共鳴りとは──魂の振動(大嘘)   作:美味しいラムネ

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3回ぐらい書き直しました
前話の最後を、少しだけ書き直しました。




渋谷事変⑦─霹靂II─

 

 

 「吹き飛べ!」

 

 踵に小型の火山を生やし、噴火させることで威力を高めた展延を纏った蹴りが、事もなげに防がれる。

 硬い。本当にこれが生身なのかと疑いたくなる程に。

 

 

 ──分かっていた

 

 

 溶岩の波が通りを埋め尽くし、両面宿儺の体を飲み込んだ──かに見えた。

 一瞬にして波は消し飛ばされる。すぐさま飛沫を槍に変え、幾千の炎の武具を投擲する。

 

 溶岩の内より獣達が這い出、宙からは流星雨の如く瓦礫が降り注ぐ。

 

 瞬間、全てが細切れになる。

 儂の右腕が吹き飛ばされる。すぐさま再生させ、黒曜石の大玉を投げつける。

 

 キン、という音と共に両面宿儺の目の前で球が両断される。

 

 「ぬううううううん!!」

 

 

 両の拳を天に突き上げると、地面が隆起する。

 そこから火柱が天へ昇り、噴石が豪雨の様に降り注ぐ。

 火山雷が龍の様にのたうち、その顎門を両面宿儺へ突き立てる。

 

 

 「ケヒッ、ケヒヒッ....はははははははははは!!」

 

 

 

 

 高らかな笑い声が渋谷の街へ響き渡る。

 火炎も、雷も、噴石も、その全てが等しく灰燼と帰す。

 

 数十メートルはある大きさの溶岩の腕を生み出し、高層ビルを引き抜く。計り知れない質量を持った溶岩の槍が投擲され、火礫蟲の弾幕が空間を埋め尽くす。

 

 世界の終わりには、こんな光景が見られるのだろう。

 割れたアスファルトからは溶岩が吹き出し、天も地も、焔に包まれる。

 夜空は茜色に染まり、灰が降り頻る。

 

 

 ──両面宿儺、平安の鬼神。史上最強の術師。分かってはいた、だが、これ程とはッ!

 

 斬撃の結界が、全てを通さない。

 あらゆる現象が、その体に届く前に止まる。

 

 ──ほんの一筋でいい、その傷が届かないっ...!

 

 

 「ほう?少しはマシになったか」

 

 

 火山噴火後の冷害、それへの恐れ。右腕に冷気を纏わせ、左腕に火山雷を纏わせる。

 

 拳がぶつかり合う時の音ではない。

 もっと巨大きい(おおきい)何かがぶつかり合った時の音。

 

 拳を重ねる。斬撃に腕が切り刻まれる。

 拳を重ねる。冷気も、炎も、雷も、その全てが届かない。

 

 ──恐らく、奴の斬撃には2種類ある。通常の斬撃と、対象の強度や呪力量に応じて変化する斬撃

 

 ならば、対応しきれないほどの攻撃を

 

 ぼこり、ぼこりと漏瑚の体が泡立つ。

 陀艮の様な受胎は、完成された呪霊に再度起こることは基本的にない。

 これまで以上の畏れを、人々が抱かない限りは。

 

 この瞬間、漏瑚の起こした大地の揺れは、渋谷の外にさえ届いていた。

 術式を超え、自然現象と化した影響は関東一帯に齎され、渋谷が完全封鎖され、内部との連絡が閉ざされたという状況もあり、様々な陰謀論がSNSを通して一瞬で拡散される。

 そして、更なる畏れを一身に受けた漏瑚の体は、見た目には変わらないが、中身は僅かにだが変質していた。

 

 見ておれ、花御、陀艮よ。

 

 冷気と熱気を束ね、相剋する属性を混ぜ合わせる。

 身を焦がす衝動に任せ、両腕を重ね合わせ──解き放つ!

