転生したら伊58でした、でもブラック鎮守府です(仮) 作:Zuihou
※本作品はpixivにてマルチ投稿しております。
・・・
~伊58艦内~
発令所の中は怖いくらい静まり返っており、カリカリとペンで何かを書く音とそろばんが弾かれる音が響いていた
「現在パラオ北北西806㎞地点です」
水雷長妖精は海図台とにらめっこしながら静かにそう言った
「ありがとうでち」
ふむ、想定よりもかなりパラオに近づいてしまったが一応パラオ泊地の早期警戒レーダー範囲内に入ったということだな
「周囲警戒を怠らず電探、水測を使いながら潜望鏡深度まで浮上」
「了解メインタンクブロー!」
操舵妖精がそう言った瞬間、艦が一瞬ガクンと揺れ、少しずつ艦が浮上するのを感じられた
「...潜望鏡上げます」
副長妖精がそう言って潜望鏡を上げる
「ありがとうでち」
私は副長妖精にそう言いながら潜望鏡を覗く
潜望鏡から見える景色は空の奥の方が若干暗くなり始め、夕日が水平線へ向けて傾き始めていた
周りには艦影が一つも見えず、航空機らしきものも確認できない
「レーダーの反応は?」
「..今のところ確認されていません」
電測妖精は画面に映し出されるレーダー波を見ながらそう言った
「水測妖精の方は?」
「今のところ、異常なしです」
水測妖精はヘッドセットをずらし視線を私の方に向けてそういった
「よし、浮上するでち」
「了解、浮上します」
操舵妖精はそういって何やら手元の計器をいじり、艦が浮上した
「零式小型水上偵察機を発艦させて航空索敵を行うでち」
「了解」
私は艦が浮上するや否やすぐに梯子を上り、水密ハッチを開け艦橋へ上がった
海上へ浮上した伊58の船体からは大量の水が海へ流れ落ち、甲板から艦橋内まで水浸しだった
「警戒を怠らずに」
「「了解!」」
私は艦橋で見張りをしている見張り妖精2名にそう告げ、下を見た
艦橋下の格納庫ではもうすでに零式小型水上偵察機が格納庫から出され、射出機へ乗せられており
パイロット2名が操縦席へ乗り込んでいた
私はパイロット妖精に艦の進む方向や偵察をしてきてほしい場所、合流地点の場所などを詳しく記した航海図と空図を渡しながら
「偵察頼むでちよ」
そうパイロット妖精に向けて言った
「了解です!」
「ここは激戦地でちから、敵機とあっても全力で逃げて、生き残ることだけを考えるでち」
「わかりました」
パイロットはそういってキャノピーを閉め、エンジンをかける
日立「天風」12型エンジンが煙を放ちながらプロペラを勢いよく回す
「零式小型水上偵察機射出します!
装備妖精がそう言った直後
シュパッ!
と音を立てて零式小型水上偵察機が射出機から空へ向けて勢いよく射出され、エンジンがうなりをあげながらだんだんと高度を上げ、小さくなっていった....
「頑張るでちよ...」
私はそう言葉をこぼし、伝声管へ向かって命令を出した
「両舷原速前進!」
「両舷原速前進よ~そろ~!!」
操舵妖精はそういって艦の速度を上げた
直後艦ががくんと一瞬だけゆれ、海を切って進み始めた
「パラオ泊地に通信できるでちか?」
私は発令所の通信室につながる伝声管に向かってそう質問をした
「できないことはないんですけど、ここは激戦区なので一度通信をしたら確実に敵に見つかりますが...どうしましょう?」
「ふむ」
そういえばここは激戦区だったな、後数時間で日が落ちる時間だといえども、敵艦に見つかるのはちょっくらまずいな
ここから一番近い海域は2-4海域だが
・・・・・
「2-4海域?」
・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・・
2-4海域やんけ(真顔)
おいっ!!!!
これってやっぱり2-2とか、2-4から解放した方がいいと思うんだが???
海赤いままなんだが???
これちょっと怖いんだが?
まぁいいや(諦め)
うん、まあ命令を忠実に実行するのみだな
とりあえず、2-4の敵艦隊の情報を脳内記憶からちょっと思い出そうか
え~っとたしか、2-4は戦艦から空母、駆逐艦、重巡、駆逐艦まで大体強かったし、eliteとかflagship艦とかもいたよな?
あと軽空母が出るから大分やばいですねこれ
駆逐艦とかソナーとか爆雷投射器とか対潜真島氏だったような気も.....
終わったかもしれんこれ
まぁ、すぐに潜水すればいっか!(楽観的思考)
「いや、大丈夫、敵艦を発見した瞬間に即座に先行するから大丈夫でち」
「わかりました、それでは入電を飛ばしますね」
そういって伝声管からの返答は来なくなり、なにかを叩いている音だけがちょっぴりと聞こえていた
私はその間に電測妖精へ伝声管で指示を出した
「対空警戒を密に」
「了解です」
これである程度は大丈夫だろう
まぁ見つかってもすぐに潜水すればいいだけだし
大丈夫だろう
私はそう考えながら艦橋のシュノーケルなどが設置されている上部甲板へ行き、目の前に広がる赤く染まった海を見つめながら
『敵に見つからず、パラオ泊地でしっかりと補給が得られますように!』
とそんな淡い期待、祈りを海の女神へとささげるのだった......
