※作者は投稿時の時点でリコ[星の意志]を未所持のため、キャラクタークエスト等と合致しない場合があります。
その日、夢を見た。
誰かが近づいてくる。
ゆらり、ゆらりと。
ピエロの仮面。それはとても見覚えがあって。
先日ディスプロジアで別れたリコさんだった。
ディスプロジアでの戦いの後、団長様はリコさんと仲が良かった私にだけ、リコさんの最後を教えてくれた。
リコさんはアグレッサの末裔として。
宇宙の果てから飛来してきた生命によるこの星の侵略の代行者として。
その使命を全うするために魔王という役を演じきった。
そして花騎士の存在を永遠のものとするために孤独を選んだという。
「リコさん!!!」
「私はリコさんに言いたいことがあります!」
「あなたの・・・あなたの意志はどうなんですか?アグレッサとしてでなく、星の意志としてでなく、侵略者としてでなく、リコとしてのあなたの意志は!」
「私は、ポトスという花騎士の名を一度は捨てました。戦うことを諦めました。歴史を知れば知るほど害虫との戦いに勝ち目がないと悟ってしまったからです。」
「でも花騎士の皆さんの諦めない姿勢を間近で見て考えを改めたんです!どう考えても勝てっこないナイドホグルを浄化したり、倒しても倒してもキリがないミズウォルムを退けたり!」
「そうしたら私も諦めたはずの花騎士として戦えるようになったんです!その戦いで空を飛び、ものすごい火力で全てを焼き尽くすフラスベルグすらもやっつけれたんです!そんなあり得ない奇跡のような出来事が何度も起こってるんです!」
「だからリコさんも諦めないでください!抵抗してみてください!生まれとか、運命とか、宿命とか・・・そんなもの乗り越えられると信じてみてください!」
「だって・・・悲しいじゃないですか。寂しいじゃないですか!1人で抱えていなくなるなんて!」
「団長様と一緒に居たいんじゃないんですか・・・?団長様が大好きなんじゃないんですか!?」
「だったら!!!諦めないで、抵抗して、あがいて、逆らって、みんなで一緒に居ましょうよ・・・・・」
「やってきたことを考えれば許してもらえない人だっています。でも人々の全てがそうじゃない。リコさんだって好きでアグレッサの末裔として生まれたわけじゃない。つらい想いをして、孤独になりたくてなるわけじゃないんでしょう・・・?」
「私は・・・・・あなたとちゃんと友達になりたいんです・・・・・」
そこまで言うとリコさんはピエロの仮面に手を添えた。
好き勝手なことばかり言ったから怒っているのだろうか?
それとも受け入れてくれて笑ってくれるだろうか?
しかし仮面の下から出てきたのは、少し困ったような表情のリコさんだった。
申し訳無さそうな、悲しんでいるような・・・
その表情に驚いているとリコさんは霧のように散って居なくなっていた。
「あれは・・・夢・・・・・だったんでしょうか」
翌朝、執務室で団長様が来るのを待ちながらぼんやりとつぶやく。
今日も今日とて騎士団の仕事は山積み。まだ花騎士と害虫の戦いは終わっていない。そう、終わっていないのだ。
「そう。なにもかも終わってない・・・終わらせませんよぉッ!!!」
今日もスコップちゃんは気合い入ってます!!!