 

 

 「喰らえい!」

 

 

 両腕が消し飛ぶと同時に、直線上の全てを消滅させる光弾が放たれる。

 同時に、『隕』を発動。地面からは剣山の様に岩石を突き上がらせ、周囲を火山雷を含んだ噴煙の雲と、火礫蟲の群れに囲わせる。

 

 全方位を囲い、逃げ場をなくす。その構成要素の全てが全身全霊、並の術師は疎か、特級と呼ばれるもの達ですら対処は無傷での突破は困難。

 

 

 

 「消し飛べ、両面宿儺ぁああああああ!!」

 

 

 「よい、良いぞ!興が乗った」

 

 

 

 そこの貴様らも見るといい

 

 

 ──真の呪術というものを

 

 

 鬼神が嗤う。

 

 漏瑚が叫び、両面宿儺が掌印を組む。

 

 

 領域展開『伏魔御廚子』

 

 

 

 

 

 伏黒恵への影響を考慮し、ほんの数メートルまで範囲を絞り、領域が展開される。

 

 

 使うか、領域を。

 領域の押し合いで勝ち目はない。故に、使われる前に圧倒的火力で押しつぶすつもりだった。

 いや、展開し切る前に、火力で潰す!

 

 宿儺が手刀を刻む。

 

 豪雷が弾け、隕石が落ちる。

 それと挟み込む様にして地面からは峰が突き出し、蟲の群れが突撃する。

 更にダメ押しで、冷気を纏わせた鉄塔を放ち、溶岩の巨拳を嵐の様に撃ち放つ。

 拳の衝突した後には小規模なクレーターだけが残り、その熱で隣にあった自販機が爆発四散する。

 

 「ぐ、さしもの両面宿儺といえども...っ!?」

 

 何が、何が起きた!?

 

 周囲の術式が全て斬撃により解体され、『隕』が両断される。

 火礫蟲達の放った光と爆音が、花火の様に周囲を照らす。

 巨人の腕は大根の桂むきでもするかの様に切り裂かれ、冷気と熱波は一瞬で散らされる。いや、そこまでは予想ができていた。

 

 「確か、あの時小娘は『こう』しようとしていたな。ふむ」

 

 光弾を切り裂いたあの斬撃は何だ。あの光弾は、斬撃であれ消し飛ばす。それなのに

 宿儺の斬撃は、「2種類」ではなかったのか...!?

 

 

 「共に不完全、故に壊せただけか。駄目だな。これではまるで役に立たん」

 

 

 それに、領域が、『閉じていない』だと!?

 

 両面宿儺が、漏瑚へ掌を向ける。

 

 

 拙い...!

 地面へ降り立ち、両腕を地面へ突き刺す。地殻へ接続した漏瑚は、そこから勢いよくマグマを汲み上げる。

 

 

 

 両面宿儺の領域『伏魔御廚子』。

 領域内の呪力を帯びたモノには「捌」、呪力の無いモノには「解」が領域が消えるまで絶え間なく浴びせられる。

 

 御廚子を中心として、凡ゆる者が消え去る。

 そう、漏瑚だけを除いて。

 

 

 「何故、領域を使わん、そう思っていたが、成る程な」

 

 大地から汲み出したマグマが体を補い、絶命を免れ続けている呪霊を見下ろす。

 

 「領域の押し合いになれば敵わんのは分かっている。その上、閉じない領域など、一体何と押し合えばいいというのだ」

 

 故に、領域を耐え切り、術式が焼き切れたタイミングで押し切る。

 何より、多少回復したとはいえ、領域を使えばその時点で呪力がつきかねない。

 

 「負け犬根性というべきか、死中に活を見出したというべきか、まぁ良い。出力を上げるぞ──」

 

 

 本気を出していなかったとでもいうのか。

 瞬間、再生と破壊の均衡が崩れ去る。

 

 

 「さぁ、どうした呪霊」

 

 

 まだ、諦めてはいないのだろう?

