「僕はオールマイトではありません」
「そんなの当たりま・・・」
「当たり前のことですよね・・・」
「轟くんもあなたじゃない」
***
『今回の体育祭両者トップクラスの成績!!まさしく両雄並び立ち今!!緑谷対轟!!』
遂に始まる緑谷対轟。
ここまでに好成績を残して来た者同士の戦いに会場が盛り上がる。
(まず氷結が来る!!)
(あの力を好きに撃たせるのは危ねぇ)
((開始瞬間にぶつけろ!!))
試合開始直後にお互いの個性がぶつかり合う。
轟の氷結に対し緑谷は自身の指を犠牲に100%のぶっぱで対抗する。
再び轟が氷結を繰り出すし同じように緑谷は指を犠牲にし打ち消す。
(轟君との戦いは知る限りいつも一瞬で情報が少ない・・・この戦いの中で隙を見つけなくちゃ・・・)
負傷する2本の指の痛みを堪え、分析する。
(あと6回の中で・・・!!)
「お前は・・・」
緑谷の捨て身の攻撃に驚愕するも、轟は氷結を止めることなく攻撃を仕掛け続ける。
だが緑谷も3本、4本と指を犠牲にしながらも轟の攻撃を相殺し続ける。
「耐久戦か・・・すぐ終わらせてやるよ」
(ッ!!もう右手が全滅・・・!!)
右手の指をすべて犠牲にした緑谷に轟は氷結と共に攻め込み近距離で氷結させようとする。
懐に詰められ氷結を食らう瞬間、緑谷は左腕を犠牲にして氷結を振り払う。
「・・・さっきより高威力だな。近づくなってか」
「うゔゔッ!!」
(個性だけじゃない・・・判断力、応用力、適応力のすべての能力が強いッ!!)
「守って逃げるだけでボロボロじゃねぇか」
「・・・・・・・・・!」
轟は再び緑谷の元へ歩き始める。
だが、緑谷は近づいてくる轟の腕が震えているのが目に入った。
そして、観客の言葉が耳に入る。
『さすがは
(そういうことか・・・!?・・・ちくしょう!!)
「悪かったな、ありがとう緑谷。おかげで奴の顔が曇った」
「・・・ッ!!」
『使わずに1番になることで奴を完全否定する』
第2種目終了後に轟に言われた言葉を思い出す。
「その両手じゃもう闘いにならないだろ。もう終わりにしよう」
『圧倒的に攻め続けた轟!!トドメの氷結をー!!』
プレゼントマイクの実況が響き、轟は実況通りトドメを刺すため氷結を放つ。
だが・・・
「どこを見ているんだ・・・」
「!」
SMASH!!
放たれた氷結をSMASHで相殺する。
ボロボロな両手でどうやってSMASHを放ったのか。衝撃が収まり、轟の目に入って来たのは、既に壊れた指を前に突き出している緑谷の姿だった。
「何でそこまで・・・」
「震えてるよ轟くん」
「君はクザンさんみたいに冷気に耐えられる訳じゃない・・・限度があるんだろう・・・?」
ボロボロになった右手を動かし轟へと問いかける。
「それって左側の熱を使えば解決できるもんなんじゃないか・・・?皆本気でやってる!!勝って目標に近づくために・・・っ!!一番になるために!!」
「
「
***
「何のつもりだ・・・全力・・・?」
ギリギリと歯を鳴らし冷気を吐く。
「クソ親父に金でも握らされたか・・・?イラつくな・・・・・・ッ!!」
(近距離ならお前は対応出来・・・!?)
轟は冷気を放ち緑谷に近づこうとする。
だがその瞬間、緑谷は轟の懐へと潜り込んでおり腹へとパンチを叩き込む。
「ぐっ・・・!?」
『モロだぁー!!生々しいの入ったぁー!!』
ダンダンと床に打ち付けられながらも意識を保ち受け身を取る。
(何だ今のは・・・動きが見えなかったッ!!)