~パラオ泊地~
「あ~あちぃなここは」
ここは、数ある海の中、西大西洋のカロリン諸島という島々のなかでほぼ西端に位置するパラオ島にあるパラオ泊地だ
そして俺はこのパラオ泊地の最高責任者という立場に立っている提督だ
鎮守府正面の海域はしっかりと深海棲艦から取り戻し、我々の制海権制空権を確保している
だが、
「補給面でかなり優遇されているとはいえ、熱い!気温が高すぎる!!!」
「て~とく?ここはパラオなんだからしょうがないよ~」
「いやな、時津風、いくらここがパラオだと分かっていても熱いものは暑いんだ!!!」
「まぁそうだけどさ~、文句言ってたらまたレーダーに艦影が映るよ?」
「いや!そんなタイミングがいいことがあるわけ「ビーーツビーーツビーーツビーーツ」」
俺が話しているときのことだった
早期警戒レーダーに艦影が映った時になる警報が執務室全体に響き渡った
「....ほらね」
「まじかよ...」
タイミングが悪すぎる、
ここは補給面では優遇されているとはいえ、艦娘の数はあまりない、なぜならばここは本来補給地点、中継地の拠点としてつくられた鎮守府だからだ
いくら弾薬、燃料、鋼材、ボーキサイトがあっても艦娘の数が少ないから海域の攻略はほぼ不可能
艦娘もあまり所属させることはできないため鎮守府正面海域の防衛で精一杯なのだ
しかも2-4という激戦地であり解放で地邸内海域の近くに存在するため、こんな未熟な鎮守府に深海棲艦の大軍が来た時にはもうそりゃ
この鎮守府が壊滅する
早く確認場所を特定せねば!!!
「時津風、艦影は何隻だ?」
「今のところ確認できているのは1隻です」
「ふむ?....場所は?」
「....パラオ本棟の北北西806㎞地点です」
「806㎞?レーダーの有効範囲は850㎞だから考えられるとなれば潜水艦か!?」
「うん、そうだね、駆逐艦だったら820㎞地点でも普通に映るからね、潜水艦だと思う」
「対潜装備は?」
「この鎮守府に所属する軽巡駆逐艦娘は、合わせても8隻、対潜装備は確か三式爆雷投射機が4つ、三式水中探信儀が5つしかありませんよ」
「oh......」
ちょっとこれかなりやばいのではないか?
「!?緊急入電です!」
「こんな時に入電とは...とりあえず読み上げてくれ」
「はい、えっと?『我柱島泊地第Ⅰ鎮守府所属ノ伊号第五十八潜水艦デアリマス、現在パラオ北北西806㎞地点ヲ航行中、僭越ナガラ、パラオ泊地に停泊ヲサセテ頂キタイ、到着予定時刻ハ明日午後20時、明日午後18時二再度入電ヲサセテ頂キマス、ソレデハマタ』....」
「とりあえず、敵ではない...か、警報を消してくれ」
「了解です」
時津風はそういって警報を止めた
「柱島泊地第Ⅰ鎮守府所属の伊号第五十八潜水艦...伊58?俺はそんな艦娘は知らないぞ?」
「そうですね、大本営の艦娘目録にも載っていないので、おそらく初確認ですね」
「やっぱりか...だがそんな艦娘がパラオ泊地に何の用だ?」
「停泊させて頂きたいといっていましたからね、攻撃でも受けたのでしょうか?」
「さあな...だが、パラオ泊地に停泊しても何もできないぞ?」
「う~ん、もしかしたら敵かもしれないですもんね~」
「だがだとすると秘匿回線で送られてきているから深海棲艦側にこの秘匿回線がもうすでに解読されているということだぞ???」
まぁ警戒することに損はないが...
俺は言葉の最後にそう付けたし、椅子に深く腰掛ける
伊58...か、
「しれ~、あしたの20時に到着っていってたよねぇ?」
「あぁ、その情報が正しければな」
「泊地内にいれるの?」
「そうだな...全艦娘を泊地内で艤装展開し、最大限の警戒態勢を取ってから敵意を無いことを確認して、とりあえず艦長さんと交渉だな」
俺の言っている意味が分からないのか、時津風は首を傾けながら俺に質問をした
「こうしょう?なにを交渉するの?」
「そうだな...俺としては無償で艦を治すわけにはいかないし、補給をするんだとしてもそれに見合った対価がないとだめだな、こちらも余裕があるわけじゃないんだ、同じ軍とはいえこればっかりはしょうがないな」
「そっか~~、伊58の艦長さん、いい人だといいね」
「あぁそうだな」
俺はそういって時津風と窓の外を眺めるのであった.....
UA2600突破!
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アンケートにもこたえてくれて本当にありがとうございます!
これからも頑張ります!
感想、質問待ってます!!!!!
この物語の結末は何がいいですか?
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バッドエンド
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トゥルーエンド
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ハッピーエンド