 

 神が、人を試すかの様に。両面宿儺のボルテージが上がる。

 

 

 

 「そうだ、まだ終わらんよ!!」

 

 

 領域の外側、そこからスカイツリーさえ超えるほどの巨人が現れる。

 伝承にうたわれる「ダイダラボッチ」。富士の山を造ったとも、その足跡が湖になったともされる巨人の如き炎の人型が起き上がり、両面宿儺目掛けて腕を振るう。

 一見鈍重そうに見える動きだが、そもその身体自体が巨大。実際の速度は速い。

 

 「脆いな」

 

 神話の住民が、唯の一瞬さえ持たずに崩壊する。

 空を切り振るわれる拳が、両面宿儺へ接近した瞬間に細切れにされて吹き飛ぶ。

 全長1キロにも及ぶ巨人が裁断されると、今度はその溶岩が一本の巨大な矛へ変わる。

 

 呪具としての天の逆鉾にあらず。

 天地開闢の際に、混沌をかき混ぜ列島を作った大鉾が、鬼神目掛けて振り下ろされる。

 鉾の当たった地面が隆起し、小型の火山となって火柱を両面宿儺目掛けて放つ。

 

 横薙ぎに振るわれた矛を片手で受け止めて、直接斬撃を注ぎ込み、脆くなったところ目掛けて御厨子から放たれた斬撃がソレをやはり火の粉へと戻す。

 

 その残火が勢いよく燃え上がると、それは巨大な鳥となり、両面宿儺へと突撃する。

 無限に再生を続ける火の鳥、太陽の化身たる不死鳥が鳴く。

 

 「ケヒ」

 

 その嘴を掴むと、力任せにその炎の体を縦に引き裂く。

 神話の再現、しかし、これでもなお届かない。

 

 「いや、これら全ては本命を隠すための──!」

 

 御廚子の置かれた岩盤、その下から溶岩が勢いよく吹き出し、岩盤を天へ打ち上げる。さらに飛び出した火礫がぶつかることでその勢いはます。

 そのままぐんぐんと高度が上がり、宇宙空間へ飛び出すのではないかというほど。

 

 「さしもの両面宿儺といえども、その器は人間、酸素が無くては思う様に動くまい!」

 

 自身も、一時的に領域の圏内から外れたことで呼び出せた火礫蟲に捕まり、一気に天へ飛び上がる。

 漸く加速が止まりつつある両面宿儺目掛けて、猛毒の火山ガスを放つ。

 

 「窒息狙いか、つまらんな」

 

 「なっ!?」

 

 ()()()()()、加速した両面宿儺に首を掴まれ、そのまま御廚子ごと宙から地面まで叩きつけられる。

 

 

 儂の首を締め、上に立つ両面宿儺は、心底愉快そうにワラッテイタ。

 

 「『火礫蟲』よ!」

 

 御廚子からの斬撃が途絶えたこの一瞬、そこで畳み掛けようと、背に小型の火山を生やした火礫蟲、さらに地面からも小型の火山を生やし、熱線を全方位から放つ。

 黒煙の中から、ニィ、と歯を見せて両面宿儺が邪悪に笑う。

 

 両の拳を揃え、そこから溶岩のレーザーを放つ。

 その熱線はどこまでも登ってゆき、衛生軌道上にあったデブリを悉く破壊しながら、地球を飛び出て漸く掻き消える。

 

 それでも尚、両面宿儺の周りだけは熱が一切よりつかない。

 全てが切り裂かれる。

 

 「はぁ、はぁ、ぐふっ!」

 

 顔面を斜めに切り飛ばされかけ、それを何とか手で抑える。

 溶岩の大熊を呼び出すが、一瞬で両断される。

 

 

 

 「ふむ、折角だ」

 

 オマエの得意でやってやろう。そう呟くと、徐々に体を削り取っていた斬撃が止む。

 

 

 

 ◾️ (フーガ)

 

 

 

 「それは...炎、なのか」

 

 両面宿儺が、矢を引き絞る様に腕を動かす。

 今の儂の札で、あれを破れるのか。ならばこちらは、命を焚べる。

 

 命の一つや二つ、くれてやる。

 ここで傷をつけることさえ出来れば、後はどうとでもなる。

 

 

 「「さぁ、火力勝負といこうか」いくぞ」

 

