無気力ギャル神様の体を貰って楽しく暮らそうって話 作:匿名のTS好き
あれから俺は魔法少女の静河ちゃんとメル友になり、たまにヤベー怪異を討伐するのを手伝うようになった。
最近印象に残っている怪異は「デスグリフォン富崎」というよく分からない名前の
何しろこの世のほとんどのエネルギーに耐性があり、現世において科学的に解明されたもののみならず、神通力で構成されたエネルギーや粒子にまで適応しており、物理攻撃も魔法攻撃もわずかに擦り傷程度のダメージを負わせるのみ、という硬さを誇るのだ。
とはいえさすがに世界そのものを書き換える力には対応できなかったようで、対象の存在するという因果を周囲の空間ごと上書きして無に還す『
静河ちゃん曰く
前から思ってたけど、最近の魔法使いはこうも殺傷力の高い技ばかり持っているものなのだろうか?
少なくとも神様の身体を貰う前の俺がこれを見たなら「お前は何と戦っているんだ」とツッコんでいたのは間違いない。
「ふう……なんとか倒せた。悪いわね、こんなことに付き合わせちゃって」
「んー、いやどうせやる事ないし、静河ちゃんと一緒に怪異倒したりしてる方が良い暇潰しになるから」
「静河ちゃん強いねー、神代にもこんな才能持ちはそう何十人とは居なかった記憶なんだけど、現代の子って静河ちゃん並みの子が平均よりちょっと上なんだよね、すごい」
元ギャル神様こと真愛お姉ちゃんにもお越し頂いているわけだが、どうやら彼女にも前世が神ゆえか異能の力の才能があったようで、静河ちゃん程ではないが静河ちゃんの戦闘で足手まといにならない程度の戦闘力は既に得ている。
そんなわけで静河ちゃんとのコネクションを得た俺は「組織」の怪異退治に付き合っていたのだった。
組織の頂点に立つのは総責任者にして組織最強の超能力者、『光臨者』ジノン。
そのあまりの強さに、その気になれば俺達の居るこの世界から見た
ジノンに限らず組織の最上層に位置する能力者は少なからず宇宙規模の影響を及ぼす強大なパワーを持つが、そうした最上層が全力を尽くしても怪異を殲滅できない理由がある。
それは怪異がやって来る元の世界は、いわゆる『外宇宙』と言って、一般的な並行世界や別の次元等とは異なる概念の宇宙だからで、世界そのものごと根絶する手段が取れないのだ。
「神は並行世界も異世界も見渡す存在だけど、さすがに外宇宙までは文字通り対応外だねー」
とは真愛お姉ちゃんの弁である。
限りなく存在する人生の分岐点、そして限りなく存在するそれぞれの人間、それら一つ一つから並行世界は生まれてくるわけだが、そのどれにも該当しない外宇宙は上位存在からしても訳が分からないものの様子。
「……怪異ってどうやって、何を目的にやって来るんだろうな?」
「さあ? 組織の人にも全容は把握出来てないらしいし私にも当然分からないわ」
それで良いのか異能組織……と思いつつ、まあ分からないものは仕方ないと納得し、「怪異」という存在にいっそう興味が湧いた俺は、これからも何事かあれば組織に協力するという形で怪異の謎を解き明かそうと思うのだった。