〜全てを覚える〜俺のタスクアカデミア 作:モモンガ様を見守り隊
ステインと死柄木、この2人は水と油のように相反する存在と言えるでしょう。オールマイトを殺したい弔と殺されるならオールマイトに殺されたいステインやっぱり気が合いませんね。ということは、敵対することは必至と言うことなのでしょうね…
そんな奴らの仲を取りなそうとする黒霧や如何に…
それでは7話どうぞです!
くらい、いたい、こわい、でたい、さむい、みたい、くるしい、さみしい…
…しにたくない…
…そろ、…は動くは…、ち…っと…待て、生…活動に異…なし、そ…ろ聴覚が使…るように…るはずじゃ。
ああ、…作に問…なし。
…おい、起きろ、起きろ、「…きろ、起きろ!」
その声に意識がはっきりした。初めに聴こえた。次に見えた。見て
「おお!!凄いぞ!起きてまもないと言うのに、もう色んな事を覚え始めたぞ!」
「…ああ、やはり君のその能力は君そのものが持っていた"力"だったんだね。写真記憶か…僕も欲しいが、生憎とその能力は"個性"じゃないからね、奪おうにも奪えないだろうしね…」
彼等の動きを見て、立とうとする。
一歩目、力が入らず倒れる。
もう一度、彼等の
二歩目、自分の体重を足が支えきれず転倒する。
次は自分の身体を見た。
そうすると、彼等と自分の筋肉に差があることに気づく。
「ふむ、おかしいな…こいつの筋肉は、改造によって儂らより強靭なはず…なぜ歩けんのじゃ?」
「ふむ、彼はどうやら我々の筋肉の動き方を見て動こうとしているようだね。だが、"彼"とは違い上手く自分にその動きをトレースできていないようだ…これも移植によるものなのか、はたまた経験不足なのか…」
「まあ、どちらにせよ様子見ってとこかな。博士、彼を任せてもいいかな?」
「ああ、任せておけ。ウチの者にやらせておこう。」
「お前はこれから、儂の運営している病院の患者になる。本来ならばもう少しテストを重ねてから外に出したいのじゃが、お主は人から
「だが、お主は一般人にバレてはならない。基本的にここは儂の息がかかった者しかおらんが、万が一バレてしまっては、"ヒーロー"にこの施設を壊されてしまう。それだけは、避けなくてはならない。いいな?絶対に誰かにお主の素性をバラしてはならぬぞ。」
「…」
「こういう時は、「はい」と言うんじゃ。」
「…はい」
「…博士、ヒーローとはなんだ ?」
「ああ?ヒーローか?ヒーローはな、儂らのような少数をいじめ、自分たちの安寧の糧としてしか見てないゴミのような存在じゃ。だから、こんな田舎でこっそりとしてるんじゃよ。」
「だが、だからといって油断してはならない。ヒーローにお主の素性がバレればお主だけではない。ここにおる他の人達にも迷惑がかかるんじゃ。…それだけは絶対に避けろ。ここには儂のように周りに理解されなかった可哀想な連中が沢山いるんじゃからな。ヒーローにバレればそいつらも虐められる。」
「…ああ、わかったよ、博士。俺の素性をヒーローにはバレないようにする。」
「…ああ、お主はそれでいい。」
…ここでは、いろいろな事を学んだ。
トイレの使い方だったり、スリッパの履き方、扉の開け方に機械のいじり方まで…様々な事を頭に入れていく。
途中で、あの博士から人と話す許可を得て、人との会話をアップデートしていった。
身体の構造や使い方も学んだ。
