくは外郭だろう。しかし、そうだとすると更にことがわからなくなる。
なぜ、わざわざ奴らはこのような場所に放り投げたのか?
もしや、他の仲間たちも今の私のように生きているのだろうか?都市で生かしてもらえるという可能性など0に等しい気もするが...
様々な可能性に思考を巡らせていると、どこからか声が聞こえた。
「すみませーん」
気のせいか?声が上の方から聞こえたような。
警戒しながらそちらの方に顔を向ける。
其処にはウサギの耳のように赤いリボンを付けた少女が羽を広げてこちらに滑空していた。
彼女が地面に着地すると、羽はきれいに背中に消えていった。
特異点...という程の技術ではないな、おそらく工房かなんかの技術だろう。
そう思っていると、少女が話しかけてきた。
「お兄さん、服装から見るにもしかして稲妻の人?」
稲妻...おそらくこの巣では、稲妻という固有名詞があるのだろう。
「稲妻というのは、何を指している言葉なのだ?翼あるいは裏路地か?」
「???えっと、お兄さんが何を言ってるのかよくわからないけど...稲妻ってのは国の名前だよ」
...驚いた。まさか翼や裏路地という言葉が通じないとは。
この区域は驚く程情報に疎いのか?
それとも他の言葉で巣や裏路地を表しているのか?
それから、稲妻は国の名前だと言っていた。
国...さっきの仮説の後者を基に考えるなら国というのは巣もしくは指のことだろうか?
「その国というのは全部でいくつある?」
もし翼なら26、指なら5と答えるだろうと思い、質問をしてみた。
しかし、返ってきたのは全く違う回答だった。
「7つあるよ、ちなみにここはモンドっていう風の神が統治してた国だよ」
...いささか情報を与えすぎではなかろうか?
知らない人物に情報を与えることがどれだけ恐ろしいことなのか分かってないのか?
それはそうと、どうやら国というのは翼でも指でもないらしい。
つまり、此処は外郭...否、外郭にあのような滑空できる技術があるとは思えん。
それに、神が統治してた国があるくらいだからある程度の治安もあるのだろう。
しかし、そうだとするとますます訳がわからなくなる。
もう少し質問しようと思ったときだった。
「nini! yaya!」
突然、仮面をかぶった人型の獣?がこん棒を持ってこちらに走ってきた。
「お兄さん、下がってて!」
剣を抜こうとした時、少女が鋭くそう言った。
私は情報を求めようと、警戒を怠らずに少女を観察した。
彼女は弓矢を取り出し、引く。
すると、赤い粒子が矢の先端に集まっていき、数秒後ひときわ強く赤色に光った。
そして、矢は放たれる。
放たれた矢は見事に相手の仮面に直撃した。
「おみご...と」
言葉が詰まった。
理由は目の前の不可解な現象を目の当たりにしたからだ。
矢が当たった箇所から全身へ、一瞬にして炎が燃え広がったのだ。
彼女が工房の武器を使っていたのかと考えたがその考えはすぐに否定した。
なぜなら彼女が使っていたのは至って普通の弓矢だ。
炎なんて出せるはずもないただの木の弓矢。
工房の武器ならもっと機械らしい見た目をしているはずだ。
そして、私はある可能性を最有力候補に見出した。
先ほどの思考から無意識に除外していた可能性を。
到底信じられないおとぎ話のような可能性を。
私は異世界に来たのだ。
もっと曇らせるシーンあってもよかったかなって思ったけど、くどくなるのも嫌だからとりあえずこのくらいにしときました
次回はモンド城に行くかもしれないし、ヒルチャールと一戦やるかもしれないし、旅人と出会うかもしれない