 

 焔と焔が触れる。

 煌々と輝く光。

 

 

 それに照らされ、世界が真っ白に染まる。

 

 

 

 

 

 

 

 ここは、何処だとあたりを見渡す。ああ、そうか。

 

 

 「すまない、花御、陀艮」

 

 

 白焼けの世界に、友の姿を幻視する。

 真人よ、さらばだ。

 

 「再び生まれ落ちる時、我々はもう我々ではない。それでも、再び生まれ落ちる時を楽しみにしているぞ」

 

 

 我々こそ、真の人間だ。

 

 

 ほう。

 

 

 「何だお前、人間になりたかったのか。──あぁ、分かっている。人間そのものではなく、人間そのものの位地、と言ったところか。群れとしての人間、呪い。分かって尚下らん。だが、まぁ。

 

 

 人間、術師、呪霊。1000年前やった中でも、お前はマシだった。

 漏瑚、と言ったか。暫くはその名、忘れることは無いだろう。

 

 

 ひらひらと手のひらを振ってみせる。

 よく目を凝らさねば見えないほど。自然治癒で一瞬で治るほどの小さな()()がそこにはあった。

 

 

 

 ──誇れ、漏瑚。オマエは強い

 

 

 

 「何だ、これは」

 

 

 目から透明な雫が落ちる。

 

 

 「さぁな、俺はそれを知らん」

 

 

 漏瑚の体が焼け落ちる。

 

 

 

 

 

 ♦︎

 

 

 パチパチと鳴る火花が耳に心地いい。

 燃え尽きる漏瑚の体を見て、そっと目を細める。

 

 さて、縛りは結んでない以上、付き合う義務は無いが、義理はある。

 伏黒恵が巻き込まれると拙いな。

 

 余波を掻い潜った二人を睥睨する。それも当然か、伏黒恵には被害はない様戦った。

 

 閉じない領域を、閉じた領域へ変化。伏黒恵を対象から外し、外へ飛ばす。

 自分を飲み込んだ結界を見て、何が起きたのか悟った小娘が釘を投げる。

 それを消し飛ばす。

 

 

 

 さて、釘崎野薔薇。魅せて見せろ。あの技の礼だ、さすれば貴様も残してやろう。

 

 「さて、味見と行くか」

 

 伏魔御廚子の斬撃が起動する。

 先程漏瑚相手に放った出力を5とすれば1程度の出力、しかしそれでも並の一級術師を消し飛ばす威力がある。

 

 「え、待って、まじか、恵は...飛ばされたか。なら──」

 

 落下の情、それと、領域展延の合わせ技か。それで耐えきれないのは重々承知なのだろう?

 

 全身を切り刻まれ、小娘の顔が苦痛で歪む。

 成る程。期待外れだったか──

 

 すぅ、と小娘が息を吸い込む。

 

 「『領域◾️◾️』」

 

 ぞわり、と肌が粟立つ。

 成る程な。今、触れたな。

 小娘の周囲にだけ発生しない斬撃を見て、何が起きたのを理解する。

 

 

 「良い。その不敬、許そう」

 

 釘崎野薔薇の放った黒閃を片手で軽く受け止める。平打ちの全てを捌で破壊する。

 全く、忌々しい小僧だ。釘崎に攻撃しようとすると出力が落ちる。

 

 「まぁ良い。釘崎野薔薇よ──斬撃とは、こうやるのだ」

 

 v字に空に指を走らせる。瞬間、釘崎の両腕が吹き飛ばされる。

 すぐさま両腕を再生させ、見様見真似の捌を使った平打ちを放つ。

 

 所詮は猿真似か。まぁ良い。力は測れた。この分ならば、ふむ──成長も加味すれば、五条悟を殺した後の水物(デザート)ぐらいにはなるだろう。

 

 頭部へ蹴りが放たれる。黒い火花が散る。腹部へ拳が放たれる。黒い火花が散る。

 

 ケヒ、ケヒヒ!