博士から、脳無と呼ばれる生き物を使った戦闘訓練も行い、身体の最適な動かし方も戦闘中に学んだ。
その後、"個性"と呼ばれる力のテストなんかもした。なんでも、自分はたくさんの人から貰った個性があり、それを使いこなせることが出来れば無敵になれるそうだ。
ヒーローについても学んだ。
携帯をもらいYou●ubeの動画に出てくるヒーロー達を見て、人を救っている顔をして実際に救えていたのは極小数の人だけだということを教えてもらった。
そして、同じような個性を持っていたヒーローの個性の使い方もここで学んだ。一番分かりやすく使い勝手の良いオールマイトと呼ばれるヒーローの個性だ。博士からは、このオールマイトと同じくらいの力を与えられているようで、オールマイトの力の使い方を学んだ。(モヤッ)
……なんだ?このヒーローを見ていると胸がザワつく。「……少年!」…なんの記憶なんだ!クソ!頭の中で鳴り響く声に心が乱される。
落ち着け…俺は『タスクマスター』だ。
常に冷静であれ…『タスクマスター』?誰だそいつは?俺か?心の底で俺は『タスクマスター』だと叫んでいる。
…俺は一体誰なんだ?…
頭が割れそうなほどの頭痛に苛まれて視界が暗転した。
「ふーむ、体調は至って正常、ならば原因は…まさか…いや、ありえん。儂の手術は完璧じゃったはずだ。脳の容量のオーバーか?それこそありえん。あやつの前の身体の記憶完璧に消したはず…」
「…まぁ、今回の身体は急ごしらえだったからね。適合しきれてなかったのかもしれないね。急いで起こした反動かな?」
「そうかもしれんのぅ。まあ、記憶が戻ったかどうかは起きてから観察すればいい事だしのう。儂はとりあえずあの脳無の改良に勤しむとするわい。」
「ふふふ、随分彼にご執心のようだね、博士。」
「アレは儂の最高傑作になる存在じゃ!必ずや改良を成功させてハイエンドより高位の脳無、その名も『ハイエスト脳無』を完成させてみせるぞ!」
「ふふふ、やはり君のその飽くなき探究心はいつだって僕の心を踊らせてくれる。…僕の計画の為に頑張ってくれよ、我が友よ。」
「ああ、勿論だとも、オール・フォー・ワン」
目が覚めて最初に目に入ったのは見たことの無い天井だった。…えっと、こういう時はたしか「…見たことない天井だ…」そう言うと、最初からいたのか博士が「当たり前じゃ、ここは儂の研究施設なんじゃからな。」と返事をよこした。
「…研究施設?前にいた病院はどうしたんだ? 」そう聞くと、「お主が急に倒れたせいじゃ。何か身体に異常がないかここで確かめるためにわざわざ連れてきたんじゃよ。」
「…なんで俺は倒れたんだ?」
「…あ?それは儂が聞きたいことなんじゃよ!何をして倒れたと言うんじゃ。儂の手術は完璧だったはずじゃぞ!」
「博士が分かんないのにどうして俺がわかると思ったんだよ。俺も急に目の前が暗くなったことぐらいしか覚えてねぇよ。」
「…ふぅむ、まあいいじゃろ。それはそれとして今日からお前には、あるところに行ってもらう。そこにいる死柄木という男のサポートをしろ。それがお前にだす初めての命令じゃ。」
「とりあえず、今から黒霧をここに呼ぶ。準備しておけ。」
数分後、黒霧と呼ばれた人?なのかよくわからんが、そいつが急に研究所に来た。
…気配を感じなかった。足音も呼吸の音もしなかった…どういうことだ?
