個性『氷結人間』   作:龍角散ガム

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ヒエヒエの能力に関して弱体化や個性の相性問題など色々と考えてはいますが、今のところ弱体化予定はありません。

あと、氷結したヴィランは死んでません。
生きてます。

内部が完全に凍っているのに何で生きてるのかって?

しらん。
おだっちに聞いてくれ。

あ、脳無は死んだよ。
砕いたからね。


第3話

 

「いつ見ても慣れねぇなソレ。違うやり方ないのか婆さん?」

 

「この方法じゃないと治療できないのさ。なんだい。不満でもあるのかい?」

 

「やられる側としてはたまったもんじゃねぇよ」

 

誰かの声が聞こえる。

 

「ん・・・ここは・・・」

 

目を覚ますと目の前には真っ白な天井。

様々な薬品や消毒液など保健室独特の匂いが鼻につく。

俺は何故保健室にいるのだろうか。

 

「そういえば、アンタを治療した記憶がないねえ」

 

「美人のねーちゃんにキスしてもらえるんなら喜んで治療してもらうが、それが婆さんってならお断りだ」

 

「失礼だね。これでも昔はねぇ・・・」

 

そうだ・・・

俺は脳がむき出しのヴィランにやられてそれで・・・

 

ハッ!?

緑谷は!?

生徒達はどうなった!?

 

「ッつ・・・!!」

 

起き上がろうとするも痛みで動くことができない。

だが、俺が目を覚ましたことに気がついたリカバリーガールが声をかけてきた。

 

「おや、もう目覚めたのかい」

 

「リカバリーガールッ・・・!!怪我人は!?俺の生徒達はどうなりました!?」

 

「安心しなさい。何人かは怪我をしたけれど、大怪我をした生徒はいないよ」

 

「そうですか・・・」

 

よかった・・・

あれだけのヴィランの襲撃をあいつらは凌いだのか。

俺の目に間違いはなかったな・・・

 

「クザンに感謝しな。こいつがいなかったら生徒達だけでなくお前も死んでたかもしれないよ」

 

クザン・・・?

 

そうだ。

あいつが絶体絶命の状況下で助けに来たんだ!!

 

痛む体を動かしベッドから起き上がる。

リカバリーガールの視線の先。

そこには頭の後ろで手を組みベッドに足をかけて座るクザンがいた。

 

「クザン・・・なんでお前が・・・」

 

今まで音信不通だったのに何故こいつは急に現れたのか。

 

「だから言っただろう?偶々近くを通りかかっただけだって」

 

クザンは気だるそうに返す。

相変わらず生意気なやつだ。

 

「フッ・・・いつも言ってるが俺は先輩だ。もう少し敬意を払え」

 

「そんな細かいことを気にするなって。13号やMs.ジョークに嫌われるぞ?」

 

「うるさい。お前こそあの人達とはどうなんだ?結婚式の日程は決まったのか?」

 

「勘弁してくれ。あの人達とはそんな関係じゃねぇつーの」

 

頭をかきながら苦笑いをするクザン。

この感じが懐かしい。

 

俺と山田と白雲、そしてクザン。

A組の3バカとアホ1人。

いつもこんな感じでバカをやって、先生達に怒られていた。

 

「そんなにおしゃべりが出来るならもう大丈夫だね」

 

リカバリーガールが笑みを浮かべてこちらを見ている。

 

「毎度のことながら治療していただき感謝します」

 

「いいさね。だが、今回は事情が事情だ。私はこれから他の先生達と会議があるから席を外すけど、アンタはここで安静にしていなさいよ」

 

「分かりました。ありがとうございます」

 

「それとクザン。後でアンタに話があるから勝手に何処かへ行くんじゃないよ。いいね?」

 

「ゲッ、マジかよ・・・」

 

クザンは露骨に嫌そうな顔をする。

その顔も相変わらずだな。

そうしてリカバリーガールは扉を開けて保健室を後にした。

 

「・・・」

 

「・・・」

 

先ほどの空気とはうってかわって静まり返る。

どうしたものか。

 

そういえばコイツは今まで何をしていたのだろうか。

俺が聞き出そうとすると、先にクザンが口を開いた。

 

「お前を襲った怪物・・・あれは脳無だ」

 

「脳無・・・?」

 

「怪人脳無。個性とDNAの混成や薬物などによって改造し、無理矢理複数の個性を与えられて作られた改造人間だ」

 

「改造人間!?それに複数の個性だと!?」

 

待て。

そんなものは聞いたことが無い。

改造?複数の個性?