轟は腹を抑え咳き込みながらも立ち上がり緑谷を見る。
しかし、緑谷は既に自身の目の前に迫っており再びモロにパンチを受けてしまう。
「がはッ!!」
(何が・・・どうなっている・・・!?)
痛みを堪え再び立ち上がる。
そこで轟は目にした。
体全身を赤く発色させ、緑の電気を放つ緑谷の姿を。
「(ワンフォーオール)
「ッ!!」
接近される前に氷結を放つが、高速移動で避けられてしまう。
ならばと避けられない範囲で氷結を放つと出力を上げた一撃により相殺される。
「うゔっ!!」
「なんでそこまで・・・!?」
腕がボロボロになりながらも轟に攻撃を仕掛ける姿を見て恐怖を感じる。
そんな轟に緑谷は答える。
「期待に応えたいんだ・・・!!笑って応えられるようなカッコいい人に・・・
『焦凍・・・』
「だから全力でやってるんだ!!皆!!」
『立て。こんなもので倒れていてはオールマイトどころか雑魚
『やめて下さい!まだ五つですよ・・・』
「全力も出さないで一番になって完全否定なんてフザけるなって今思ってる!!」
『もう五つだ!!邪魔するな!!』
「うるせぇッ!!」
『嫌だよお母さん・・・僕・・・』
『僕お父さんみたいになりたくない』
『お母さんをいじめる人になんてなりたくない』
『でもヒーローにはなりたいんでしょ?いいのよお前は———』
『強く思う
「だから・・・僕が勝つ!!」
「君を超えてっ!!」
俺は———
「親父の———」
「君の!!力じゃないか!!」
『いいのよおまえ———血に囚われることなんかない』
『なりたい自分になっていいんだよ』
『これはー・・・!?』
ゴォと炎が舞い上がる。
緑谷の体は限界を超えており痛みすら感じなくなっていた。
舞い上がった炎が晴れ、轟が緑谷に向かい合う。
半身を氷結させ、もう半身を炎上させながら・・・
「勝ちてぇくせに・・・ちくしょう・・・敵に塩を送るなんてどっちがフザけてるって話だ・・・」
「俺だって———ヒーローに・・・!」
「———・・・!!」
***
「焦凍オォォォォ!!」
ついに息子が炎を受け入れたことに歓喜をあげる。
「やっと己を受け入れたか!!そうだ!!良いぞ!!ここからがお前の始まり!!俺の血を持って俺を超えていき・・・」
しかし、言葉が途切れる。
『俺をつくって良かったって思うから!』
「ッッッ・・・・・・・・・!!!」
封じ込めていた
何故今思い出すのだ・・・
鼓動が速くなり気味の悪い汗が背中に溢れ出す。
どうして・・・
今になって再び・・・
『その結果どうなったのか忘れたのか?自身の息子の
ガン!!と観客席の手すりを殴る。
『エンデヴァーさん急に激励か・・・?親バカなのね』
プレゼントマイクの実況が耳に入ることなく、こうなった原因となった男の名前を呟く。
「クザン・・・・・・・・・ッ!!!」
***
「凄・・・何笑ってんだよ。その怪我でこの状況でお前・・・イカれてるよ」
轟は「ふっ」と笑みを浮かべ緑谷と向き合う。
「どうなっても知らねえぞ・・・!!」
「いくよ・・・轟くん・・・!!」
バッと2人は同時に駆け出す。
(なるべく近くで・・・ありったけを!!)
(全力でかかって来い!!)
「緑谷」
「ありがとな」
WHAKOOOOM!!
とてつもない力と力がぶつかり合い、強大な風圧が会場内で吹き荒れる。
煙がステージ中に充満し2人がどうなったかを確認することができなかった。
ゆっくりと煙が晴れていく。
ズル・・・ズル・・・
「緑谷くん・・・場外」
「轟くん———3回戦進出!!」
この後の流れは原作通りです
これにて雄英体育祭編は終わり!!
以上!!
皆解散!!
基本的にクザンが関わる部分しか描かないのでご了承くださいませ。
次は保須市襲撃事件編かな
グラントリノに加えてもう1人ジジイを出したいと思っています。