少し黒霧を警戒していると、
「こいつが黒霧じゃ、安心しろ、こいつは『ワープ』の個性を持っておる、それでここまで来たのじゃよ。」
…なるほどな、それで何の音もなしにここに出てきたわけだ。
「この人を弔の元まで連れていけばいいのですね、博士?」
「ああ、そうじゃこいつを死柄木の"進級祝い"として送ってくれ。」
「…なるほど、わかりました。では、今すぐ連れさせていただきます。」と丁寧な口調でこちらに近づいてきた。
「それでは、弔の元まで連れていかせて貰いますね。…それはそうとお名前はなんというのですか?」
「…俺の名前?」
そういえば、俺は名前をつけてもらっていないな。どうすれば…
「ああ、そいつに名前はないぞ。儂も急に起こす羽目になったから名前までは決めてなかったのでのぅ。名前は、お主自身で決めれば良い。」
「…俺の名前…」
…ぼんやりと頭の中で声が聞こえる。
お前は"達人"だと…
その声に従うように気づけば口から
「…たつひと…達人だ。」
「ほう、達人ですか。いいお名前ですね。」そう言いながら黒霧は、個性を使用して俺を霧に呑み込んだ。
気づけば、もう研究所ではなく喫茶店、もしくはバーと呼ばれる所にいた。
バーのカウンターに1人の男がいた。
その男は、多分20代前半、筋肉は…俺ほどじゃないが相当動けるな…
そう観察していると、探るような視線に気づいたのか苛立った声で「…おい、黒霧、そいつは誰だ…」と言った。
「弔、彼は…」
「いやいいよ黒霧さん、自分で自己紹介するさ。」
こういうのは第一印象が大事だと何処かの本で読んだ気がする
「はじめまして、弔、俺は達人、君のサポート役として博士から連れてこられた奴さ。まぁ、いわばお手伝いさんってところかな?」
「あぁ?サポートだ?」と自己紹介初回ながらもあまり歓迎されてないオーラは感じ取れた達人であった。
…まさかとは思うがサポートに来たのに、追い出されたりしないよな…そうなったらもしかして…野宿?
そんな事を考えていると突然使われていないテレビがつき、声が聞こえた。「…弔、彼はとても有能な人材だ。それに君にも仲間の一人でも欲しいだろうしね。」
「仲間なんて…「要らないことはないだろ?オールマイトとの戦いを経て君は成長している。だが、君にも一緒に戦ってくれる"仲間"が必要だろう?それはこの前の戦いで分かったはずさ。彼は君がそのことに気づいたお祝いの贈り物さ。」…わかったよ、先生」
「…えーと、俺はここに居ていいってことだよね?」
「ああ、癪だが人手が足りねぇのも事実だ。先生からのせっかくの贈り物だ。せいぜい俺の役に立ってくれ。」
「おう!任せとけ!」
「…てめえのその自信は一体何処から来るんだよ…」
「自信がなきゃできることもできねぇだろ?それが俺の…『タスクマスター』としての信条なんだぜ!」
「…タスクマスターだ?」
「タスクマスター、それがこれからの俺のコードネームだ。」
「…そうかよ、勝手にしろ…」
「ああ、そうさせてもらうよ。」
「…話はまとまったようですね。では、タスクマスターさん、空き部屋を貴方の部屋にしていいですね?」
「ああ、助かる。…あと、タスクマスターじゃなくて達人でいいよ、黒霧さん」
「おい!てめぇ、俺と黒霧とで全然態度がちげぇじゃねぇか!」
「ああ?お前みたいな奴に丁寧な対応なんかする訳ねえだろが!」
「んだと!そんな態度だとこっから追い出すぞ!」
「残念でした!返品不可で〜す!」
「…テメエ、マジで殺すぞ!」弔は、そう言って手をゆらりと、こちらに向けて脅してきた。
「ああ?やれるもんならやってみろよ、アホが!」そう言って俺も臨戦態勢にはいる。
「ふふふ、仲がよろしいようで。」そう場違いな発言をする黒霧。
「「こんなヤツと仲良い訳ねぇだろ!」」
…ハモっちまった…
クソ、これじゃあ傍から見れば仲良い感じに見えちまうぜ…
そうして、黒霧と弔と俺の3人で奇妙なBAR生活が始まった。
3日も経てば、此処も良い所で、黒霧は優しいし、弔はたまにケンカするぐらいでいつもは黒霧にお酒を出してもらって、昼間から飲んでいる。…アイツは典型的なダメ人間だな。割とマジで…
弔は、料理もできねえし、風呂も掃除しねえ、箒でここらをはくことすらできねぇ。…こんなかだと一番使えねぇなアイツ…
だが、アイツはグダグダしているが、俺が失礼な事を考えていると、割と90%ぐらいの確率で見破ってくる。
…マジで、変なとこで鋭いんだよなぁ、アイツ…
「おい、達人てめぇ、今俺のこと馬鹿にしてたよな!」
ほら、当ててきやがった。
「んだよ?家事もまともにこなせねぇ奴がイキってんじゃねぇぞ!」
「…ああ?んなの黒霧にやらせときゃあいいじゃねえかよ。」
「…お前、割とマジで黒霧いなくなったら詰んでんな…」
「嗚呼!?なんだと!俺だって家事ぐらいできるぞ!」
「服も脱ぎ捨てる奴が何言ってんだよ!」
「!…今は関係ねぇだろうが!その話!」
「あるから言ってんだろうが!」
「ふふふ、本当にお2人とも仲がよろしいですね。」黒霧が帰ってきて早々、そんな事を言いやがった。俺はこんなヤツと仲良くねぇよ!
