共鳴りとは──魂の振動(大嘘)   作:美味しいラムネ

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釘崎野薔薇憑依転生モノ

なんでも許せる人向けです。
原作25巻まで読んで思わず衝動的に書いてしまった。作者の知識は25巻までです。単行本勢です。


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プロローグ


 

 

 

 

 私は、この狭い世界が嫌いだった。

 私には、こことは違う何処かに住んでいた記憶があった。この、狭い、狭い、歪な共同体とは別の場所に。

 

──田舎には温かみがある?

 

 否。馬鹿馬鹿しい。あれは温かみなんて優しいものじゃない。あれは『呪い』だ。他人になることさえ許されない、独りでいることは許されない。他と違うことは許されない。従え、迎合しろ、均一化されろ。

 

 2度めの人生なんてものを与えられておきながら、祓うことのできなかった呪いだ。

 屈強な肉体を持った化け物も、ニタニタと笑いながら向かってくる異形の群れも、術式を扱う呪いも祓うことができる。でも、その呪いだけは祓えなかった。

  

 沙織ちゃん。お人形さんみたいに美しくて、聖母のように優しかった。

 貴女は誰よりも可愛かった。

 そんな貴女を村のヒトガタ達は迫害したね。被害妄想に浸かった頭で。

 

 私の居場所はここじゃない。私たちはそう叫んでいた。

 このままここにいたら魂まで腐り果てると。

 

 「私」の、そして「釘崎野薔薇」の居場所はここじゃない。

 あの村にいたら私は死んだも同然だ。

 

 だから私は村を出た。田舎が嫌で、東京に住みたかった。

 私が私らしくあるために。私らしく生きる。それって最高に可愛いじゃん?

 

 東京に出て、呪術高専に入学する。その時、祖母とは揉めたけど。

 

 盛岡から新幹線に揺られて3時間超。

 前世を含めても数える程しか見たことのない人混みの中に降り立ち、思わずくらっとする。

 

 駅を出て、集合場所に指定した原宿まで折角だから歩いて行こうと思って。せいぜい6kmとかだし。そうしたら、視界を埋め尽くすのは、人、人、人。

 

 誰も他人に興味はない。それぞれが自分の人生を歩んでいる。人間の世界があった。

 

 

「うーん、最っ高!」

 

 つい先日までいた場所と比べれば随分と暖かい街の中を、思わず心を弾ませながら歩く。

 途中で見る目のないスカウトに出会ったけど、まぁ、価値観の相違ってやつね。

 

 「あ、いた。」

 

 自分の同級生になる男子二人が視界の端に見えた。というか見える前から気づいていた。なんか化け物みたいな魂の輝きを持ってる人いたし。

 

 道路を渡ったら、3人の顔が見える。

あの化け物みたいなのはこの目隠し。妙に似合ってるのがなんかムカつく。メデューサか遠野志貴か何か?あ、違う。あれが噂の五条悟か。うーん。勝てないね。

 

 「釘崎野薔薇。喜べ男子二人。紅一点よ。」

 

 「伏黒恵」

 

 ぶっきらぼうに名前を言っただけの男。バチンウニみたいな頭してるわねコイツ。偉そうな男って私無理。なんかヒモの才能ありそうね。

あと重油塗れのカモメに火つけてそう。

 

 「俺、虎杖悠仁。仙台から」

 

 仙台出身、敵ね。自分のこと田舎出身だと思ってそうだけど仙台は充分都会よ。なんでパルコ2個あんのよ。あと重油塗れのカモメの鼻くそほじってそう。

 

 「...はぁ。本当私って環境に恵まれな...っ!?」

 

 首筋に冷たい感覚があった。

 虎杖悠仁。こいつ、多分体内に何か飼ってる。これ以上詳しく見ようとしたら多分厄介なことになっていた。

 

 「見られそうになっただけでキレるとか、あんたSCPかよ。さては童貞だな?」

 

 環境に恵まれてないってのは訂正。流石都会。最高に可愛いもん持ってんじゃない。

 