 

 なるほど、小娘のことだ。自分でも気づいていないのだろうが、今放った8発の打撃、その全てが黒閃。

 小僧の体を使っていることに怒っているのか。つくづく思考が一般人。壊れが足りないな。直接壊してやってもいいかもしれん。

 故に、楽しめそうだ。

 

 領域を解除する。

 

 「貴様らだけは生かす。あとは知らん」

 

 伏黒恵と釘崎野薔薇の首を摘み、そのまま領域の範囲外──200m先まで投擲する。まぁ、投げる前に回復しておいた以上、この程度荒く扱っても問題はない。

 ふむ。少し手前に落ちたか。

 

 「精々噛み締めろ。貴様らの弱さ故だ」

 

 

 「さて、鏖殺といこうか」

 

 ケヒヒ、という嗤いが響く。

 術式の再生後、即座に掌印を組む。

 再度の、閉じない領域の展開。

 

 瞬間、二人の目の前を境に、全てのモノが消失する。

 人も、建物も、モノも。そこに人の営みがあったという証を一切残さずに。

 

 呆然と立ち尽くす奴らが、月明かりに照らされてよく見える。片腕が切り落とされた誰かを抱えている様だが──ふむ。直接自身の手で傷つけた相手を見た方が、小僧のいい顔が見れそうだ。

 

 「俺の術では消し飛んでしまうからな」

 

 領域が掻き消え、術式が焼き切れた瞬間。二人にすれ違い、そのまま遠くに見えた、人の多そうなビルへ両面宿儺が駆ける。

 

 「ケヒ、ケヒヒひひひひひ!!!!」

 

 途中ですれ違った雑魚をミンチにすると、そのまま街路を突っ切り、すれ違い様に道路状で立ち往生する十数名を殺害。

 

 そのまま走りだそうとした宿儺の両足を大樹の根が絡みとり、顎吐がその再生力を生かして組み付く。

 

 追いついたか。

 

 「はぁ、はぁ...それ以上殺させてたまるかってんだ」

 

 「ほう?あくまで邪魔立てするか...殺されぬとでも思ったか?」

 

 呪力操作だけで木の根を断ち切り、顎吐の四肢をもぎ取り、再生する間もなく放ち続ける乱舞で消し飛ばす。

 

 「場違いだ、消えろ」

 

 水の大竜巻の中を泳ぎ切り、呪力を纏わせたカッターナイフで鮫を解体する。

 硬化させた腕で釘を捌き切り、投擲された、自身の倍の大きさはある看板を蹴り飛ばす。

 

 「術式無しでもこれかよ...!」

 

 影を伝い、ヌッと現れた少年院の特級呪霊が、宿儺の服を浅く引っ掻く。

 

 「軽い」

 

 振り下ろされた手刀を、恵から投げ渡された刀で何とか受け止める。

 手刀を振るった背中めがけて、烏賊の様な見た目の呪霊の式神が殺到する。

 

 ぶつかった式神の方が逆に破壊される。

 絡みついた不知井底の拘束を引きちぎり、釘崎の体を押し倒す。

 その首を両腕で掴み、力を強く込めようとする。

 

 ──ほう、このタイミングか。

 

 まぁいい。

 

 「精々噛み締めろ、小僧」

 

 

 首にかかっていた力が弱まる。

 先程まで首を掴んでいた掌を、弱々しく見つめる。

 

 よく知った相手の咳き込む音が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 







感想、評価、誤字報告などありがとうございます!励みになります!


宿儺『こっちに来るな、伏黒恵いいいいい!!!見逃すと言ったのに向かってくるなあああ!!!』

Q.領域◾️◾️って?

A.虎杖か伏黒の肉体相手にしか使えない技。宿儺が本気を全く出してなかったから通じただけ。


初期案だと、止めに来るのが間に合わずに、術式が使えない分自分の拳で一般人を鏖殺したあと、最後に小さな男の子を殺そうとした瞬間に意識が入れ替わって、あとは衛宮切嗣にする予定だったけど、そうするとあまりにもあまりにもなので没にしました。作品が暗くなっちゃう。
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