さらに2日ほど経ち、ついにそれらしい事をし始めた。
当たり前だが、ヴィラン連合なんて大層な名前してるのにいるメンバーは俺と弔と黒霧だけなのだ。
仲間がおりません!
…絶賛、募集中だよ!
そこで弔は、最近話題のヒーロー殺し"ステイン"こいつを仲間にするらしい。
…俺はあんましこういう奴は好きじゃない。
思想犯という奴だ。この手の輩は自分のやっていることを正当化して人を殺し、その罪をも自分の意志を貫いたものであると誇らしげに見せることが出来る。
...で、今みたいなヒーローに守られているだけの生ぬるい生活に心から飽きたなんて思っている現代人にとってはいい鬱憤の捌け口になるだろう。…ほとほと呆れるな、そんな事をするとヴィランに力を与え平穏に過ごすであろう自分たちの首を絞めてるだけだというのに…
...まぁ、この世界に産み出されて数日の俺がとやかく言うことではないのかもしれないがな…
そんな事を考えていると、つけていたテレビから声が聞こえた。
「…君の!力じゃないか!!」
…ふと顔を上げる。『…君!』
頭によぎる声
…誰だ、俺の名前を呼ぶのは…
「おい、達人ボーッとしてんじゃねぇよ。これから俺らの"先輩"を連合に勧誘するんだぞ。」といつもより荒っぽく言ってきた。
…なんだ?今日は別に弔のブラックコーヒーに角砂糖を大量に入れたり、お気に入りの毛布の洗濯もまだしてないはず…
やべぇ、なんでイラついてんだ?分かんねぇな…
ま、ぶっちゃけ弔はいつもキレてるからそこまで気にすることでもないだろう。それよりも今後の予定について思い出してみるか…
まず、ステインを仲間にするにあたって、正直な話ステインを仲間にできるとは思っていない。ぶっちゃけ、弔とステインは合わないからだ。
弔は、オールマイトを殺し、このヒーロー社会を壊したい。ステインは真のヒーローだけの社会にしたい。…うん、この時点で合わないじゃん…仲間ってせめて目的が一致してないとなれないもんだろ?ダメじゃん…
まぁ、でもきっと黒霧が上手く仲介してくれるだろう。最悪敵対してきても俺ら3人でやればステインぐらい倒せるだろうし気楽に行こうか!
緑谷と轟のあの名シーン最高ですよね!プライムで観た時うわ〜!ってなりました。そんな作者ですが、原作とほぼ変わらないであろう体育祭の大幅カット…別にしたかった訳じゃあないんですからね?
でも、この物語は達人君の物語なので、あんまり他の人視点は要らないかなって思いまして(出さないとは言ってない)今回はただ達人君の頭痛の原因としてだけのものとして登場させました。
まぁ、今後もきっとこういうカットはすると思いますが、どうか応援していただければと思います。