 その後、先生...いやあいつのこと先生っていうのは癪ね。五条悟(ゴジョセン)が東京観光に六本木に連れてくれると言ったのでホイホイついて行った。

 それが失敗だった。奴は地方民の心を弄んだ。六本木でもなんでもない廃ビルに連れてかれた。ガッデム。ただの仕事じゃねえか。

 

 鏖殺だ。内部の呪霊は皆殺しよ。呪霊討伐ならそうだと始めから言ってくれればよかったのに、可愛くないやつめ。学生時代に年下にナマコ投げつけて遊んでそう。

 五条悟め、やつには借りができた。無下限を破る方法を習得したら真っ先に顔面に激辛唐辛子スプレーをかけてやる。

 

 都会の呪霊は手強いって聞いてたけど大したことなかったわね。多少知恵はあるみたいだけど、人質取っただけで呪術師に勝てると思ってるとか...むしろ両手が塞がるし、それは悪手でしょ。

 

「五条せーんせい!騙したんだから、勿論夕飯は奢りよね?できればシースー、それも回らないやつ!」

 

「あ、俺はビフテキ!」

 

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎

 

 

 それなりに楽しい生活だった。

虎杖悠仁、伏黒恵。二人と私、3人での学生生活は、何にも変え難い、楽しいものだった。

 

 いつの間にか、それが日常になっていて。二人とも、本当にいい奴で。こんな学生生活が続けばいいな、といつの間にか思うようになっていて。

 たった3ヶ月だったけど。たった3ヶ月だったから。だから。

 

 

「碌な術式も持たねえ特級のなり損ないが、てめえ風情が私達を砕けると思うなよ」

 

呪力を込めた槌と五寸釘を構える。

複眼の呪霊がケタケタと笑う。

 

 

 記録──2018年7月

  西東京市 英集少年院

       運動場上空

  特級仮想怨霊(名称未定)

  その呪胎を非術師数名の目視で確認

  緊急事態のため高専一年生3名が派遣され───

 

 

 7月の、ある雨の日のことだった。

 ()()()()()()()()()、私たちに飛び込んできた案件。

 今思えば、上層部のくだらない思惑でもあったのだろう。反吐が出る。

 

 

 「我々の窓が呪胎を確認したのが3時間ほど前。避難誘導9割の時点で現場の判断による施設を封鎖。周辺住民の避難も済んでいます。「受刑在院者第二宿舎」5名の受刑者が現在も呪胎とともに取り残されており、呪胎が変態を遂げるタイプの場合、特級に相当する呪霊になると予想されます。」

 

 特級呪霊。

 その響きに思わず唾を飲み込む。化け物中の化け物。

 

 「私クラスター弾なんて持ってないわよ、グレネードならあるけど」

 

 「いやあれはあくまで例え話だ、というか何処で拾ったそんなもん」

 

 「特級って?」

 

 呆れたようにため息を恵が吐き、虎杖は不思議そうに首を傾げる。おい五条悟。お前は一体授業で何を教えてきたんだ。コイツなんも覚えてないわよ。

 

 「1級をラディッツとするなら特級は、下はベジータ上はフリーザまでピンキリね」

 

 「何それやべえじゃん。」

 

 どうしてお前はそれで例えようと思った、と言いたげな視線が背中に突き刺さるが気にしない。

 

 「特級と出会った時は、戦わずに逃げる。あくまでも目的は生存者の救出。特級と戦おうとすれば、確実に死にます。」

 

 補助監督の伊地知が帳を下す。

 

 

 「それでは、お気をつけて」

 

 

 

 

 

 

 

 







憑依転生釘崎の特徴
・呪力量が原作の2倍超
・術式の拡大解釈マシマシ。詳しくは次回。五感を媒介に共鳴りし始める。割と無法
・一度死んでるのとその時の死に方が原因で魂の知覚がかなり高い精度で可能。真人は死ぬ。術式ではない。



続くかはわからないけど流石に3巻分までは続く
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