一体どういうことなんだ。

 

「そして、それぞれの脳無が驚異的な身体能力を持つ。お前も体感しただろ?」

 

確かに、俺が奴の個性を抹消しても、奴のパワーは変わらなかった。

つまり、奴の身体能力は個性関係無しの素のものということだ。

しかも、そのパワーはオールマイト並み。

そんじょそこらのヒーローでは太刀打ちできない。

 

「襲撃してきた脳無は俺が殺したが、残念なことに脳無は1体ではない」

 

「なんだと?」

 

「近頃、謎のヒーロー失踪事件が相次いでいる。聞いたことあるだろ?」

 

「ああ。噂程度だがな」

 

以前に職員会議で話題になったことがある。

だが、あくまで噂や都市伝説レベルの話であり、頭の片隅にでも置いておく程度だった。

 

「その事件は、とある組織が引き起こしている。ヒーロー達の個性を目的としてな」

 

「ヒーロー達の個性を・・・?まさかっ!?」

 

「そのまさかだ。ヒーロー達の個性を何らかの手段で奪う。そして、奪った個性を組み合わせて脳無を造っているという訳だ」

 

「なんてことだ・・・」

 

「そして、ヴィラン軍団のリーダー格だった死柄木と黒霧。あいつら2人がその脳無を作り出しているグループの一員だ」

 

「・・・」

 

あまりに衝撃的な話に俺は声を失った。

改造人間?

個性を奪う?

そんな馬鹿も休み休み言え。

 

そう言おうにもクザンが嘘をついているようには見えない。

それに俺も実際に体験したのだ。

この話は事実なのだろう。

 

頭の中が混乱している中、一つの疑問が浮かんだ。

 

「・・・何故お前はそんなことを知っている」

 

俺もプロヒーローであり雄英高校の教員だ。

そういう話があればすぐに耳に入る。

だが、そんな話は一度も耳にしたことが無い。

 

「お前は・・・お前はここ数年間何をしていた・・・何故俺たちが知らないことを知っている!?」

 

クザンはかつて『燃え上がる正義』を抱えていた。

誰よりも熱く、誰よりも正義感が強い男だった。

俺を含め、当時の奴を知るものは誰もが思った。

こいつはオールマイトに並ぶヒーローになると。

 

だが奴は変わった。

 

ある日から突然以前の熱意は消え去り『だらけきった正義』を掲げるようになった。

心の芯の部分は変わっていない。

しかし、奴はヒーローを辞めた。

そして、俺や山田と交流する機会が減っていき、段々連絡がつかなくなっていった。

 

そんな男が急に俺の目の前に現れ、裏社会でしか知り得ないような情報を告げてきた。

 

「お前の正義は何処へ行ったんだ・・・答えろ・・・答えろクザン!!」

 

「・・・」

 

保健室で俺の声が鳴り響く。

だがクザンは何も答えない。

再び保健室が静まり返る。

 

しばらくすると、クザンはゆっくりと口を開いた。

 

「俺はハナからプロヒーローだけが正義だとは思っちゃいねェよ」

 

達観したように語る。

俺が立ち入れない世界で生きているかのように。

 

「ヒーローじゃなくても実行できることはある。ヒーローじゃねェからこそ見えて来るもんがある・・・」

 

「クザン・・・お前・・・!!」

 

クザンの心境を表すように、奴のサングラスが奴の目を隠す。

 

クザン、お前が見ている世界は一体・・・

 

「だが、安心しろ。お前が思っているようなことはしてねェよ。ヒーローじゃなくても俺は俺なりの正義を貫いているからな」

 

フッと笑いながらクザンは立ち上がった。

 

「んじゃあ・・・俺もここらでお邪魔するかね」

 

「おい待てクザン・・・ッ!!」

 

引き止めようとするも、痛みで体をうまく動かすことができない。

 

「だから安心しろって。俺はしばらく雄英に世話になるつもりだからよ」

 

また連絡すると背を向けながら手を振り保健室から出ていく。

 

その様子を俺は見守ることしかできなかった。

 

一体奴に何があったのか・・・

頭の中で様々な疑問が浮かぶ中、クザンの言葉を思い出す。

 

『俺は俺の正義を貫いている』

 

確かにクザンは変わってしまった。

 

だが、その言葉に嘘は無かった。

以前のような燃え上がる正義を感じた俺は再びベッドに横になり、与えられた情報を整理する。

 

「ヒーローを拉致し個性を奪う・・・そして怪人脳無・・・」

 

俺は裏社会の闇が密かに蠢き始めているのを実感するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだ・・・プッシーキャッツ達にもクザンが帰ってきたことを伝えなくては」

 

心配させたお返しとでも言うように携帯を取り出しメールを打つのだった。




たくさんのお気に入り登録と高評価でニカルフィ並みに目が飛び出しております

やっぱみんな・・・
ロギアの能力で無双するのが見たいんやなって・・・
ボクもなの・・・

だからそこの君もロギアの能力で無双する小説書こうね
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